むらかみ内科クリニック

院長ブログ

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  • キリンは高血圧

    毎週月曜はWEBで管理しているカレンダーをみて、1週間の予定を確認します。今朝も予定を見ていたら、私のテキサス大学時代の同僚のモンゴル人が熊本に来るまであと2週間だと気づきました。彼は熊大で私と毎日一緒に研究をしていた親友で、年に1−2回はメールしていましたが、会うのは19年ぶりとなります。あっという間にすごい年月が経ちました。久しぶりすぎるので、彼の近況(最近の業績)をネットで検索したら、いくつもの論文が見つかりました。なるほど、彼はこういう研究をしているのか、と思って、朝から懐かしくもワクワクしながら彼のことを思い出していたら、ポーンとメールの着信がありました。なんと、彼からです。すごい、私の思いは時空を超えてはるかテキサスまで届いたのでしょうか。メールには今度熊本に来るので会えますか?と書いてありました。そう、まだ私が彼を阿蘇の観光案内することになっていることを伝えていなかったのです。サプライズではないのですが、東京の先生が一生懸命スケジュールをたててくださったので、その流れで彼もすでに知っているのかと思っていました。今日はその件で何度か彼とメールをやり取りして、頭の中は完全に英語モードです。今度あったらこんなことを話そうとか思うと、頭の中に英語がどんどん出てきて留学していた頃の自分に戻った気がしました。この続きはまた2週間後に実際あってから書きたいと思います。

    さて、今日は血圧のことを書こうと思います。最近、寒暖差が大きく、自律神経が乱れたような人が多く、血圧も日によって乱高下する人が見られます。そういう患者さんの中で、自宅で血圧を測るとき、座って測ると高いので寝て測る、という人がいます。寝て測ると、多少血圧は下がります。しかし、私たちは日中起きているので、体を起こして座った状態で測るのが正しい測り方です。心臓は脳に十分な血流を送らないといけないので、立った状態では血圧を上げて血液を心臓より上の頭まで届けます。キリンのように首が長いと、当然心臓はものすごい圧力で頭まで血液をあげないといけないのでキリンは高血圧です。

    だいたい、心臓発作や脳卒中は朝起きてすぐ倒れる人が多いのですが、その時間に最も血圧が上がるのです。したがって、その血圧を適切に下げないと事故を防げません。朝ごはんを食べて血圧の薬も飲んで、のんびり新聞を読んだり朝の散歩を済ませたあとに血圧測れば下がっているのは当たり前です。知りたいのはそのタイミングではなく、朝イチの血圧です。高い数字を見たくないという人も多いと思いますが、そこを見ずして血圧コントロールはできません。