むらかみ内科クリニック

院長ブログ

BLOG

  • 休憩なしノンストップで働いた一日

    今日は朝7時頃診察室の席について韓国語講座を聞いたあとは診断書などの書類作成をしているうちに8時をまわりました。続々と来院される患者さんの診察が昼の定時には終わらず1時近くになりました。5分ぐらいで弁当をたべ、歯を磨く暇もないのでガムを噛みながら往診にでかけました。3つの老人ホームを回って戻ってきたら、すでに午後の診察開始時間を10分ほど過ぎていたため、そのまま診察室に入り、ノンストップで夕方6時半までぶっ通しの診察でした。やれやれよく働いたと思っていたら、別の老人ホームから発熱患者さんの往診依頼があり、今日の帳簿付けも何もしないまま、すぐさま往診に出ました。幸い、コロナではなかったので、様子を見るようにスタッフに頼んで帰宅しました。家に帰るとすぐさま鹿児島からWEB配信される漢方講座「桜岳塾」が始まりました。ご飯を食べながら参加したのですが、終わったのは夜の9時半です。急いで犬の散歩に出かけて今戻ってきたところです。忙しいことこの上ない。自分で振り返っても一体なぜこんなに忙しく働いているんだろうと思います。ゆっくり(5分ほど)座ってお茶を飲む時間もありません。

    先程犬の散歩で活躍したのが、先日紹介した「冷えるタオル」です。今朝、クリニックの前の掃除をしていたら、ブログを読んだ患者さんから「私もタオル買いましたよ」と声をかけられました。このタオルは速乾性の生地でできており、少し濡らして固く絞ったあと、パンパンと振ると気化熱で冷える仕組みです。夜、犬の散歩中も外気温は30℃位あり蒸し暑くて気分が悪くなりそうでしたが、このタオルを首にかけて歩けば、ひんやり涼しく快適でした。しばらく首にかけておくと首に接している部分が温まってしまうので、時々首から外して振ってやるとまたひんやりしてきます。運転中もエアコンがなかなか効かない猛暑なので、この冷えるタオルがいいかもしれません。土日確かめたいと思います。

    土曜日は通常の1日分の患者さんが午前中に集中するので目が回るような忙しさです。それに加えて明日午後は今年度最後の学校心臓検診があります。本当は夏休みに入る前に全員の2次検診を済ませたかったのですが、対象となる生徒さんの数が多すぎて7月末までかかってしまいました。検診が終わったら夜7時から9時まで熊本東方医学研修会という漢方の学会です。私の主催でWEB講演会の司会進行を担当します。これが終わるまで今週のむちゃくちゃ忙しい1週間は終わりません。

     

  • 漢方では気を感じる診察方法もあり

    夕方、いつものように仕事から帰宅したらWEB講演会に参加しました。今日も3つ同時進行です。1つは循環器の分野で心不全の話。私の専門で、いつもお世話になっている日赤の先生や大学時代の同僚の先生たちが登壇していたので、きちんと話を聞きました。もう一つは消化器の分野で逆流性食道炎の話。胃酸が逆流するとなぜ胸焼けするのかという話をされていました。へー今の時代になっても、胃酸が食道に逆流するとどうして胸焼けするかわかっていないんだ、と逆に新鮮な驚きです。実は、私は大学院時代ストレスを受けるとなぜ胃潰瘍ができるかという研究をしていたので、この分野はかなり興味があります。今日の講演で演者の先生がいくつかの仮説を話されていましたが、どれも机上の空論だと感じました。実験結果はいかであれ、真実は別だろうと思いました。

    3つ目の講演は漢方のセミナーで循環器分野の漢方の話。これも私の専門ピッタリの講演でとても面白かったです。ただ、解説やディスカッションされていた先生たちは漢方より循環器のほうが詳しい人達なので、漢方解説はだいぶ間違っていました。あーそのコメント、そうじゃない!そんな使い方すると逆効果!と言いたくなるツッコミどころ満載の講演でした。まあ、漢方に関して言えば、正解はありません。患者さんを目の前にして考えるのと、紙に書いた情報だけをみて考えるのとではまるで違う答えが出て来ることがあります。

    それはなぜかと考えると、目の前に患者さんがいると、その気を感じてどこが異常かを第6感で把握するのだと思います。私は診察の時、患者さんに悟られないようにしながら、患者さんの気を全身で受け止めて感じています。まるでCTやPETスキャンを見るかのように患者さんの全身の気血水のバランスや流れを見て処方を決めています。1分ほど、患者さんと雑談しながらすぐに分かるときもあれば、何分も集中してやっと感じるときもあります。どうしてそう感じたのか、どうしてその処方に決まったのかを説明するのは難しいです。なぜならそう感じたから、としか言いようがないからです。

    古保山リゾート

  • 新技術の恩恵

    今週は月曜が祝日だったため火水はものすごく忙しかったのですが、今日はやっと落ち着きました。そして、あっという間に金曜日が来ます。一日短いだけで一週間がこんなに早く過ぎていくなんて、おどろきです。この年になると一年があっという間です。1週間なんて息を吸って吐く間に過ぎていく感覚です。ただがむしゃらに働いていますが、振り返ってみて自分は今週何をしたんだろうと後悔しないように、日々やりたいことをして、食べたいものを食べて、寝る間も惜しんで楽しみたい・・と思います。しかし、現実はなかなか厳しいものです。

    いつも夕食を食べながらWEB講演会を聞いて勉強しています。たまたま今日は講演集中日でした。漢方講演が3つ、精神科系が1つ、頭痛関係が1つです。さすがに5つの講演を同時に見て理解できるはずもないので、1つはきちんと音声付きで流し、あとは音声を消してスライドだけ目で追って見ました。WEB講演という素晴らしい発展はコロナのおかげです。以前は現地集合で、時間に追われて会場に行って、一つの講演を聞いておしまいでした。それが、今では自宅でどの講演でも視聴できるため勉強の幅が格段に広がりました。私のようにいくつも同時に参加したり、面白くないと思ったら他の講演に移ったり自由自在です。コロナ前は国立大学を結ぶUminという使いにくい配信ネットワークがあったのですが、今思うと化石みたいなものです。

    化石といえば、今普通に走っているガソリン車は電気自動車の普及で化石になってしまうのでしょうか?わたしが訪問診療に使っている日産さくら(電気の軽自動車)は乗り心地もよく運転もしやすい。電気代はガソリンより安い。車代が高いのはありますが最高です。今日の新聞で日産はテスラの充電方式(北米では主流)を採用するとのこと。こういう形で新しい技術もZOOMのようにいっきに世界に広がってメジャーとなるのでしょうね。

    花びらがちょっと欠けたところが惜しい。侘び寂びです。萩焼みたいなもの。

  • 明日は漢方のWEB講演の予定です

    毎日午前の診療のあとは訪問診療をしています。今日はちょうどその時間に土砂降りとなりました。私は訪問時はスクラブ(術衣みたいなもの)を着て回るのですが、あまりにひどい雨だったので、上からウインドブレーカーを雨合羽かわりに着て出ました。結構、体はほとんど濡れずにすみましたが、足元はどうしても濡れてしまいます。なんとか10件の訪問を済ませてクリニックに戻ったら雨が上がりました。なんと、訪問している最中だけ降っていたのです。ドライヤーで頭を乾かして、白衣のズボンや靴下は替えを用意しているので着替えて、午後の診療に備えました。それにしても、訪問診療でこれほどの雨に会うのは数年に1回だと思います。

    このところ、発熱患者さんが多く、検査すると半分ぐらいがコロナ陽性です。幸い皆さん軽症ですので、心配はいらないのですが、喉がすごく痛いとか咳が止まらないという症状が多いようです。匂いや味がわからなくなったという症状も、コロナによくあるので、もし気になったら早めに検査してみてください。味覚や嗅覚が一度落ちてしまったら回復するまでに相当時間がかかります。当院では、これまでのコロナ後遺症外来での経験を活かしてこういった難治症例も治療しています。このような場合、漢方と西洋薬とどちらも使ったハイブリッド治療となります。薬が足りないとせっかく治療してもなかなかいい反応が見られないようです。

    明日は漢方メーカー主催の勉強会で講演を頼まれています。以前はホテルの宴会場で来場された先生を前に講演していましたが、最近はWEB配信です。そのおかげで、熊本の田舎から配信する講演ですが、日本全国の何百人という先生に聞いていただける様になりました。それだけ、話がいもあるのですが、間違ったことを話すと全国の漢方専門の大御所の先生から怒られそうで、緊張します。

  • 日本東洋医学会でハイレベルな中医学のシンポジウムがありびっくりしました

    土曜日は雨が降らなかったためか、患者さんが予想以上に殺到され、最大1時間半も待ち時間がでてしまいました。お忙しい中お待ちいただきすいませんでした。土曜日はコンディションを整えて全力で診療しているのですが、スピードアップと丁寧な診察という相反する命題をクリアするのはなかなか困難を極めます。土曜日は仕事のある現役世代の方や学生さんが多くなるので、時間の制約がなくいつでもいいという方の場合、避けていただいたほうが助かります。高齢者の場合、ご家族が連れてこられるため土曜しか付き添えないという事情の方もおられます。皆さんいろんな理由で土曜日は混んでしまいます。予約制にすると予約枠を超えた人数が入らなくなり、かえってご迷惑をかけるという判断で、予約制を取っていません。

    さて、先月より医療事務(受付)を1名募集していましたが、今週採用が決定しましたので、募集を終了します。ご応募いただいた皆様には感謝申し上げます。書類選考で面接まで行かなかった方も多く、選ぶ側としても大変悩ましかったですが、皆さん僅差でした。また、いつの日か募集を出すこともあるかと思いますので、またのご応募をお待ちしています。

    先だって福岡で開催された東洋医学会総会が今オンディマンドで視聴できるため、空いた時間はほとんどその講演を聞いて過ごしています。例年になく多彩なプログラムで面白い企画が目白押しなので、ワクワクが止まりません。とても専門的なことですが、日本東洋医学会は名前の通り日本漢方の学会です。一方、中国は中医学です。この2つの流派は同じ漢方をやっているのにもかかわらずあまり仲が良くなくそれぞれ独自の学会がありました。ところが今回の東洋医学会で中医学のシンポジウムがあり日本の中医の大御所がズラリ並んで講演されていました。私は中医の立場でやっているのですが、今回のシンポジウムが東洋医学会で開催されたことにびっくりしたと同時に、そのレベルの高さに感動して涙ものでした。治療を受ける患者さんにとって見れば効果があれば日本漢方でも中医でもどちらでもいいのですが、勉強している私たちにとっては大問題なのです!