むらかみ内科クリニック

院長ブログ

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  • 医者の仕事もAIに取って代わられるかも

    人工知能(AI)がどんどん身近になってきています。最近わたしは、パソコンのブラウザをマイクロソフトのEdgeに変えました。今まではGoogleChromeとかマックのSafariを使っていましたが、EdgeにはチャットGPTが標準装備されたので、使わない手はありません。4月から私は韓国語と中国語を必死に勉強し始めましたが、実はAIを使えば翻訳なんて超簡単です。実務的にはAI翻訳があれば全然勉強しなくても十分です。ではなぜ外国語を勉強するのか。私の場合、海外ドラマを字幕に翻訳されていない細部に渡って理解して楽しみたいという願望があるからです。また、もし海外旅行するなら、食べ物を現地語で注文したり、お礼などのあいさつをできたらうれしいと思うのです。つまり、人と人のつながりは間にAIなんて入らないほうがいいと思うのです。

    今のAIは医師国家試験や司法試験さえも合格できるレベルにあるそうです。手術は難しいと思っていましたが、ロボット手術というのが一気に普及してきたので、ロボット操作のうまい人が何人かいれば、遠隔で外国からでも手術できる時代はすぐです。内科はどうかというと、診断などは検査データと診察所見をAIに入れると、鑑別診断などはベテラン医師並みにAIは答えを出せると思います。そう考えると、内科も外科もこの先AIに仕事を奪われてしまいそうです。精神科はさすがに難しいのではないかと思っていたら、先日YouTubeで面白い話を聞きました。

    あらゆるパタンのカウンセリングをAIに学習させれば、カウンセラーなんていらない。AIカウンセラーとチャットすれば適切なアドバイスが得られる時代はすぐだ、とのこと。なるほどー。確かに心療内科で相談に来られる患者さんは山ほどいますが、人の悩みにはパタンがあります。仕事の悩み、人間関係、親の介護や病気、子供の悩み、金銭的な悩みなど。シチュエーションはそれぞれ違いますが話を聞いていると同じパタンでみんなが悩んでいます。確かにAIにベテラン精神科医やカウンセラーの回答を覚えさせれば、簡単です。では、私たち医師は人としてAIとの違いをどこでだしたらいいのでしょうか。おそらく、共感などの心のつながり、癒やし、励ましなどでしょうか。それにしても大変な時代に突入してきました。AIができないことに力を入れましょう。

    江津湖