むらかみ内科クリニック

院長ブログ

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  • インフルエンザが流行っているそうです

    最近、インフルエンザが流行っているというニュースがあります。当院でも発熱患者さんのインフルエンザの検査はルーチンでしていますが、まだウチの近所ではそれほど陽性患者さんはいません。ただ、家族がかかったとか、学校で陽性者がいたという話はよく聞くので注意が必要です。話を聞いて、感染の可能性が高い場合、検査が陰性と出てもタミフルの処方をしています。風邪症状がないのに家族にインフルエンザが出たから予防的にタミフルを飲みたいという場合は保険適応でないため自費となりますが、喉が痛いとか、熱が出たとか何らかの症状があれば、たとえ検査が陰性でもうつった可能性が高いと判断できる場合は保険適応です。

    実際には最近インフルエンザでもコロナでもない普通の夏風邪の患者さんが一番多いです。ただ、なかには結膜炎症状(目やにや白目が赤く充血している)場合、アデノウイルス感染症の可能性があります。また、喉の炎症がつよく通常の風邪でないようなときは、喉の検査すると溶連菌感染ということがあります。その場合、抗生剤を使う必要があります。最近は普通の風邪で抗生剤を使うことは殆どないので、どの病院にかかっても解熱剤とかトラネキサム酸(喉の炎症を取る薬)程度しかもらえないのですが、溶連菌感染では抗生剤が必要です。きちんと治療しないと、尿蛋白が出たり、心臓弁膜症を起こすことがあるので、注意が必要です。

    夏風邪といえば、葛根湯や麻黄湯などが効かないのが特徴です、葛根湯などは体を温めて発汗を促す薬なので、夏に飲むとカダラが暑くなりすぎます。夏風邪は清熱作用のある小柴胡湯(加桔梗石膏)をベースとした治療をします。去年オミクロンが流行り始めたのが夏だったので、小柴胡湯加桔梗石膏は全国で大量に使われてついには欠品してしまい、いまだにその影響を受けて漢方薬が品薄状態です。