むらかみ内科クリニック

院長ブログ

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  • 広く明るいガラス窓は地獄

    あいさつといえば、「暑いですね」しかないです。とにかく猛暑です。昼に車で訪問診療するのですが、一軒一軒が離れていないので車の冷房も全然効かず熱々の車に乗って蒸し風呂状態で次のご家庭に到着します。冬より夏のほうが過酷です。訪問した先で、お年寄りのご家庭では冷房もつけずに過ごされているところも多く、訪問した私たちも暑いのですが、皆さんの健康状態が心配です。知らないうちに脱水が進み熱中症を起こします。週間天気予報を調べていたら、なんと来週は梅雨の戻りで全部雨です。猛暑もあと数日で一休みとなりそうです。なんとも慌ただしい気候の移り変わりですが、まだこの暑さの中セミが鳴いていないので、セミ的には梅雨明けを認めていないようです。

    往診の帰りに、建築中の建物が目に止まりました。なんと、西側一面ガラス張りでした。熊本でこれはないでしょう。暑くて死にそうになること間違いなしです。冬はたとえ二重ガラスにしていてもガラス面からロスする熱エネルギーは大きいので、暖房が効きません。それでは、もし、二重ガラスの中空部分が真空になっていたらどうでしょう?その場合、冬の暖気はガラスから外には漏れませんが、夏に西日で温まった室内の熱気も魔法瓶の中みたいにいつまでも保たれるため、大変だと思います。昔から日本人は大きな窓、明るいリビング、南向きの家などを理想としますが、省エネを考えるとそれはことごとく間違いです。これだけ温暖化して、台風の風力も無茶苦茶強くなっている時代にはできるだけ窓は小さくしないといけません。設計士さんたちも新しい時代に即するよう頭を切り替えてもらいたいものです。

    私は建築のことは詳しくありませんが、窓のことで思い出したことがあります。サッシはたいていアルミでできています。ガラスが2重になっていて熱を通しにくくなっていてもサッシの部分がアルミだとそこから熱が出入りします。冬はアルミサッシの窓枠部分がものすごく冷たくなり結露したりします。夏は窓よりアルミサッシが驚くほど暑くなり、室内に熱が通ってきます。これは、当院のサッシを触ってもわかります。熱くならない窓枠は樹脂製か木製です。ほとんどの外国(アメリカ、カナダ、ヨーロッパ、韓国など)は樹脂サッシですが日本は7−8割はアルミです。北海道以外樹脂サッシは普及していないようです。いかに省エネ世界常識から日本が遅れているかが見て取れます。

     

    知人に送ってもらったユリの写真。ユリは百合と言って漢方になります。ゆりねといえば食べたことある人も多いと思います。

  • 土地にまつわる昔話

    私は毎朝5時おきですが、もう朝の5時は暗くなってきました。日の出前です。夏の終りを感じます。診察時に処方を出す時、2週間処方で次回はすでにお盆休み明けとなります。あっという間に夏は終わります。ところで、当院のすぐ横には小柳病院があります。今日、挨拶に来られました。なんと、開院60周年だそうです。すごいですね。当院は今年の9月で5周年ですから、12分の1です。実は、当院の土地は昔小柳病院の前身の病院がたっていた土地だったそうです。当時あった病院は産婦人科だったと聞いています。その後、小柳病院は今のところに移り、当院のあるところは小柳病院のキウイ畑だったそうです。当院向かいの公園は農業試験場のお茶畑だったと聞いたことがあります。随分変わったものです。

    もう一つ聞いた話ですが、当院のたっているところは小峯というだけあって小高い山になっています。近所の家は段差で下がっています。実は、昔当院のあった土地も周りの住宅と同じ高さだったそうですが、東バイパスを作ったときにビッグウェイがあった付近の山を切ったときに出た土をつかって県立大グラウンドや東稜高校の高さと同じ高さまで土を盛ったそうです。これは、たまたま、当院を建てるときに地下20m以上ボウリングして地盤調査をしたのですが、その会社の人達が、むかし土を運んだと言っていたので、間違いないです。

    ボウリング結果は昔このブログに書いたことがありますが、20m以上深く下まで火山灰が堆積したものです。小峯や帯山、長嶺など東区の峯、嶺、山という地名はどこも火山灰が堆積した丘になっていると思われます。私が子供の頃、このあたりはひたすら芋畑でした。それだけ水はけがよく、痩せた土地だったということです。そして、いま日赤のある辺りに熊本空港がありました。わたしも幼稚園の頃飛行機を見ながら芋を掘った覚えがあります。それから、日赤前の国体道路が東バイパスに入るところに洋服の青山がありますが、昔はあそこに竹やぶがあって国体道路になる前の旧道はむちゃくちゃ狭くて通りにくい難所でした。思い出しますねー。皆さん覚えていますか?

    四季の森温泉(久木野)より 中岳、根子岳方面を望む

  • 初詣には行きましたか?

    コロナ感染者がどんどん増えていますね。夕食を食べに神水交差点の中華料理「東方」にいったのですが、誰も客がいませんでした。コロナも大変ですが、飲食店業界も大変です。これだけお客さんが少ないなら密になることはないので、応援も兼ねて時々食べに行こうかと思います。”密でない”つながりで言えば、初詣も全然混んでいませんでした。このくらいの人数のお願い事なら神様もきいてくれそうな気がしました。受験生などは、最後は運です。どれだけ勉強しても当日の体調とどんな試験問題が出るかは運としか言いようがありません。神頼みもいいと思います。その際、わざわざ太宰府まで行かなくても、近所の神社でいいと思います。

    成功する人は神社のお参りをかかさないといいます。そういう関係の本が出ているのを見たことありますが、読んだことはありません。しかし、思うに、神社で神様に頼み事をするときは、短時間で(おそらく1分以内で)自分の目標、かなえたいことを簡潔に言葉にしないといけません。そのためには、常日頃から自分はどう有りたい、これからどのようにしたいということを考えていないといけません。経営者なら会社の発展、従業員の健康や幸せを願うでしょうし、家庭では家族の健康や受験の成功などを願うでしょう。

    そういう私の一つの思い出を一つ。以前このブログにも書いたことがあるのですが、開業する場所を探していたとき、今の山ノ神2丁目の土地を買わないかという情報が来ました。高かったので、随分悩みました。家で机に向かっていても考えがまとまらないので、立田山に走りに行きました。すると、気まぐれで走った山道の先に鳥居があり、石をまつってありました。そこには「山の神」とかいてありました。その神様に、開業する場所を考えていますが、どうしましょうと相談しました。そして、あー僕は山の神に呼ばれてここに来たんだ、「山ノ神」の土地を買おうと決めました。そして現在に至る、というわけです。

    健軍神社(大晦日の雪の朝)

  • 苔の簡単清掃法

    梅雨が明けましたね。日差しは夏そのものです。暑いので体調を壊さないようにしましょう。私は梅雨が明けたらしたいと思っていたことがありました。それは、苔の掃除です。クリニックの道路に面したところに目隠しの塀があるのですが、北側道路に面しているため、塀には苔がついてしまいました。去年も梅雨明けには苔が目立ったのでスポンジにクレンザーをつけて洗い落としました。しかし、かなりの重労働だったので、今年はもっといい方法はないかとググってみました。

    一つは、苔とりスプレー。1本1000円くらいだったので、アマゾンで即購入しました。スプレーするだけでこすらず取れると書いてあったので、疑心半疑ですが、まずは塀にクリニック名が書いてある部分を中心に端から3分の1くらいをスプレーしてみました。今日1日たってみたら、なんと塀がきれいに白くなっています!!びっくりです。こすらずこんな簡単にきれいになるなんて。時間がたつともっときれいになるようなので、楽しみです。もう一つの方法は、熱湯をかけるというものです。簡単ですが、植木にかかると枯らしてしまいそうなので、注意が必要です。クリニックのベランダの日陰の部分に苔がついて気になっていました。お湯の効果を試すにはちょうどいいと思ってポットいっぱいお湯を沸かして苔のついた部分にかけてみました。

    すると、一日たって、かなりきれいになっていました。ちょっとかけたりなかったところが残ったのでもう一度かけてみました。きっとこれできれいになるでしょう。こすらず苔は落とせるなんて、驚きです。皆さんもぜひお試しください。

    ソウルの中心部を流れる漢江の鉄橋からみた夕日

  • 設計事務所はGAT

    当院の設計は福岡のグローバル・アーキテクツ・チームGATという会社の吉浦さんにお願いしました。今日、Google検索したら、GATのホームページに当院の紹介が載っていました。http://www.team-gat.com

    他のクリニックも載っていますが、さすがに似た雰囲気でもあり、しかもそれぞれの院長先生の個性や診療科目、クリニックの場所柄、などなどいろんなファクターを取り入れながら建ててあります。見ているだけでいろんなことを考えさせられて面白いです。

    私がこのGATさんのホームページに出会ったのがだいたい2年くらい前でした。他にもいろんなクリニック専門の設計士さんがいるのですが、ホームページを見て、過去の作品例を見ているだけでその人のコンセプトや哲学のようなものまで感じ取れます。私はGATさんの作品にとても惹かれて、通常はクリニック建設では幾つかの設計事務所に声をかけてコンペをするそうですが、私の場合GATさん一本指名でした。

    頼んだのは、漢方や鍼もするので、ナチュラルな感じで、針などをする点滴処置室はリラックスできる空間にしてほしい。窓はあまり大きすぎず、できれば小さめに、とお願いしました。あとは間取りの希望を伝えただけで、屋根の形や壁の材質などは全部お任せしました。

    そして、今、このクリニックができたわけですが、本当に気に入ってます。今のところ、不満はありません。私のような建築素人が、細部にわたる希望を出すより、設計士さんのセンスと経験に任せたのが良かったと思います。

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    さて、このブログやお知らせにも書いたように、来週からは鍼治療が有料となるのですが、お試し期間最終日の土曜日の外来は鍼希望の人でいっぱいでした。皆さんよくホームページを見ていただいているんだなと、つくづく分かりました。

    お試し期間とはいえ、お一人お一人の症状に対して、どのツボをどのくらい刺激するかは結構考えて治療していました。痛いという場所(例えば肩や腰)に治療するだけでなく、そこの気の流れを調整するのに必要な離れたところのツボから遠隔治療します。経絡治療と呼びます。不思議なことに、痛い場所を全然治療しなくても、離れたところから治療できるのです。昔の人(2000年くらい前の中国人)はよくこんなことに気がついたなと、感心しますが、おそらく今の我々よりもはるかに体の反応に対して敏感だったのでしょう。