むらかみ内科クリニック

院長ブログ

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  • 災害に備えましょう

    阪神淡路大震災から28年だそうです。時が経つのは早いですね。南海トラフや首都直下型も近いと言われています。常日頃から防災の準備はしておきたいものです。そういえば、熊本地震の時、自宅が長い間断水して、トイレもお風呂も使えず、仕方ないので下江津湖の動物園のほとりの湧水池に湧き水を汲みに行ったことを今でも思い出します。この前の日曜日にもその湧き水の近くを通ってそのことを思い出しながら写真を取りました。

    熊本地震の時、私は桜十字病院に務めていました。桜十字は病院のロビーなどを近所の被災者の方々に開放していました。桜十字病院には井戸があり地下水を使っていたので断水もなくたすかりました。待合の長椅子などは座り心地もよくくつろげました。また、病院には食料の応援があったので、毎日炊き出しもしていました。私は余震の続く中、外来で血圧などの薬が切れないように診察をし続けました。このように、病院は災害のときも地域の皆さんの拠り所となるよう、常日頃防災意識を持って備えていないといけないなと思います。当院近くのロッキーというスーパーは熊本地震でガラスなどが割れたりしたにも関わらず地震後すぐに店を開けてくれました。おかげで食料など困っていた中で、ものすごく助かりました。社長さんの温かい気持ちが伝わってきました。当院前の東稜高校はこの地域の避難所となっており、万一のときは私もそこで皆さんのケアをする心づもりでいます。

    さて、この数日は本当に暖かく快適でしたが、患者さんの中には暑くて体がついて行かず体調不良と言われる方もいました。私はそれを聞いてかなりびっくりしましたが、気温に対する人の反応はそれぞれですね。来週から今年最大の寒波が来るという話なので、今度は極端に冷え込んで体調を壊さないように気をつけましょう。

    下江津湖のほとりの湧水 こちらは飲めません。この50mほど横にある湧水は飲めます

  • ワクチン予約はお間違いなく

    先日3回目のコロナワクチン接種が始まったと書きましたが、今日は一つ問題がありました。当院にかかりつけの患者さんがワクチンを予約して来られたのですが、当院の方の予約簿にはその人が入っていませんでした。患者さんが携帯で予約センターのマイページを開いて見せてくれたら、なんと当院ではない中央区の「村上クリニック」を予約されていました。大急ぎで移動しても4、50分はかかる距離です。先方に事情を連絡して、待ってもらいました。これからワクチンの予約をされる際にはこのようなことがないようくれぐれもお気をつけください。ちなみに、熊本市東区にはむらかみ内科というのは1つしかありませんので、住所で東区のむらかみ内科であることを確認していただけたら大丈夫です。

    昨夜は2時過ぎだったでしょうか、久しぶりにすごい地震でしたね。震度4か5だったんですか。1分以上続く長い揺れでした。熊本地震の2回目が深夜だったので、あの時を思い出しました。熊本地震はクレイジーとしか言いようのない無茶苦茶な揺れでしたが、昨夜のはあーきたーというくらいで、家が潰れるかもという恐怖まではなかったのが幸いでした。それでも、深夜に携帯から突然”地震です”と警報が鳴ると心臓に悪いですね。揺れがおさまってもしばらく眠れませんでした。先週、南太平洋で1000年にに一度という火山の爆発があったばかりです。太平洋プレートが活発に動いているのかもしれないので、地震と火山の活動には目が離せません。

    阿蘇山はもともと外輪山のサイズの大きな山だったのですが、大爆発を起こして真ん中が陥没して今のようなカルデラ盆地になったそうです。その、昔の巨大な阿蘇山が大爆発を起こしたのと今回の南太平洋の海底火山の爆発は同じくらいの規模だったのではないかと聞きました。本当にそうなら、私たちは歴史的な噴火を見ることができたわけです。ちなみに、阿蘇のカルデラはむかし水がたまってカルデラ湖になっていたのですが、立野のところでダム湖が決壊して白川ができました。その時、阿蘇の方から津波にように熊本市内へ水が流れてきて、あたりは海のようになったそうですが、沈まずに島状に残っていたのが当院の近くの戸島です。高台にあるのに島という地名が不思議だと思ったらそういう歴史があったようです。

  • 熊本地震から5年

    熊本地震から5年が経ちました。地震の時、当院はクリニックの建設中でした。設計の際に当院敷地内の地盤調査をしました。熊本の在住の方はご存知と思いますが、クリニックのある小峯付近は小高い丘になっており、厚い火山灰の層になっています。地盤調査をして分かったのは20メートル以上杭を打っても固い地盤に届かないと言うことでした。そこで当院を建設する際には杭を打つ建築方法は諦め、基礎全体をコンクリートで固める方法をとりました。

    基礎の工事にはかなりお金がかかりましたが、幸い地震の際に被害はなく、無事クリニックが完成しました。地震の後、当院の向かいにある東稜高校は避難場所となっていました。もし当院が既に開業していたならば、東稜高校の避難所をボランティアで回っただろうと思うのですが、当時私は桜十字病院に勤めていましたので、南区の多くの患者さんたちを受け入れ桜十字病院で診療を続けました。桜十字病院は大きい病院なので、廊下やロビーに近所の人たちがたくさん避難してきていました。地下水が使えたので、断水もありませんでした。毎日の診療は本当に大変でしたが、余震の中お互い励ましあいながら仕事をしたのをついこの前のように思い出します。また何年か後に熊本で大きい地震があるかもしれません。あるいは南海トラフ地震があるかもしれません。そういった際にも我々は医療人としての使命がありますので、地域住民の方々のためにできることを精一杯果たしたいと思っています。

    当時こまった思い出として、停電が続いたため、自宅の電動シャッターが開かず、車が出せないで大変でした。あと、この季節夜はかなり冷え込みますので、運動場や体育館で一夜を過ごすのは本当につらいことだと感じました。そんな困った中でも、近くの公園では水の配給とおにぎりなどの炊き出しがあり、こんな状況でもなんとか生きていけるんだと安心したのも今思うと貴重な体験でした。

  • 食料を賢く備蓄する

    東京を中心として、関東ではこの週末不要不急の外出を控えるようにという指示が出ました。それに反応するかのようにみんなスーパーで食料を買っているニュースがでていました。熊本はどこ吹く風みたいにしていますが、準備のいい人はすでに備蓄は済んでいると思います。私も随分前にブログに書きました。熊本地震の時を思い出せば、こんなのなんてことないです。電気と水がちゃんと使えるわけですから、インフラの心配はありません。エアコンも使えるし、布団で眠れます。

    ですから、皆さん冷静に対応すればいいと思います。ただ、地震のときの非常食を思い出すとわかりますが、おにぎり、カップ麺など炭水化物ばかりでした。そして、飽きるので、味は濃くて塩のとりすぎです。炭水化物のとりすぎで糖尿病になり、塩分のとりすぎで高血圧になります。また、野菜不足でビタミンと食物繊維が足りないため、脚気のような体調不良と便秘になります。もし、イタリアやニューヨークのようなロックダウンが起これば、野菜が不足すると思います。保存のきく缶詰、レトルト食品、冷凍の肉や魚はなんとかなるでしょうが、野菜となるとイモ類や玉ねぎ、人参ぐらいでしょうか。それでもいいので、日持ちする野菜は買っておいたほうがいいと思います。干し椎茸、切り干し大根など乾物は超おすすめです。あとは、仕方ないので、ビタミン剤のサプリでしょう。ビタミンBミックス、C、D、Eは必須です。

    日本だけが新コロ死亡者数が桁違いに少ないのは七不思議とされていますが、清潔好き、握手などの接触をする習慣がない、マスク好き、などの他にもなにか理由があるかもしれません。例えば日本独特の食べ物が免疫を上げているのかも。日本中どこでも、そして誰もが食べているけど日本独特のものと考えると、味噌や納豆などでしょうか?これら発酵食品は免疫を上げるのでぜひ常備しておきたいと思います。

    御船川の河川敷にて

  • 豪雨対策にはライフジャケットが必要

    日曜にこの一週間のニュースを見ると、千葉の大雨の被害があまりに悲惨で言葉がありません。台風の2週間後にまた大雨の被害とは、熊本で震度7の地震が2度来たのと似ています。同情します。千葉の地形はよく知りませんが、広い大地で雨がたくさん降ると水はけが悪く窪地に貯まるのではないかと思います。今回浸水した地域は、今後も似たような大雨が降ることは考えられるので、住むのを避けたほうがいいのではないかと思います。

    私が小学校だった頃、社会の授業で「私たちの住むまち」という教材がありました。今でも覚えていますが、江津湖周辺に住む人達の家の軒先には避難用のボートがつり下げてあると書いてありました。教科書に写真がついていたのを覚えています。私は当時田迎に住んでいましたから、田迎と江津は隣町で、あちらは大変だなと思っていました。その当時いつも浸かっていた地域は今ではほとんど埋め立てられて用水路はポンプで強制的に排水されています。めったに浸からなくなりましたが、そういう歴史があったことを忘れてはいけません。

    ところで、高知に移住した吉冨先生と話していたら、高知は南海トラフ地震の津波対策を本気でしているそうです。どの家庭も家や車の中にはライフジャケットを人数分買ってあるそうです。また、コンビニの駐車場にはノアの箱舟みたいに地域の住民が避難できるボートが置いてあるそうです。千葉の水害のあったところもライフジャケットを買っておいたら良かったのではと思いました。おそらく今後は日本中どこでもそういう対策が必要になってくると思います。

    すすきの向こうにアスペクタの野外ステージ