むらかみ内科クリニック

院長ブログ

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  • 温泉で体温を上げるのは健康の秘訣

    連休で用事もなかったので、珍しくワイドショーなどみていたら、千葉の台風の被害は本当に大変ですね。熊本地震を思い出します。台風なので、電柱が倒れて停電しているのは個人的には対策のとりようがありません。電力会社には電柱をやめて電線を地中に埋めるようにしてもらいたいものです。太陽光パネルがある家は停電しても冷蔵庫が日中は動いたということで、これからは災害対策にも設置しておいたほうがいいように思いました。一方、個人で対策できるのは屋根です。地震の際も多くの家がダメージを受けてブルーシートだらけになりましたが、今度の千葉の台風被害もブルーシートだらけです。瓦の修理は1年待ちだといっていました。

    家は地方地方でもっともその気候風土に適したものであると言われています。日本独特の屋根瓦も昔は日本の風土にあっていたのかもしれません。しかし、今のように地震や台風がひどくなってきては、昔ながらの屋根瓦では全然だめだと思われます。熊本地震でうちの近所で通りの端から端まで1軒残して全部壊れたところがあります。壊れなかった1軒は積水ハウスでした。その後、壊れた家は新しく建て替えられました。みてみると、どこも平屋で屋根は瓦ではありません。新建材と思いますが、ガルバニウム鋼かもしれません。いずれにせよ、瓦はやめましょうということでみんなが納得したと思います。家の建てかたに個人も建設業界も進歩したと思われます。

    月曜は連休最後で台風一過となり天気も回復しました。私はいつものように南阿蘇グリンピアの温泉にいきました。煙を上げる阿蘇山を眺めながら露天風呂です。熊本市内から初めてきたというお客さんと長話になり、すっかりのぼせてしまいました。体が芯から温まると、見えない小さながん細胞は死滅します。昔、温泉旅館で療養することを湯治といっていました。温泉療法です。現在は温熱療法といって、ピンポイントに狙った臓器の体温を上げてがん治療をする方法があります。温泉での長風呂はそれと同じ効果がありますから、健康長寿の秘訣です。

    高森 らくだ山

  • PTSDに神田橋処方

    この週末、震災後の復興を記念すべきものが2つ。一つ目はご存知交通センターが新しく桜町熊本(ローマ字表記が正しいらしい)のオープンです。もう一つが俵山の大切畑ダムをう回していたところが復旧して全面開通するそうです。久木野方面はかなり楽になります。ちょうど連休なので行ってみたいと思います。

    このように、熊本地震から3年半たとうとしていますから道路や建物は次々と復興しています。しかし、当院に来る患者さんで、震災をきっかけに体調を崩したという人がいまだにあとをたちません。ふとした拍子に怖かった思い出が蘇ってくるというのはPTSDといいます。震災などの大きなショックを受けたときの心のダメージが後々まで尾を引くものです。それ以外にも、幼少期にとてもつらい思いをしたとか、上司からこっぴどく叱られたとか、旦那から暴力を受けたとか、子供が大病をしたとか、いろんなレベルの恐怖体験があります。そういった恐怖体験があとになって不安などを引き起こして体調不良の原因となるのは珍しくありません。

    私はカウンセラーではないので、幼少期にさかのぼった恐怖体験を根掘り葉掘り聞き出すことはしません。しかし、今の体調不良に関連するきっかけみたいなことで思い当たることがあれば教えてくださいとは尋ねます。そこでもし多少でも過去のトラウマが影響していると思ったら神田橋処方という漢方の出番です。四物湯と桂枝加芍薬湯を併用するのですが、驚くべき効果を発揮します。なぜこの処方が著効するのかは漢方を専門としている私にもわかりませんが、患者さんが元気になってくれれば、理屈は後回しでも構わないと思っています。

     

     

  • 担当者会議を行いました

    当院では、訪問診療にも力を入れています。現在60数名を定期的にみています。老人ホームなどの施設入居者が多いですが、個人宅にも伺っています。そんな中、一人の患者さんがガン末期状態となり、今後、入居している施設での看取りを行うにあたり、急変したらどう対応してほしいかという話し合いを行いました。当院の昼休みに、施設の担当者、ケアマネージャーさん、訪問看護師さんなど10名以上が集まりました。患者さんのご家族を交えて、最期はどうしたいかの希望の確認と各担当者どうしの意志の疎通を行う会議です。みな、患者さんのためにいろんな意見を出し合ってくれました。当院での訪問患者さんで看取りまで行った例は過去に何例もありますが、今回はこのように集まって話し合いを持つことができてよかったと思います。

    今日は東京近郊で電車とトラックの事故がありました。痛ましい事故です。トラックがおそらく間違って細い道に入ってしまい、左折したかったのに細すぎて曲がれなかったために右(踏切)に入ったところ、遮断器が降りてきてパニクったみたいです。万一踏切内で遮断器が降りてしまった場合、あの物干し竿みたいな棒は車で押して通ればいいようにできています。車で押しても通れないような頑丈な構造にはしてありません。このことは覚えておいて損はないと思います。

    それにしても、日本中細い道が多すぎです。うちからクリニックまでの道でも、一台右折車があると、信号が変わるまで全く車が動かなくなるポイントが2箇所あります。道の構造が問題です。往診でも、クリニック近くの民家に行く場合は軽自動車でやっと行けるような細い迷路のような道ばかりです。地震の後復興する際に道幅を広げてほしかったのですが、殆どは元通りの狭い道のまま復旧されています。みていて残念でなりません。

     

  • 次の地震に備えよう

    朝から日向灘沖で大きな地震がありましたね。熊本の南区で震度4、当院のある東区で震度3でした。南海トラフの予想震源地近くでの地震だったため、今後連鎖的に起こってくる地震に要注意です。気象庁はその心配はないと言っていますが、地震予測はうまく行った試しがありませんので、警戒するに越したことはありません。とりあえず今後しばらくは予備の食料の確保と、倒れやすい家具の固定など気をつけたいと思います。クリニックの場合、停電した際の電子カルテの問題や、医療機器の問題、避難所の住民の皆さんに対する医療提供体制などいろんな備えが必要となります。

    災害の際に役に立つのは鍼灸です。ハリは材料がいりますが、検査機器も電気も何もいりません。患者さんの多彩な訴えに答えることができます。4000年の歴史がありますから、効果に関しても間違いありません。国際的にも災害救助の際に国境なき医療団のようなチームに鍼灸部隊が協力しているそうです。残念ながら日本からは西洋医学のドクターしか参加していませんが、韓国などは国の組織として鍼灸師を海外の被災地に派遣しています。

    当院では、常に数千本のハリを準備しています。もちろん患者さんに毎日たくさん使うわけですが、必要以上に多めに備蓄しているのは、災害時の備えでもあります。ハリは、避難所生活での腰痛や肩こりに効くのはもちろんのこと、気が滅入るとか不眠、耳鳴り、めまい、風邪症状などあらゆる症状に使える手段なのです。

  • トラウマを治す

    熊本地震から3年ですね。夜、犬の散歩をしているとあのときのことをいろいろ思い出しました。きっと同じ気持ちで今この時を過ごしている人も多いのではないかと思います。思い起こせば、いろんな人に助けられました。第一は水道工事屋さん。人伝いに来てくれそうな業者さんに必死で頼んで、敷地内で漏水している水道管を変えてもらいました。そして、大工さん。雨漏りしていた屋根を直してくれました。錦が丘公園でおにぎりをもらったこと、江津湖に水を汲みに行ったこと、いろいろありました。私はクリニック開業前でしたので、前職場の桜十字病院で休まず外来をしました。毎日余震で揺れる中避難してきている近所の人達の健康管理から、血圧などの薬が切れた人たちの対応などに追われました。

    トラウマと言うと皆さん心的外傷(悪夢のような出来事)を思い起こすかもしれませんが、英語でTraumaというと、いわゆる外傷のことです。私は留学中は救急医療・集中治療を専門にしていたため、Trauma学会に出ていました。一方、地震のような災害では外傷だけでなく心的外傷も問題になります。あのときのことを思い出すと恐怖で眠れない、動悸がする、不安で仕事も手に付かない、などです。ときが経つに連れ、あんなに大変だった地震の記憶もだんだん薄れてきます。助けてくれた、良かった、といういい思い出は残して、怖かった思い出はできるだけ忘れるのが精神衛生上いいと思います。マスコミは怖かったことまで思い出させる番組を作りがちですが、そんなのは見ないことです。

    それでも怖い思い出がフラッシュバックして困るという場合、漢方薬がよく効きます。いわゆる神田橋処方というものですが、使ってみると素晴らしい効果があります。この処方は、地震などの災害のトラウマだけでなく、職場で上司に怒られたとか、そういう個人的な嫌な思い出も軽くしてくれます。嫌な思い出から抜け出せない場合、ご相談ください。力になりますよ。