むらかみ内科クリニック

院長ブログ

BLOG

  • 祝 開業8周年

    当院は2016年の9月1日にオープンしました。今日でまる8年が経ちました。得意な漢方を使って皆さんの困ったことを解決したいと思い、がむしゃらに働き続けました。あっという間の8年でした。せっかくの節目なので、当院の理念について今一度書いておきたいと思います。

    1.患者さんとその家族の健康と幸せのためにベストを尽くします。
    2.そのためには、西洋医学、東洋医学などあらゆる手段を検討します。
    3.患者さんを自分の家族と思い、心の通った接遇を心がけます。

    この3つは常に忘れることなく、経営の指針として日々の診療に取り組んでいます。例えばお正月、初詣のときや、散歩中に通りがかったお地蔵さんに挨拶するときなど、この3つの理念を心に唱えることを習慣としています。この理念を守り続けてきたことで、8年経った今も、当院は確かな信念を持って歩んでこれたと感じています。

    そして、クリニックは私一人でできるものではありません。開業当初から苦楽をともに分かち合ってきたスタッフが今も数名います。途中で新たに加わったスタッフも大勢いますが、みんなが同じ方向を向いて頑張ってくれたおかげで、ここまでやってこれたと本当に感謝しています。スタッフのみなさん、ありがとうございます。

    さて、クリニックのこれからについて考えてみたいと思います。他の医療法人が年数を重ねる中で、老人ホームやデイサービスなどの部門を立ち上げ、事業を拡大していく姿を見かけますが、私は自分の目の行き届くサイズでの経営をしたいと考えています。今後も事業を拡大する計画はなく、これまで通り、訪問診療では近隣の施設と密に連携しながら、高齢社会を支えていきたいと思います。

    開業した年には熊本地震がありました。先日も九州に台風が直撃しました。開業して8年のうち後半4年は新型コロナウイルス対応に追われました。これからも様々な困難があると思いますが、その中で当院は地域に密着したクリニックとして、また、漢方でしか治せないような疾患にも積極的に取り組み、災害時にも可能な限りの支援を行い、世の中に貢献できるクリニックでありたいと思っています。

    Copilotでイメージ画を作成しました

  • 院内ネットワークの充実とセキュリティー強化をしました

    コロナのワクチン接種が始まってから、ずっと問い合わせの電話が鳴りっぱなしで、患者さんの容態などの報告の連絡が取りづらくなっていました。そこで、この度、回線を充実させ、できるだけ外線が話し中にならないように電話工事をしてもらいました。そして、院内全体にPHS回線の電波が届くようにアンテナを設置してもらいました。思っていたより遥かに素晴らしいできあがりで、病院の機能性もワンランク上がった感じがします。

    そして、その工事と同時にしてもらったのが、院内のパソコンのセキュリティー対策です。最近はハッカーなどが企業や病院のサーバーに入ってきて、データ(個人情報)を盗んだり、ウイルスを仕込んでコンピュータを動かなくし、復旧してほしければお金を払えという身代金要求のようなデジタル犯罪が横行しているそうです。そういったデジタル攻撃に対して、病院として電子カルテなどの情報を保護し、患者さんにも安心して通院していただけるよう、国際基準のセキュリティー対策装置を設置しました。いずれもNTTの最新の機器です。

    全部合わせると軽自動車が買えるような金額でしたが、個人経営の開業医から医療法人としての経営責任や社会的な責任もありますので、コロナ禍で設備投資も大変な時代なのですが、今回は前向きに行動することにしました。本日より稼働しています。

  • おかげさまで4周年

    むらかみ内科クリニックは9月1日で4周年を迎えました。熊本地震の年にオープンし、多くの患者さんに育てられて今ここにあります。受付も看護師さんたちも開業当初からずっと頑張ってくれています。外来がメインでやっていますが、訪問診療もかなり増えてきました。もうほとんど手一杯なのですが、頼まれれば、できる限り対応したいと思っています。また、みなし訪問看護ステーションもやっていますので、訪問看護でも多くの患者さんに対応しています。訪問診療(医師が訪問)だけでは十分お世話ができない場合、訪問看護(看護師が訪問)で服薬管理、自宅での健康管理のお手伝いなどきめ細かいサービスを行っています。当院の診療の幅も随分広がってきました。

    一時期、心療内科の患者さんが多すぎて予約を絞っていたのですが、最近はコロナの影響もあり不眠やうつなどのメンタルとめまい、動悸などの体調不良が急増していますので、できるだけ迅速な対応を心がけています。患者さんの健康と幸せを追求するのが当院の理念のその1です。それを実行するには私の力だけでは叶いません。スタッフ全員の気持ちが一つにならなければ最高のサービスは提供できません。

    そこで、私がこの4年間心がけてきたことは、スタッフの幸せの追求です。仕事は楽しくやってほしいし、家庭もうまくやってほしい。そのために、残業は最小限に、給料やボーナスは精一杯高く。また、忙しい職場なので、各自の負担が限界に達する前に十分な人数を雇用すること。できていない点は今後の課題ですが、5年目は更に働きやすい環境を実現し、幸せあふれるスタッフが患者さん全員に元気をおすそ分けできるような職場にしたいと思っています。

    夕陽に輝く入道雲。クリニック駐車場にて。広角で撮っているので小さく見えますが、巨大です。下の方は猛烈な雷雨。レーダーで調べたら雲仙の東側です。

  • 訪問診療にできること

    朝NHKを見ていたら訪問診療の話をしていました。コロナ禍で病院や老人ホームは面会謝絶となっているところがほとんどです。そんな中、いよいよ最期を迎える際に家族が面会できないと、とても心残りとなります。そこで、在宅医療という選択があるという話題でした。取材されたご家族はガン末期で、病院に入院して家族と面会もできない状態を憂い、がん治療に見切りをつけて在宅医療に切り替えたという話でした。やっぱり家はいいね、と言っていたそうです。誰もがそれを望むと思います。

    訪問診療では、このような末期状態での看取りをすることができます。当院でもこの半年だけでも数名の看取りをしてきました。皆さん、住み慣れた家庭で家族に囲まれて穏やかな最期を迎えられます。病院で見る最期とはかなり違ったものです。在宅でも、点滴や酸素療法はできますので、ある程度病院にいるときと同じような治療を継続できます。できないのは、レントゲンやCTなどの検査、人工呼吸などです。しかし、末期状態でそういう検査や高度医療はあまり必要としないことがほとんどです。

    では、訪問診療で理想の最期を迎えるにはどのような点に気をつけたらいいかを教えしましょう。まず一番が、覚悟を決めることです。急変したからといって救急車を呼んだりしたら元の木阿弥です。家で過ごせることの幸せを十分感じなければうまくいきません。また、医者だけでなく、看護師さん、介護士さん、理学療法士さんなどいろんな職種の人達が家庭に入りサポートするため、ご家庭に人の出入りが多くなります。それを嫌がっては在宅医療がスムーズにいきません。大事なのは信頼できる事業所と契約を結んで、あとは訪問医療チームと家族みんなで一丸となって患者さんを支える気持ちが必要なのです。もちろん当院では訪問診療、訪問看護、往診などのご相談にのっています。

  • トータルケア1周年

    この4月1日で当院が個人経営から医療法人になって1周年となります。なんだか、すでに何年もたった気がしますが、まだ1歳でした。そして、クリニックがオープンしてから3年半です。また、本日、当院の診察券番号10000が出ました!皆様に支持されての1万人です。ありがとうございます。それから、この4月から当院には新しいスタッフが入ります。ますます医療体制を充実させ、通常の外来診療と訪問診療、さらに訪問看護と皆さんのお役に立つクリニックにしたいと思います。

    世は新コロで大変です。不安と恐怖で皆さん鬱みたいになっています。当院は内科クリニックですが、心療内科もやっているため、血圧の患者さんでもニュースばかり見て睡眠が悪くなったとか、動悸がするようになったとか、いろんな訴えがあります。どんな困ったことでも対応しています。なかには、いくつもの病院にかかるのは感染のリスクもあるので、皮膚科の軟膏とか眼科の点眼、整形の鎮痛剤や湿布地などもついでに処方してほしいという場合、できる限りお答えしています。それが、当院の法人名「トータルケア」だからです。

    法人2年目にあたっての抱負ですが、これから数年は苦難の年です。世の中の常識がガラリと変わると思われます。経済的にも精神的にも世界中が苦しい時代を迎えます。しかし、それはエンドレスではありません。いつかきっと苦難は終わり飛躍する時が来ます。飛躍の前には一旦膝を曲げてかがみます。今はその時です。ここで、新しい時代に向けてエネルギーを貯め、世の変化に負けないように自分たちも変化します。熊本地震を経験した私たちです。大丈夫です。

    熊本城稲荷