むらかみ内科クリニック

院長ブログ

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  • 犬のしつけと飼い主の口癖の関係

    日中は学生さんたちの姿も多く、道もだいぶ混んできました。従来の活気が戻ってきています。夜に犬の散歩をすると、まだ人通りは少なく寂しいですが、最近は犬の散歩をしている人がやたら多いように感じます。みなさんステイホーム中にすることがないから犬でも飼ってみようと言う感じでしょうか。犬を飼い始めた初心者にあるあるですが、散歩中にやたら厳しい!言うことを聞かない我が子を叱るかのように子犬に対してもガンガン叱ったり指示を出したりします。ある程度なれた人は、そんなことしないので、初心者だなと思います。

    犬をしつけるときに絶対やってはいけないことの一つが、名前を呼んで叱ることです。例えば、「ゴン太!こら!だめでしょ!」というと、「ゴン太」という名前と「こら!」という叱責がセットになって染み付きます。そうすると、ペットの頭では「ゴン太」と呼ばれると、「こら!」と怒られると思ってビクビクするのです。

    これは、犬だけでなく子育てや部下に対しても同じだと思います。もし部長が、「ちょっと、田中くん、こっち来て!」といったあとに怒られるというパタンを繰り返すと、部長に「田中君」と言われただけで嫌な気分になります。また怒られる、と条件反射的に身構えて交感神経が緊張し、汗が出たり動悸がしたりします。したがって、上司たるもの、部下に対して変な条件反射を作らないように日頃の言動には十分注意が必要です。

     

  • 犬の散歩

    犬の散歩をすると、向こうから別の人が犬の散歩をしているところに遭遇することがあります。そんな時に時々気になることがあります。それは、散歩中に飼い主がイヤホンで音楽を聴きながら歩いている場合や、歩きスマホ(ながら犬の散歩)という状態を見かけるのです。私にとっては、信じられません。犬は電柱の匂い、車の様子、信号などをよく見ていますが、それだけでなく飼い主の足音、歩くペース、リードを引っ張る力具合など全身であらゆるセンサーを研ぎ澄ましながら飼い主のことに集中して歩いています。飼い主が小さい声でもちょっと出せば、ハッと振り向きます。逆に、私たち飼い主は犬のことをどれだけ見てあげているでしょうか。私は音楽や携帯などもってのほかで、犬の様子を見ています。歩き方、しっぽの立て方、しっぽの振る方向や角度、息遣いなどです。しっぽが立っていればご機嫌ですし、しっぽを右方向に傾けながら回すときはもっとご機嫌です。逆にしっぽを巻いてしまうときはとても怯えています。

    そういうちょっとしたしぐさを観察しながら、今日はこの散歩道はストレスが多そうだと思えば、お気に入りの道へ曲がってあげたりします。犬の方が飼い主をしっかり見ていますから、こちらも答えてあげないといけません。また、散歩中に耳をすますと、秋の虫の音が日に日に大きくなったのに気がつくし、吹く風に秋の気配を感じたりと神経はどんどん研ぎ澄まされていきます。

    そうやって私が全身のセンサーを飼い犬のようにビンビンにして何をするかというと、診察に役立てるのです。患者さんの目力、息遣い、涙、口臭、体臭、顔色、歯の色、手足のむくみなど短時間でできる限りの情報を集めて異常を探るのです。

     

  • デパスやソラナックスを使わない

    これまで安定剤のデパスやソラナックスは軽いから安全と思われていました。しかし、最近ではできるだけ使わないようにしようという風潮です。不安や不眠に用いられる薬ですが、根本的な改善にならないのと習慣性の問題などがあるからです。

    当院に来た患者さんでも、これまで睡眠薬や安定剤を何も使ったことがない場合は最初からこういった安定剤を極力使わないようにしますが、結構昔から安定剤を使っている患者さんの場合、すでに飲んでいる可能性があります。デパスはジェネリックの名前(一般名)でエチゾラム、ソラナックスはアルプラゾラムと言います。調剤薬局からもらう薬の説明の紙を見てみてください。

    もしかなり長いことこういった薬を飲んでいる場合、なかなか中断できません。それはすでに習慣性がついていているからです。試しにスパッとやめてみると、おそらくまったく眠れなくなるか、禁断症状で体調不良になることが予想されます。やめる場合も、一旦他の薬剤に置き換えながらゆっくり減量したほうがうまくいきます。かなり面倒で1年がかりの仕事になりますから、こんなことを請け負ってくれる病院も少ないのが現状です。当院ではこれらの安定剤を本気でやめたいという方がおられたら精一杯お手伝いいたします。どうしてもやめられない場合もありますが、体調維持の方が優先される場合もありますから、やめるメリットと飲み続けるメリットを天秤にかけて判断することが必要になると思います。

    EOS kiss X3+Sigma 30mm f1.4 DC HSM

    薄暗い室内で動く犬をここまで写せるとはシグマの明るいレンズはすごいですね。

  • 小休止

    クリニックの建設が始まった頃から1日も欠かさず書き続けたこのブログですが、初めてお休みしました。小休止です。ブログを始めた頃はどんな建物にしようか、というところから始まり、建設が終わり引き渡されると夢が現実になりました。それから先は自分で決めた通りに物事は進んでいくので、全てがリアルです。しかし、その現実の中で数年後の夢を思い描きながら日々の選択をしないとどんどん理想からは外れてしまうことでしょう。

    私の場合は、今のところ思い描いた夢がそのまま現実となり、嬉しい限りです。最近忙しくなってきたのでスタッフの増員を考えていますが、いい人に来てもらいたいと願っています。看護師さん、医療事務さん、ご応募お待ちしています。

    さて、この連休中にうちのゴンは7歳の誕生日でした。これからシニアの年代入りするわけですが、まだまだ元気です。

  • 体の歪みを直してくれる犬

    仕事用のパソコンのキーボードをHHKB(富士通のPFU社)に変えてから、ミスタッチも減り、効率が上がった気がします。唯一このキーボードにはテンキー(電卓みたいな数字のキー)がないのが玉にきずですが、これはPFUのポリシーとして絶対につけないのだと思います。そのコンセプトをなぜ?と考えると、やはり体の捻じれを最小限にするためだろうと思われます。アルファベットのキーボードだけだと体の正面にHのキーが来て左端がA、右端がEnterです。ほとんどの仕事はこの位置でします。ところが、テンキーのついたキーボードを使う場合、Hのキーは正面よりやや左に寄り、体はそれに合わせて左に捻れます。

    ただでさえ右利きの人は右手右肩が前に出て左側が後ろ方向に捻じれますから、テンキーのついたキーボードを使うとそのねじれがさらにひどくなるわけです。人の心臓は少し左にあるので、右を少し前にして左を後ろに捻ることで心臓を守る効果もあると言われていますから、自然のことではあります。しかし、そのねじれは背骨に影響し、肩こりや腰痛の原因となります。HHKBのキーボードを使うと、そのねじれから解放されて、キーボードを真正面に据えることで仕事効率化を図るわけです。すごいコンセプトだと思います。あえてテンキーを捨ててでも、これがいいのだと無言で主張しているのです。

    そうやって仕事をしていても私たちの身体は自然に捻じれます。それを解消する方法を思いつきました。

    犬の散歩をするとき、左手でリードを持つのです。すると犬はどんどん引っ張ってくれるので、左が前になります。その格好で30分、約2000歩を歩きます。自然と体のねじれが強制されるわけです。犬の散歩をするとき、犬に引っ張られるのは正しくなく、犬はピタッと右足の横につけて歩かせるように、と躾の仕方を習い、うちのゴンも横につかせるとそのようにピタッと歩いてくれるのですが、こちらの気が緩むと、どんどん前に出て行きます。つまり、犬を正しい位置で散歩させるのはこちらも気を抜けずきついので、発想を変えて、うちのゴンは僕の整体師と思って左手を引っ張ってもらうのです。自然とバッチリ矯正してくれますよ。

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    すすきと満月ならぬすすきと太陽です。ブログ用の写真はほとんどiPodで撮っています。逆光、太陽直視の過酷な条件でよくここまで撮れるものです。いいカメラです、iPod。