むらかみ内科クリニック

院長ブログ

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  • GWの診療はカレンダー通りです

    今日は一気に気温が上がり、日中は冷房を入れないと暑いくらいでした。カレンダーを見ると、もう来週にはGWが始まります。早いですね!

    連休中のクリニックの診療はカレンダー通りです。途中の祝日でない日は、通常通り診療を行います。なお、5月6日は休日当番医の予定ですので、内科系の急患(急な発熱や腹痛など)に対応します。連休中に薬が切れそうな方は、忘れずに早めに来院して薬を補充しておいてください。睡眠薬などは切れると大変なので注意して早めに取りに来られますが、血圧や糖尿病の薬も、数日切れるだけで驚くほど悪化することがあります。急に切らさないように気をつけましょう。

    今、5年前のコロナ元年(2020年)のGWを思い出しました。ちょうど緊急事態宣言(ロックダウン)で、休みなのに何もできませんでしたね。暇だからと飲食店に行っても閉まっているか、テイクアウトだけという状況。私は暇を持て余してNetflixに加入し、「愛の不時着」などの韓国ドラマを見始めたのがこの頃でした。以来ずっと韓ドラを欠かさず見ているおかげで、だいぶ韓国語がわかるようになりました。

    コロナがある程度収束してからは、「Go To トラベル」という英文法的には誤ったキャンペーンが始まりましたが、補助金の不正受給などいろんな問題を抱えたまま消えていきました。今思い返すと、滑稽なドタバタ騒ぎでした。

    おかしな対応といえば、いまだに老人ホームでコロナ患者さんが出ると、ガウンを着用させたり、フェイスシールドを使用させたりしています。コロナが空気感染であることは、最初のダイヤモンド・プリンセス号での発生状況を見ただけでも明らかでした。ウイルスは空気の流れに乗って、換気システムなどを通してどこにでも流れていきます。ガウンやフェイスシールド、ましてやアクリル板などにはほとんど意味がありません。マスクさえも、感染防止にはあまり効果がないと考えています。

    最初の頃は、どんな感染症なのかわからず、過剰な対応も仕方なかったと思います。しかし、いまだに当時の対応を続けている老人ホームを見ると、保健所か、誰かがきちんと指導してあげるべきではないかと感じます。

  • 今年も心臓検診がスタートしました

    4月に入り、入学式も終わり、新しい生活が始まったという方も多いと思います。そうした新入学生を対象に、内科検診が実施される時期でもありますが、さっそく各校で記録された心電図の判定依頼が届きました。当院には、すでに400枚ほどの心電図が届けられ、診療の合間や夕方、早朝の診療前後を使って、ひたすらチェックを進めました。私が今年担当する心電図は、おそらく2,000〜3,000枚程度になるのではと思います。

    心電図の判定には「学校心臓検診マニュアル」という冊子があり、それに基づいて、精密検査が必要な学生をピックアップしていきます。もう10年ほどこの仕事に関わっているので、だいたいの判定基準は頭に入っているのですが、それでも時々判断に迷うケースもあります。

    いつもならマニュアル本を持ってきて確認するのですが、今回はふと思い立って、ChatGPTに「判定基準を明記したマニュアルを作って」と依頼してみました。すると、思った以上に完成度の高いものが返ってきました。一部、説明が足りないと感じた箇所を指摘すると、そこも補足してくれて、とても便利なマニュアルが完成しました。さらに、二次検診になった際に必要な検査項目を追加してもらったところ、ますます実用的なものになりました。これはすごい。頼めば、精密検査のプロセスをフローチャート化することもできます。

    実は、以前このような心臓検診マニュアルの電子版を、他県の検診班が作成しており、メールでお願いすると送ってもらえていたのですが、そのサービスが終了してしまい、少し困っていたのです。もちろん、本を見れば必要な情報は載っているのですが、マニュアル本には不要な情報も多く、必要なところだけを必要十分にまとめたものが欲しかったのです。

    今回、自分が本当に欲しい形のマニュアルを作るのにかかった時間は、わずか10分足らず。ほんとうに、すごい時代になったものです。

  • めまい発作が出た

    毎年、4月の最初の週は患者さんが少ないというジンクスがあります。通勤路の車の数も少なく、スイスイです。学校もまだ始まっていないし、子どもが家にいるとお母さんも外出しづらい。仕事がある人も新年度早々いろいろと忙しく、病院どころではないのでしょう。経営者としては、少し不安になるほど閑散とした1週間でした。

    最終日の土曜になってようやく通常の混雑を取り戻し、ホッと一息つきました。今週は月初ということもあり、レセプトチェックに精を出しました。2,000枚ほどある書類に目を通すと、本当に目が回ります。昨夜は寝ていて実際にめまいがして、びっくりしました。久しぶりの発症です。寝返りを打った瞬間、天井がぐるぐると回りました。

    これは「発作性頭位めまい症」と呼ばれるもので、頭の向く方向によってめまいが誘発されます。人によって誘因となる方向は異なります。私の場合は、右を下にして寝るとグラグラしました。

    こういうときは、薬よりもまず“めまい体操”です。YouTubeで「めまい体操」と検索し、Epley(エプリー)法という体操を見よう見まねでやってみてください。簡単な運動で、めまいが改善されることがあります。

    私の場合、右を向いてめまいが起こったので、そのまま右を向いて症状が落ち着くまでじっとしていました。めまいがおさまったら左を向き、まためまいが起きたらおさまるのを1~2分待ちます。その後、今度は左を下にして同じようにめまいが落ち着くまでじっとします。最後に勢いよく体を起こしてベッドに腰掛けます。この一連の動作で、内耳に引っかかった耳石が動き、めまいが落ち着く仕組みです。

    私は深夜にこの体操を2回行ってから起き上がり、朝には普通に仕事に行けるまでに回復しました。ただ、電子カルテで左右に視線をすばやく移動するたびに、めまいが起こりそうな感じがして、細かいところの確認がどうしてもおろそかになります。

    今日は、いくつかの書き間違いを医療事務や薬局の方々に見つけていただき、指摘してもらいました。スタッフのみんな、本当に助けてくれてありがとうございます。

  • 宇宙の広さに比べたら悩みなんてちっぽけだ

    まだ学校は春休みですが、新学期が始まるとすぐに健康診断が始まります。私は医師会の心臓検診班に所属しており、検診で記録された心電図の判定から、二次検診(精密検査)までを担当しています。

    今年の検診対象者は約2万4千人。少子化が進んでいるとはいえ、かなりの人数です。この全員の心電図を手分けして判定し、約1000名が精密検査の対象となります。二次検診では、医師会病院で心臓エコーなどの精密検査を実施します。

    毎年、4月から始まり夏休み前には終了させるため、スケジュールはかなりタイトです。今日はその打ち合わせがあり、改めて忙しい時期が始まることを実感しました。

    宇宙のスケールに圧倒される

    最近、ネットで見かけた宇宙の星雲の写真に驚かされました。下の写真はユークリッド望遠鏡が捉えたペルセウス座の巨大銀河団。イラストではなく、本物の宇宙の姿です。

    画面に映る光の点の多くは、星ではなく銀河。それぞれがアンドロメダ銀河のような巨大な銀河であり、それが無数に広がっています。宇宙の広さは、まったく想像できないスケールです。参考:https://natgeo.nikkeibp.co.jp/atcl/news/25/032800168/

    私が小学生の頃、いとこが手作りの望遠鏡で土星を見せてくれました。自宅の庭から観たその土星には、ちゃんと輪が見えていました。写真でしか見たことのなかったものが、リアルに目の前にある──あの時の驚きと感動は今でも忘れられません。

    こんなにも広大な宇宙の中に、無数の銀河があり、その中のたった一つである銀河系にある太陽系の地球──さらにその日本の一角に生きる私たち。そう考えると、私たちが日々抱えている悩みはなんと小さいことでしょう。

    上司が苦手、仕事のストレス、人間関係の悩み……。もちろん、私たちにとっては重要なことですが、宇宙のスケールを考えれば、少しは気持ちが楽になるかもしれません。「まぁ、ちっぽけなことだし、なんとかなるさ」と。

    時には、夜空を見上げて広大な宇宙に思いを馳せてみるのも悪くないかもしれません。

    Perseus Galaxy

  • 疲れない体つくり

    当院にかかりつけの方はご存知かと思いますが、クリニックの前には公園があります。今日見たら桜がかなり咲いており、4~5分咲きといったところでしょうか。ちょうど見頃を迎えています。来院されて待合ロビーがいっぱいだった場合は、少し公園でお花見を楽しんでみてはいかがでしょうか? ベンチに腰掛けて暖かい日差しの下、お茶でも飲めば、あっという間に30分ほど過ぎてしまうと思います。近所の方の中には、受付を済ませた後に散歩に出たり、1周1キロのコースをウォーキングしたりしている方もいらっしゃいます。せっかくの素晴らしい季節ですから、時間を有効活用していただければと思います。なお、外出される際には、受付に一言お声がけいただきますようお願いいたします。

    以前も少し触れましたが、GW明けに「予防医学セミナー」を開催する予定です。先日、立ち上げメンバー3人でZoom会議を行い、それぞれの講演内容について打ち合わせをしました。私はその内容をもとに、今日からスライド作りを始めました。普段は医師向けの講演を行うことが多いのですが、今回は一般の方にも参加していただけるようにする予定です。そのため、専門用語をなるべく避け、わかりやすく噛み砕いた内容にすることを意識しながら、一からスライドを作っています。医師はどうしても簡単なことを難しく説明してしまいがちなので、そうならないように注意しながら、楽しく学べる講演にしたいと思っています。

    今回のテーマは「疲れない体づくり」についてです。現代社会はストレスも多く、人手不足の影響もあり、特別なことがなくても日々疲れを感じやすい環境にあります。また、私たちの食事は昔に比べて豊かになっていますが、それでも「現代型栄養失調」と呼ばれる状態が問題視されています。しっかり食事をとっているはずなのに、なぜか疲れやすい――その原因の一つが、必要な栄養素が不足していることかもしれません。そういった背景を踏まえながら、「疲れにくい体をつくるための食事と栄養」について詳しく解説する予定です。現在、鋭意準備中ですので、ぜひ楽しみにしていてください。