むらかみ内科クリニック

院長ブログ

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  • 春の陽気でサンフランシスコを思い出した

    雨上がりの火曜日、昼になると雲ひとつない快晴でカラッと晴れて暖かく、まるでカリフォルニアを散歩しているような快適さでした。訪問診療の帰りに車から降りたとき、ふとサンフランシスコのケーブルカーの停留所で眩しい光を浴びながら佇んでいる風景が頭によぎりました。気持ちいいー。私は、世界何十ヶ国と旅行しましたが、カリフォルニアの陽気が一番好きです。なかでもサンフランシスコが好きです。あそこの坂道を登ったところの中華料理がうまかったなーとか、思い出します。また、テキサス留学中にサンフランシスコで開催されたアメリカ救急医学会に論文を発表したところ学会賞を頂いたことがあります。それを祝ってTraber教授が映画に出てくるようなリムジンをチャーターしてくれて、フィッシャーマンズワーフのイタリアンレストランに行ったのを思い出しました。そんなサンフランシスコの風と同じ香りのする風が今日は吹いていました。

    私は、テキサスに留学が決まる前、カリフォルニアに留学したくて、UCSF(カリフォルニア大サンフランシスコ校)とかUCB(バークレー校)とか、UCSD(サンディエゴ校)などを下見に行きました。熊大第2内科の先輩が世界中で研究しているので、アポを取って会いに行き、大学を案内してもらったのです。結局、私の研究分野で有名なUTMB(テキサス大学メディカルブランチ@ガルベストン)に留学しました。ヒューストンから車で1時間ほどの島にある大学で、ビーチに面していました。住んでいるアパートにもヨットやモーターボートの桟橋がありました。

    日本は現在働き方改革とか言って取り組んでいますが、アメリカは日本人が想像もつかないくらい猛烈に仕事します。私はUTMBで毎朝6時に回診でした。UTMB内の郵便局は7時にはオープンしていました。そして、夕方は5時前に帰宅してジムで汗を流し、毎日のようにバーベキュー。仕事も家庭も全力で楽しんでました。それに比べると日本の生活はメリハリがない気がします。

  • チゲで冷え知らず

    季節を一つ飛び越したような暖かさになりました。暖房が全くいらないなんて、不思議な感じです。私には快適そのものですが、更年期症状のある人には、カーと熱くなって汗がでるとか、火照って眠れないとか、めまいがするなど自律神経の乱れが出ている方もおられます。気候の変化に対する反応は人それぞれですね。私は冷え性で寒がりなので、冬にビールのような冷たい飲み物はほとんど飲みません。飲んだとしてもすぐ後から温かいお湯割りなどを飲んで冷えたお腹を温めます。しかし、今日ぐらい暖かくなるとビールでも飲めそうな気がします(実際には夏になるまで飲みませんが)。

    数年前からNetflixで韓国ドラマにはまって、ついでに韓国料理にもハマって、ついには週5日以上チゲをたべる程になっています。チゲは韓国風味噌汁や鍋なのですが、基本は野菜や海鮮、肉などをにんにくと唐辛子の効いたスープで煮込んで食べるものです。10分位でできるので簡単で栄養バランスがいいと思います。これを毎日食べるようになり、冷え性がかなり改善しました。唐辛子とにんにくのパワーだと思います。テンジャン(味噌)チゲ、キムチチゲ、スンドゥブ(豆腐)チゲ、コプチャンチョンゴル(もつ煮込み)、プデチゲ(ソーセージやラーメンなどが入る)などなど中身によって名前は変わりますが、作り方は簡単です。クックパッドを検索してみてください。材料はAプライスやKALDIですべて手に入ります。

    ついでに書いておくと、チゲのだしは昆布といりこが基本です。鰹節を入れると和風になってしまいます。ダシダという名前の韓国ダシ(味の素のほんだしみたいなもの)がKALDIで手に入ります。抜群に美味しいので何にでも入れて食べます。茹でた野菜にちょっとダシダをかけて塩(できればぬちまーすのような美味しい塩)と香りの良いごま油であえればなんでもナムルにできます。お試しください。

  • 医療の常識は時代とともにかわるもの

    暖かくなると血圧は少し下がります。上がったり下がったり変動していた人も、次第に落ち着いてくる季節です。一番小さい規格の降圧剤(たとえばアムロジピン2.5mgやバルサルタン40mg)だけを飲んでいるひとの場合、これから夏にかけてうまく下がってくれれば降圧剤を中止することも可能です。頑張って塩分制限したり、運動の習慣を心がけてみてください。よく、血圧の薬を一度飲み始めると一生やめられない、などという話がありますが、実際にはそんな事はありません。生活習慣からくる高血圧の場合、薬をやめることは可能です。一方、アルドステロン症その他、体質的に高くなってしまう場合、塩分制限など頑張ってもさほど下がらず、薬がやめられない場合もあります。いずれにせよ、これから数ヶ月頑張ってみることをおすすめします。

    糖尿病も生活習慣病と言われて久しいですが、実際にはそれほど不摂生していなくても糖尿病を発症する人もいるわけですから、必ずしも生活習慣病ではありません。遺伝的な素因も多分に影響します。昔の町医者は患者を叱るのが仕事と思っているような人も多く、食べ物が悪い、運動がたりないと誰それ構わず怒り散らしていた時代もありました。もし本当に不摂生しているのなら仕方ありませんが、遺伝や体質であれば、怒られぞんです。

    私が研修医の頃、コレステロールが高い人にイカやタコを食べるなという指導をする先生がいました。私はそれに疑問を感じていたのですが、後に間違いであったと明らかになりました。イカやタコにはそれほどコレステロールは含まれていません。昔の技術ではコレステロールを測るのが難しく、イカやタコを測ったときに間違って高いと信じられていたのです。似たようなことでひじきは鉄分が多いから貧血に良いと言われていましたが、最近間違いだったことが明らかとなっています。実は、ひじきを鉄のフライパンで調理したものを測定して鉄が高かったのですが、ひじきにはそれほど鉄は含まれません。何十年も間違った測定結果が信じられていたのです。

  • 不眠治療について

    食べ歩きが趣味でその内容をブログに書いているという友人が、サムギョプサルの美味しい店を見つけました!と教えてくれました。下通りから銀座通りに少し曲がったところにある焼肉「熊KEN」という店です。メニューは通常の焼肉屋のような感じではなくサムギョプサル(三枚肉の厚切りを焼いてサンチュに巻いて食べる)がメインです。サムギョプサルの店はいくつも行ったことがありますが、ここはピカイチでした。肉の品質がいいのと、プレートがなんと水晶板でできており、水晶をコンロにかけて肉を焼くというトンデモなく殿様気分。店の人によると、水晶で焼くと煙が出ないとのことで、たしかに全然服に匂いがつくこともありませんでした。石焼ならぬ宝石焼きです。遠赤外線の波動が特別な感じです。ナムルの盛り合わせとわかめスープもセットで1300円のランチです。随分お得です。リピート間違いなしです。

    さっきセブンイレブンに行って飲み物コーナーの冷蔵庫を覗いていたら小さなアルミ缶に入ったスパークリングワインを見つけました。290mLで288円でした。チリワインですが、値段の割に美味しく炭酸系が好きな私にとってはイチオシでした。ボトルが小さくて丁度いいです。

    さて、毎日のように来る新患で多いのは不眠です。睡眠薬は怖いから飲みたくない。でも眠れないのが辛い、といわれます。最近は眠剤も進化して以前のような依存もあまりなく必要なくなったらやめることのできる眠剤があります。どうしてもという場合漢方も使います。抑肝散や加味帰脾湯、柴胡桂枝乾姜湯などをよく使います。眠剤で認知症になると言う噂がありますが、逆に不眠も認知機能を低下させます。ちゃんと寝ないと頭が休まらないからだと思います。

    Freshness burger

  • 花粉症が増加中

    上着がいらないほど温かくなりました。徒歩通勤日和です。私の場合歩いて通勤すると片道30分かかるので、いつもは車で6時半には病院についているのですが、歩くと7時を過ぎてしまいます。家を出る時間を早めるべきか考え中です。徒歩通勤のメリットはYouTubeを聞きながら歩けることです。一番よく聞くのは中田敦彦のYouTube大学。エクストリーム現代社会というコーナーです。今日聞いた動画はリーダーの条件という話題。リーダー(トップ)というものは立場上権力を持つものですが、その権力をどう使うかで資質が問われるようです。リーダーにはあらゆる場面での決定権や裁量権があり、会社のお金を動かすことができます。そこで、もちろん私利私欲のために権力を使うリーダーはだめなリーダーで、弱者のために権力を使うのが優れたリーダーであるという話でした。そうすることで、社員みんなから信頼される人望あるリーダーとなるわけです。歩きながらいい話を聞かせてもらいました。

    今週に入って、花粉症の患者さんが増えてきました。前にも書いたのですが、当院ではいろいろなアレルギー治療薬を準備しています。眠くならない1日1回タイプがおすすめですが、それでも不十分という場合は多少眠気が来ても強力に効く薬もあります。寝る前に飲んでおけば日中の眠気は抑えられるので、使い方次第です。漢方も有効なので、ご希望なら漢方での花粉症治療もしています。また、花粉症(慢性鼻炎)をこじらせると副鼻腔炎(ちくのう症)になります。その際は頭痛もひどく、頭痛薬ばかり飲んだりするケースがありますが、きちんと副鼻腔炎を治さないと頭痛は取れません。このような場合、抗生剤も使いますが、漢方がよく効くので当院では漢方を併用します。

    別のケースでは、慢性鼻炎から中耳炎になってしまう場合もしばしば見受けられます。鼻閉が強いときになりやすいようです。私も自分自身非常に鼻閉が強いアレルギー性鼻炎だった経験があり、夜は息ができずに眠れなかったこともしばしばです。実体験を通して、鼻閉の治療は随分研究しました。今はすっかり良くなってめったに薬は使いません。