むらかみ内科クリニック

院長ブログ

BLOG

  • 認知症予防サプリ

    今年の桜を見ていて、ふと物悲しいなーと思います。せっかく満開で見事に咲いているのにライトアップされることもなく、下でお酒を飲んだりバーベキューをする人もおらず、ひっそりとただきれいに咲いています。桜に対する日本人の思いというのは強いものがあり、受験、卒業、入学、就職といった節目でもあり、また病気の人は今年の桜が咲く頃まで生きられるだろうかというような思いの人も数多くいます。そういった悲喜こもごもの思いが桜には何十年分も染み付いているのだろうと思います。私は漢方で患者さんの「気」を見ながら診察治療するので、桜の花を取り巻く大勢の「気」がとてつもなく強く感じられます。古今和歌集に在原業平氏の作で「世の中にたえて桜のなかりせば春の心はのどけからまし」という歌があります。世の中に桜がなかったら春の心はどんなにのどかであろうか、と思うが、実際には桜があるので心穏やかに過ごせない、という意味ですね。本当にそうだと思います。

    ヘルシーパスというサプリ会社が栄養学の勉強会をします、と案内が来たので申し込んだら、日曜の夕方にしましょうと言うことで、昨日の指定された時間にZOOMにアクセスしたら、なんとマンツーマンのレクチャーでした。びっくりです。私のためだけに講義してくれたのでありがたく拝聴しました。

    テーマは認知症を予防する栄養療法です。認知症は薬がいくつかありますが、殆ど効きません。MCIという軽度認知症(家族があれっおかしいぞ、と気づくレベル)で治療を開始しないと間に合いません。認知症予防に大事な栄養はビタミンB12, C, D,E, 葉酸、オメガ3、コリン(レシチン)、緑茶だというお話でした。(私は毎日これ全部飲んでいます。)私の外来ではすでに患者さんにそのような栄養を取ることを勧めているのですが、お茶を除けば7種類のサプリとなり、ただでさえ認知症傾向の人にそれだけの量を飲んでもらうのが大変だと思っていました。ほとんどの人は1−2ヶ月のんで変化がないといってやめてしまいます。認知症は20年くらいの経過で進展するわけですから、1−2ヶ月でやめてはだめです。ずっと飲み続けないと意味がありません。なんとこのヘルシーパスでは認知症予防サプリとして全部入れたオールインワンのサプリを作ったとのことでした。これは便利ですね。

    クリニック正面の桜