むらかみ内科クリニック

院長ブログ

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  • 体は季節変化の影響を受ける

    朝は昨夜の霧が残っていましたが、昼は暖かい日差しで春を感じますね。暖かくなると体も活発になり、いろんなことにチャレンジしたくなります。気分も盛り上がってきます。寒い間、膝や腰が痛かったのは軽くなるでしょうし、うつっぽかったのも改善する季節です。一方、高齢者は春に元気になりすぎて夜中も寝ないでウロウロしたり、気性が荒くなって家族と口論になったりと問題を起こしやすい季節でもあります。老人ホームのスタッフさんたちに言わせれば、そういうのを見ると春を感じると言います。体というのは不思議と季節の変化の影響を受けます。

    外界の影響を受けるといえば、片頭痛は不思議です。天気予報のように明日雨というのがぴたりと当たります。湿度の変化や気圧の微妙な変化を感じ取っているのです。気象敏感体質というわけです。こういう片頭痛は、気象をコントロールすることはできませんから体質をコントロールして頭痛が起こりにくくするしかありません。残念ながら鎮痛剤をどれだけ使っても体質改善はされません。その場しのぎの対症療法です。一方、漢方はしばらく飲むと体質が変わり、頭痛が起こりにくくなってきます。患者さんの体質を見ながらいくつかの漢方を組み合わせながら頭痛予防をしていきます。

    喘息も同じく気象の影響を受けます。遠くフィリピン沖に発生した台風でさえ、体調に変化をもたらします。片頭痛もですが、喘息もこのような気圧変化に敏感に反応します。特に春や秋は季節の変化でアレルギーが出やすいので、吸入薬などできちんと予防対策をとっておかれることをお勧めします。余談ですが、オノン(プランルカスト)という喘息治療薬(花粉症にも使います)が昨年来メーカーの工場が止まっている関係で手に入りません。その場合、シングレア・キプレス(モンテルカスト)という似た薬なら手に入るため、切り替えて処方しています。