むらかみ内科クリニック

院長ブログ

BLOG

  • 血糖を上げない食事

    健診では朝からご飯を食べずに検査をするので空腹時の採血となります。当然、血糖や中性脂肪は一日の中でもいい値となります。しかし、病院では予告なしに今日採血しておきましょうと言う流れになることがあります。これは、随時採血といいます。食後何時間かを記録しておきますが、だいたい1−2時間位が血糖のピークとなります。すると、健診ではさほど悪くなかった場合でも食後血糖がやたら高いことがあります。食後高血糖といいます。大学などでは糖負荷検査と言って砂糖水みたいな(ブドウ糖液)を飲んでもらって、30分おきに採血する検査があります。糖尿を疑う人に糖を飲ませて検査するというのが問題あるのと、何度も採血する負担もあり、クリニックなどではあまりしません。ただ、食後の随時血糖だと、負担はないので食後高血糖を見つける良い検査になると思っています。そこで、私は患者さんに今度採血するから朝食べずにきてくださいとは言いません。食べてきてもいいし、食べずに来てもいい、どちらでも検査の意味があるわけです。

    血糖が高めだけど、まだ薬はいらないという場合、食事療法となります。その際は何に気をつけたらいいのでしょう。昔は食品交換表と言って、ご飯何グラムで何カロリーとか、電卓で計算して1800カロリーなどカロリー計算していました。エネルギーコントロールという方法です。しかし、血糖はカロリーと正比例しません。なぜなら、蛋白質や脂肪はカロリーがあってもあまり血糖をあげないからです。

    やはり私がおすすめするのは炭水化物制限です。ゼロにしないでもいいのですが、ご飯やパン、麺を減らすことが大切です。おかずから先に食べる「食べる順番」も大事です。ご飯はおかずを食べて15分以上時間をおいて食べることです。早食いだと、食べる順番を考えても意味はありません。麺類ではうどんとラーメンが最悪、そばやパスタは割と血糖が上がりにくい食材です。もしラーメンを食べるなら卵とチャーシューを必ずトッピングして、麺の前に食べましょう。カレーや牛丼などおかずとご飯が一緒になったメニューは血糖がすごく上がるので要注意です。