むらかみ内科クリニック

院長ブログ

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  • 30日(土)は通常通りです

    GW初日は朝から大雨でした。いろいろ予定もあるでしょうが、こんな雨では予定が狂った人も多かったのではないでしょうか?私は通常通り訪問診療があったので、朝はいつものように5時に起きて朝食とりましたが、クリニックの診療はないのでのんびりコーヒーを飲んだりネットを見たりしていました。そうこうするうち、訪問診療先の老人ホームから次々と電話がかかってきて、熱が出ている患者さんやめまいがでた患者さんなどの情報です。予定していた訪問診療にプラスして往診にも出かけました。結局、診療が終わってクリニックにもどり全員分のカルテを書き終わったのは夕方4時過ぎでした。

    それなりに忙しくはあったのですが、さすがに休日ですから仕事はのんびりモードです。昼には城南の老人ホームまで出かけたのですが、せっかくなので、城南にあるエベレストというカレー屋さんでランチを食べました。インド人が経営する本場のカレーです。テーブルの上にはカイエンペッパー(唐辛子粉)が置いてあり、なんとラベルに「激辛」と書いてあります。インド人がカイエンペッパーを日本語にするとき思いついた言葉でしょう。ご愛嬌です。いつもはクリニックの午前の診療が終わり次第、高速道路で大急ぎで城南まで行くのですが、今日は急ぐ理由もないので下の道をのんびりいきました。久しぶりに下の道を通ると新しい店ができていたり、変化に気づきます。

    今日みたいな大雨だと傘をさしても濡れてしまいます。私はわりと好んでレインコートを着ます。以前も書いたことがありますが、登山用のレインコートをもってます。以前登山を趣味にしていたとき、山で遭難しても目立つようにド派手な赤いレインコートを買いました。こんな色を着ると気分も明るくなります。しかも、レインコートだと真っ赤でも恥ずかしい感じはありません。クリニックの近くに自衛隊がありますがたまに隊員さんが迷彩色(深緑と茶色のランダムな模様)の仕事着で暗い夜道を歩いている人を見かけますが、夜道では全然見えません。車に轢かれないか心配するくらいです。

    城南のエベレストのランチセット1000円

  • 足のむくみについて

    足がむくむと言って来院される方は結構いますが、足がむくむのは亡くなる前兆と思いこんでなんとしてもむくみをとってほしいといわれることがあります。むくみは水分過剰の結果なので、利尿剤を強力に使えばだいたい改善することが多いですが、足は水分過剰でも全身で見ればそれほどでもないことが多く、利尿剤を使いすぎると脱水になってかえって体にわるいことが多々あります。脱水になると腎機能が低下し、血液がどろどろになる結果心筋梗塞や脳梗塞のリスクとなります。

    むくみの原因として心不全、腎不全、低たんぱく、リンパの流れが悪い、静脈血栓、足の炎症などが考えられます。本当に命に関わるようなむくみだと、一晩寝て朝起きたときもむくんでいるとか、まぶたまで水ぶくれしたように腫れているとか、ちょっと動いただけで息切れする、というレベルです。朝はむくんでいないけど夕方腫れてくるというのは普通です。立ち仕事などしているとそんなもんです。お年寄りの場合、デイサービスなどにいっても一日中ずっと椅子に座ったまま動かない事が多く、足の血流やリンパの流れが悪くなります。夜寝る時に足を心臓の高さにすることで足の水分が血管内に戻ってきて利尿されます。

    利尿剤でむくみを取る場合も、無理は禁物です。完璧を追求しないことです。特にこれから暑くなります。ただでさえ脱水になりやすい季節ですから、利尿剤を強力に使うのはためらわれます。塩分を取りすぎるとむくみは悪化します。よく患者さんが言うのは、前日外食したら翌日は必ず浮腫が出るようです。やはり外食での塩分摂取は多くなるので、気をつけないといけません。

  • チャンスの神様

    チャンスの神様は後ろ頭がはげていると言われています。https://greek-myth.info/Zeus/Kairos.html目の前に現れたチャンスを逃して、あとから”あっ”とおもってチャンスをつかもうとするとうしろは禿げていてつかめないという話です。チャンスをつかむには即行です。普通「そっこう」をワープロで漢字変換すると「速攻」ですが、ここで言うチャンスをつかむには「即行」なのです。

    例えば、事業用の土地を買いたいと漠然と思っているとします。たまたまいい土地が見つかったとしても、いま自分はいくらぐらい借金できるか銀行に相談したり、その土地を買ったとして、どのような事業展開ができるかを考えていると、あっという間にその土地はだれかの手に渡ってしまいます。不動産は値段も高く一生に何度も売買するものではないので、慎重になるのは当たり前ですが、「縁」を大事にして、いいと思ったら即決です。

    ただ、後先何も考えずに即決するのは賢くありません。常日頃、こんな土地が手に入ったらいくらぐらいの借金をして建物はいくら位かけて建てるか、そして、その建物ができたときに何人ぐらいの従業員を雇い、お客さんが何人くれば採算ラインになるか、というシュミレーションはいつも考えておかないといけません。それができて初めて即行ができるし、その結果成功が手に入るのです。

  • マスコミ病名あれこれ

    天気予報通り午後からは大雨になりました。湿度が高く体調が悪くなりやすい天気です。このような気圧や湿度の変化で体調を壊すのを気象病と呼んだりします。めまい、頭痛などが多く、発汗、倦怠感などの自律神経失調みたいな症状も出てきます。私は漢方をよく使いますが、代表的な処方は五苓散と苓桂朮甘湯です。どちらもこのような気象病によく効くのですが、どちらがあっているかはその患者さんごとに異なります。気象病という呼び方は医学用語ではなく、マスコミ病名だと思います。

    他にも、マスコミ病名で最近良く耳にするのが、夫源病です。「ふげんびょう」と読むのだと思います。コロナ禍で夫が家にいると、あれこれ小言を奥さんに言う。まるで姑みたいですが、仕事に出てくれれば奥さんは自分のペースで仕事や家事をできるのですが、一日中夫につきあわされることでイライラしたりしてストレス性の体調不良を呈するものです。私は、このような患者さんには抑肝散加陳皮半夏を処方しています。ストレスが軽くなり、体調不良も軽減することが多いです。ただ、漢方では力不足の場合もあるので、そういうときは西洋薬も併用します。

    ついでにもう一つマスコミ病名に「新型うつ」というのがあります。職場では気分が沈む、やる気がでない、ご飯が入らない、朝起きられない、などうつの症状がいろいろあるのですが、週末や夏休み等で仕事がないと旅行に行ったり友達と会食したりして楽しく過ごせる。こういったのを新型のうつと呼んだりしますが、医学的にはうつではありません。したがって、治療も鬱の薬が効きにくく、カウンセリングや職場環境の調整などが必要です。

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  • 慢性腎臓病の治療

    来週からGWだからか、今日は100名近い来院数で待ち時間も多めだったと思います。静かに待っていただきまして、ありがとうございます。なかには午前中来ていったん引き返して午後来院された方もおられたと聞きました。もしそのように午前中に来て出直して頂く場合は、名前だけ書いておいてください。優先的に見たいと思います。夕方は6時過ぎまで診療して、終わり次第医師会に心臓健診班会議のため出かけました。幸い道は混んでおらず、遅刻せずにすみました。今、小中高校で新入生の心電図健診が行われていますが、先週私は550枚の心電図を判読しました。今日は班員みんながその結果を持ち寄って精密検査に呼び出す生徒のリストアップでした。もう10年近くやっているので、抽出ガイドラインは頭に入っているはずなのですが、なかには悩ましい心電図もあります。疑わしきは精密検査呼び出しとなります。事故が起こってはいけないからです。ここで言う事故は体育や部活、とくにプールなどでの不整脈を始めとする心事故です。

    夜に犬の散歩をしていたら、生暖かい風が吹いています。もう冷房がないと不快な感じです。天気予報では明日は大雨です。薬が切れる場合は仕方ありませんが、数日余裕があるようなら天気のいい日に来院されたほうがいいかもしれません。途中安全運転でお越しください。

    さて、今日は腎臓病の話をしますが、健診などで腎機能が少し低下していると、すぐにでも透析に移行しそうな勢いで脅されて来院される方があとを絶ちません。実際にはこのまま腎機能が悪化すればいつごろ透析になるのかはグラフを書いてみると予想できます。健診ではそういう手間を取らないで脅すだけ脅すからたちが悪いです。通常、10年以上かかってゆっくり進行するので、血圧やコレステロール、血糖などの対策をきちんとするだけでも進行を遅らせることができます。最近の一番の話題はSGLT2阻害剤という糖尿病治療薬が腎臓病の進行を遅らせるとわかったことです。とても有効性が高いので、恩恵を受ける人も多くなると思います。