むらかみ内科クリニック

院長ブログ

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  • テレビは時間泥棒

    朝のZIPという番組で8時前にあっていたMoco’sキッチンが打ち切りという話を聞きました。残念です。このコーナーは速水もこみちがとても家庭では真似できないレベルの芸術的な料理を見せてくれる画期的な番組です。オリーブオイル・ドバドバだけが有名になりましたが、そのクオリティーの高さにはいつも感心していました。最近私は朝7時頃には出勤していてテレビを見ていませんが、たまに待合ロビーのテレビをつけるとやっているので見たりしていました。しかし、ネットニュースによると、ZiPはすでに視聴率で3位まで転落しており、めざましテレビ、あさチャン!に負けてしまったとのことです。私も、ズームイン朝の頃は結構見ていましたが、ZIPは面白くないと思っていました。

    なにが面白くないかと言うと、ZIP!deポンというくだらないCGを使ったダービーみたいなのがあって、木登りなどをするCGキャラクターの誰が勝つかをかけるコーナーであまりにもバカバカしいのに東大を出ている桝太一アナがまるでサッカー中継するかのように大声でワーワー言うのがわざとらしくてしらけるのです。それが見苦しくて、見ていられません。以前白くて可愛いZIP犬と一緒に旅をするコーナーが有りましたが、あの犬を炎天下のロケ車の中に置き去りにして亡くしてしまった頃からZIPの運命は落ちていった気がします。

    そんなこんなで最近はあまりテレビは見ませんが、何よりテレビは時間泥棒です。今日、私の尊敬する三石巌先生の著書を読んでいたら、テレビは「いのちとり」「いのちとは時間の別名だ」と書いています。今では、ネットサーフィンも「いのちとり」だと思います。

    週末、東京の大学に通う息子が帰省してきたので、御船の「華ほたる」温泉に行きました。桜が満開でした。ソメイヨシノではないのでしょうね。

  • 漢方外来

    土曜日の外来は遠方からの漢方相談などで多岐にわたります。すでにいろいろな病院で検査を受けたけど治療法がないとか、よくわからないということで、行き先を失って困っておられる患者さんでいっぱいです。私は漢方専門外来を始めてすでに15年以上経ちますのでたいていの症状はすでに経験済みです。どんな難しそうな訴えでもほとんどは過去に似たような患者さんがいて治療したことがあるのです。そこで、漢方処方を選ぶのには大した時間はかかりません。患者さんとこれまでどんなことに困っていたのかという体験談をきいているうちに自然と処方が浮かんでくるので、あとはそれで間違っていないかを診察しながら確かめるだけです。9割がたは会話中に決まります。

    訴えで最も多いのは喉のつかえ感です。耳鼻科で喉の検査をしたり、消化器内科で胃カメラなどをしても特になにもありません。有名人などが喉頭がんなどを公表すると自分もそうかと思っていらぬ心配をします。割と漢方がよく効きます。次に多いのは耳鳴りです。西洋医学的に突発性難聴など病名がついてステロイド治療などを行うこともあるようですが、じっさいは治療に行き詰まってしまいます。そういうときには漢方でうまくいくこともありますが、結構難渋します。

    不眠、高血圧、高コレステロールなどで漢方を希望される方がいます。しかし、これは漢方より西洋薬のほうがいいと思います。確実に効きます。

     

  • ネットに大切な時間を奪われないこと

    雨が上がり、晴天です。暖かくなりました。花粉が相当飛んでいる様です。当院の二階のベランダにもうっすらと黄色く積もった花粉があり、びっくりします。排水口近くに屋根全体に積もった花粉が集まってきているのです。目は痒くなるし鼻水も大変です。耳鼻科はインフルエンザに続いて花粉症の季節は大忙しです。時々、耳鼻科に行ったけど話をよく聞いてもらえなかったのでこちらに来ました、という患者さんがおられます。耳鼻科はそれほど忙しいんだなと思います。そういう私はビタミン健康法で至って元気です。花粉症も克服し、お酒を飲んでも二日酔いせず、多忙な毎日でも肩こりもせずバリバリやっています。

    こういう、ビタミンやサプリの情報は身の回りにいくらでもあります。その中から本物の情報をいかに取り出すかが大事です。そして、これは本物だと思ったら実行してみることです。知識があるのと経験するのでは雲泥の差があります。私も、玉石混交の医学情報の中から本物探しに相当時間をかけています。自宅でも職場でも最低2つのiPadを手元において右左と情報を検索し、文献を調べます。携帯は画面が小さく表示できる情報量が少ないので、出先で調べる以外には使いません。

    インターネットを使った情報の海は宝です。うまく利用すれば素晴らしいものです。今まででは知りようもないほど大量の情報を一気に検索して手に入れることが出来ます。一方、受け身になって流れてくる情報をボーと見ていると、時間泥棒にもなります。気がついたら一日携帯を見て過ごしたけど、なにも残らなかった、ということになりかねません。ネットは能動的に情報検索したり情報を利用することで生産性が上がり、受動的に動画などを見て過ごすとたいへんな生産性低下に繋がります。道具は使いようです。

  • 景気後退と「幸せな生活」について考える

    ネットニュースを見ていたら日本の景気はすでに後退局面か「下方へ」に判断引き下げ、というニュースが有りました。また新聞では「世界経済、今年以降減速」という見出しが見られました。日産のゴーンの釈放のニュースばかりで、こんな大事なニュースが影に隠れています。ゴーンが変装していたとか、スズキの軽ワゴンで拘置所から出ていったとか、どうてもいいニュースにばかりとらわれすぎです。今後、日本では消費税増税が決定していますから、景気落ち込みはほぼ決定的だと思います。我々医療業界に目を向けると、製薬メーカーはリストラの嵐です。医療費は増大し市場は拡大しているのですが、国がジェネリックを使うように指導するため先発メーカーはどんどん体力を失っています。その結果、新薬開発も滞り収益がガタ落ちになっています。

    日本経済は東京オリンピックまではなんとかもつかと思っていましたが、もたないかもしれません。これから新しいものに設備投資したり事業拡大するのはよほど気をつけないといけません。需要があって生産が追いつかないときはすでにピークだと思った方がいいと思います。そこで生産ラインを拡張すると、完成したときには市場は冷えていて不良在庫を抱えてしまいます。

    豊かな生活と言うのはバブルの頃のようなどんちゃん騒ぎの夢のような世界ではありません。世界幸福度ランキング(https://rocketnews24.com/2018/03/15/1032632/)上位は北欧でノルウェー、スエーデン、デンマークなどです。しかし、それらの国に行って、ワクワクするような生活を見ることはありません。平日は日が暮れると店が閉まってしまうし、週末にも店は空いていません。そういうところでは、暖炉に火をともしながら家族そろってゆっくり食事を楽しむ世界。日本の目指している方向(たくさん働いてお金を稼いでブランド品を買ったり美味しいものを食べたり)とはまる反対の豊かさというものがそこにはあるのですが、せかせか働くのが好きな日本人には永遠に到達できない(あるいはもし到達してもそれでは満足できない)世界だと思います。

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  • 進化を止めない

    3月に入り、風邪の患者さんも一段落して少し仕事に余裕が出てきました。冬の間はトイレに行く暇もないほどでしたが、今は診察の合間にちょっとだけ本を読む事が出来ます。わずか数分の中休みですが、私は本を読むのが早いので診察に合間にちょこちょこ読むだけでも2日で1冊くらいの本は読めます。

    本を読むと言っても小説や雑誌のような娯楽ではありません。医学に関する書籍や文献です。「男子三日会わざれば刮目すべし」といいます。3日前の自分と今日の自分が同じではいけません。つねに勉強して進化して止まらないように意識しないといけません。毎日努力あるのみです。学生なら毎日授業があるので、確実にその分賢くなります。3日前には知らなかったことを今は知っているのです。社会人になっても、努力でなんとかなります。NHKのちこちゃんがいつも言うように「ぼーと生きてんじゃねーよ」ということです。テレビを見ても役に立つ情報があればメモしておくことです。テレビを見て忘れてしまったら見なかったのと同じです。メモしてそれを繰り返し見ることで知識となり、実践することで役に立てばテレビを見た時間が有効だったということになります。

    漢方の勉強は2000年以上の歴史ある医学を学ぶことで、古いことばかりで新しいことはなにもないような気がしますが、これは違います。勉強すればするほど新しい発見があります。温故知新です。それに加えて、最近私のハマっている分子栄養学はさらに新しい発見が日々あり、ワクワクが止まりません。今日はアマゾン・キンドル(電子ブック)で英文のビタミンDの最新の総説を読み始めました。