むらかみ内科クリニック

院長ブログ

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  • 景気後退と「幸せな生活」について考える

    ネットニュースを見ていたら日本の景気はすでに後退局面か「下方へ」に判断引き下げ、というニュースが有りました。また新聞では「世界経済、今年以降減速」という見出しが見られました。日産のゴーンの釈放のニュースばかりで、こんな大事なニュースが影に隠れています。ゴーンが変装していたとか、スズキの軽ワゴンで拘置所から出ていったとか、どうてもいいニュースにばかりとらわれすぎです。今後、日本では消費税増税が決定していますから、景気落ち込みはほぼ決定的だと思います。我々医療業界に目を向けると、製薬メーカーはリストラの嵐です。医療費は増大し市場は拡大しているのですが、国がジェネリックを使うように指導するため先発メーカーはどんどん体力を失っています。その結果、新薬開発も滞り収益がガタ落ちになっています。

    日本経済は東京オリンピックまではなんとかもつかと思っていましたが、もたないかもしれません。これから新しいものに設備投資したり事業拡大するのはよほど気をつけないといけません。需要があって生産が追いつかないときはすでにピークだと思った方がいいと思います。そこで生産ラインを拡張すると、完成したときには市場は冷えていて不良在庫を抱えてしまいます。

    豊かな生活と言うのはバブルの頃のようなどんちゃん騒ぎの夢のような世界ではありません。世界幸福度ランキング(https://rocketnews24.com/2018/03/15/1032632/)上位は北欧でノルウェー、スエーデン、デンマークなどです。しかし、それらの国に行って、ワクワクするような生活を見ることはありません。平日は日が暮れると店が閉まってしまうし、週末にも店は空いていません。そういうところでは、暖炉に火をともしながら家族そろってゆっくり食事を楽しむ世界。日本の目指している方向(たくさん働いてお金を稼いでブランド品を買ったり美味しいものを食べたり)とはまる反対の豊かさというものがそこにはあるのですが、せかせか働くのが好きな日本人には永遠に到達できない(あるいはもし到達してもそれでは満足できない)世界だと思います。

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