昨日も紹介したように、最近、「糖化(とうか)」という言葉を耳にする機会が増えてきました。
医療や美容の世界ではもう常識になりつつありますが、簡単に言えば、糖質とタンパク質が体内で結びついて“AGEs(終末糖化産物)”を作る現象のことです。
このAGEs、体にたまっていくと――
✔ シワ・たるみなどの肌老化
✔ 動脈硬化・糖尿病・認知症リスクの上昇
✔ 慢性炎症・疲労感の原因
など、まさに“老化加速装置”のような存在です。しかし、逆に考えれば「糖化を防ぐ=アンチエイジングにつながる」ということです。
糖化を防ぐ食事のヒント5つ
今回は、日々の食生活でできる糖化予防のヒントを紹介します。
① 「食べる順番」を意識する
血糖値を急上昇させないことが、糖化の大前提。
最初に食物繊維の多い野菜や海藻類を食べることで、後の糖質吸収をゆるやかにしてくれます。
→ 野菜 → タンパク質(肉や魚) → 炭水化物〔米、麺、パンなど)の順が鉄則です。早食いをするときちんとした順に食べても血糖抑制効果が出ないので、ゆっくり食べましょう。
② 「高温調理」を避ける
料理をする際にタンパク質と糖分を高温で調理するとAGEがたくさんできます。揚げ物・グリル・炒め物などの高温調理は注意が必要です。
蒸す・茹でる・煮るなどは揚げ物や炒め物に比べて低温調理なのでおすすめです。
例→「焼き魚」よりも「煮魚」にしてみるだけでも効果あり。
③ 「甘味料・果糖ブドウ糖液糖」を避ける
清涼飲料水、菓子パン、ドレッシング…。
意外と多くの加工食品に入っている**果糖ブドウ糖液糖(HFCS)**はAGEsを生みやすい成分のひとつ。
→ 原材料表示をチェックして、「〇〇糖」「シロップ」には注意を。
④ 「抗糖化食材」を積極的に取り入れる
抗酸化作用のある食品は、AGEsの生成や蓄積を抑えてくれます。
おすすめは:
緑茶・ウーロン茶(カテキン・テアフラビン)
シナモン(AGEsの生成抑制)
ブルーベリー・ベリー類(ポリフェノール豊富)
大豆製品(イソフラボン+低GI)
⑤ 空腹時の“いきなり糖”に注意!
おやつや飲み物で、空腹時に糖質だけを急に摂るのは血糖値の上昇につながります。
→ 甘いものを食べるなら、食後のデザートとしてが鉄則です。
糖化は見た目の老化だけでなく、体の中にも静かにダメージを与えていきます。
「何を食べるか」「どう食べるか」をちょっと意識するだけで、未来の自分の体が変わってくるかもしれません。健康な体は、毎日の小さな積み重ねから――。今日の一食から、ちょっとだけ“抗糖化”を意識してみてはいかがでしょうか?