むらかみ内科クリニック

院長ブログ

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  • 頭に良い栄養

    成績をアップする栄養学という内容の講演会がありました。ちょうど、用事があって参加できなかったのですが、なんとありがたいことに見逃し配信をしてくれたので、見ることができました。内容は、タイトルの通り、学生さんの成績はちゃんと栄養を取ることでアップするという話です。ふつう成績はいかに勉強するかとか、どこの塾に行くかという話になると思いますが、それより何よりきちんと頭に良い栄養を取ることが大切だということ。それはそうだろうと思うかもしれませんが、実際にはあまりできないことです。うちの子供が中学生の頃、学校の後には塾がありお腹がすくからコンビニでおにぎりなどを買って食べていました。お菓子やカップ麺ということもあったと思います。これでは頭に必要な栄養は取れないどころか、害しかありません。

    頭に必要な栄養は一つではありません。絶対必要なのは肉、卵などのタンパク。魚に多く含まれるEPA・DHAというオメガ3の良質な油、ビタミンB、C、亜鉛、マグネシウム、鉄、卵黄レシチン(フォスファチジルセリン、フォスファチジルコリン)などです。食事だけでは十分量取れないでしょうから、サプリの力も借ります。インスタントラーメンやどんぶりご飯、お菓子やジュースなどの甘いものはだめです。朝ごはんは抜かないこと。その朝ごはんにはパン一切れとかではなく、卵や納豆などタンパク質をとる。特に卵はタンパクと卵黄レシチンが取れるので最強。簡単な臨床研究ですが、鉄や亜鉛を飲ませた群と飲ませなかった群を比較すると試験の成績が有意差を持って違うというデータが出ていました。

    もう子育ても済んで、今更こんな話を聞かされても20年遅いという人も多いと思いますが、そうではありません。年をとって物忘れが多くなったとよく相談を受けますが、それも栄養が悪かった結果かもしれません。上に示したとおり、脳に良いとされる食事とサプリをしっかり取らないといけません。中高年は肉や卵でコレステロールが上がることばかり心配しますが、コレステロールも脳の大切な栄養です。栄養をとって体を作らないと、物忘れを治す魔法の薬なんか期待されてもありません。