むらかみ内科クリニック

院長ブログ

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  • 自分の希望を言える人と言えない人がいる

    いよいよ年の瀬ですね。私は休み中にしないといけないことを書き出したらすごい量になりました。ほとんど分刻みのスケジュールですが、せっかくの年末ですから無理しないようにして、明日できることは明日に回し、今日の分だけこなしたらあとは温泉に入ったりして一年分の疲れを流しました。今日は朝4時半に起床し、軽く朝食を取り熊本空港近くのエミナースで開催された経営者モーニングセミナーに参加しました。朝6時開始です。講話者は宇城ありささんというご当地アイドルだったので、ちょっといつもと違い面白かったです。

    講話は、アイドルグループのマネージメントのはなし。メンバーには「私がします!」という自己主張の強いひとと、それがなかなか言えないおとなしい人とに分かれる。どちらがいいとか悪いとかの問題ではない。自分がしたいことをしたいと言えるのはいいこと。それがわがままだと困るけど、周りの人に配慮しつつ、自分の希望はきちんと発信できるのはいい。逆になかなか希望を発言せず人に譲ってばかりいると、周りの人は喜ぶかもしれないけどその人は毎日ストレスをため続けて、ある日突然爆発する。これは結構困りもの。実は私もこの傾向にあり、ひたすら職場に貢献した挙げ句、もう限界と言って転職したことが何度かあります。日々、自分の希望や不満を口に出して表現することができたら違う結果になったかもしれないと思います。今日の講話はアイドルグループのマネージメントからの気づきをお話されたのですが、私も納得の話でした。

    さて、今日は早朝エミナースまで行ったついでにそのまま久木野までいって温泉に入りました。戻ってから洗濯を2回。自宅のワックスがけ、その他の大掃除をしました。掃除のあと、今度は車を西へ飛ばして天水の草枕温泉までいきました。雲仙を見ながら今日2回めの温泉。時間をはかったら自宅から久木野のほうが天水までより遥かに近いことがわかりました。明日は大晦日。紅白など見る暇はありません。帳簿付けなど大量の事務作業が残っています。

    久木野 −2℃

  • 私が集中力を維持する方法

    29日は午前中の診療で仕事納でした。今年一年頑張ってくれたスタッフみんなに感謝です。特に今年の後半はコロナのミクロン株の拡大で爆発的に患者数が増え、後遺症に悩んでいる人が相当いることがわかったため、後遺症外来をはじめました。それだけが理由ではないのですが、毎日の診察が100名近い状態となり、自分でも体力と集中力の限界に近いと思いつつ仕事をしていましたが、最大一日120名まで行ったあとは、90名程度なら難無くこなせるようになりました。なれというのはすごいものです。

    仕事納めのあとはレセプトチェックを医療事務スタッフみんなと日が暮れるまでしました。私は、通常土日かけて500−600枚のチェックをするのですが、今日は気合を入れて午後だけで1200枚見ました。なぜこれだけ集中力が持続するのか、これは私の方法がみんなに通用するわけでないので、おすすめするわけではないのですが、目の前にiPadをおいて気が散らない程度に動画を見ながら作業しています。ながら勉強は中学時代からですから私の特技です。ながら作業のいいところは眠くならないことです。単調な事務作業だけでは10分であくびが出てきますが、動画を見ながらだと延々仕事ができます。ただ、さらに眠気対策と集中力アップのため、今日の午後約5時間のノンストップ作業中にコーヒーを3杯飲みました。

    コーヒーはもちろんカフェインが眠気を飛ばしてくれますが、鼻から入る香りがアロマ効果も発揮します。漢方薬も同じです。通常私たちが処方する漢方はフリーズドライですから粉薬みたいに水で飲めばアロマ効果はありませんが、いちどお湯に溶いて漢方本来の形にすると鼻からアロマ効果が期待されます。コーヒーもたとえインスタントだとしても粉を水で胃に流し込んではリラックス効果は出ないと思います。お湯に溶いて香りをかぎ、舌で味わいながら飲むことでフルに効果を発揮します。

    久木野から見た阿蘇(中岳方向)

  • いよいよ年末年始のお休みです

    年末の診療は本日29日の午前中までです。新年は4日から通常通りとなります。お休み中に薬が切れないようにご確認ください。

    ということで、クリニックもいよいよ正月休みに入りますが、私はそれほどのんびりというわけでもありません。まず、12月分のレセプトのチェックがあります。年始からやっては間に合わないのでできるだけ年末に済ませるつもりです。スタッフのみんなも事務作業を行います。また、私は東洋医学会の漢方専門医の更新をしないといけないのですが、漢方を使って治療した症例報告を50例も書かないといけません。とてつもない作業量です。さいわい漢方治療50例なんて私のクリニックでは2日分もあれば事足りるのですが、同じような疾患に同じような処方(例えば風邪に葛根湯)ではだめだという決まりがあるため、疾患と処方にダブりなく50例集めるのが大変です。今、必死でリストアップしているのですが、正月中にいっきに書き上げるつもりです。

    あとは、日頃したくてもできないことをしようと思っています。Netflixなどはいつもスキマ時間で見るので、正月にあえてみることはせずに、大掃除などをしたいと思っています。そういえば、オキシクリーンというすごい掃除用洗剤をご存知ですか。つけ置きするとしつこい茶渋などもきれいに取れます。うちはBritaの浄水器を使っているのですが、浄水器にだんだんカルキみたいなものが付着してこすっても取れなかったのですが、オキシクリーンにつけてみたらきれいに取れてびっくりです。大掃除に大活躍間違いなしです。

    サクラマチ前 花畑公園でのクリスマスマーケット

  • コロナの抗原検査はサンプリング命

    当院の年末の診療は12月29日午前中までです。年始は1月4日から通常通りとなります。お休み中に薬が切れないようにお早めにご来院ください。

    最近、コロナが相当増えていますが、薬局に売ってある簡易キットをつかって自分で検査をされる方も多いようです。しかし、自分以外家族みんなコロナにかかった、みたいな状況で、自分は微熱があるけどキットで調べたら陰性だったからコロナではなかった、というのは9割方間違いです。そんなはずあるわけないです。家族みんな発熱して、そのうち一人だけが違うウイルス感染という可能性は相当低いです。それでは何が問題かというと、市販の簡易キットの精度も怪しいのですが、もっと怪しいのは自分で自分の鼻に綿棒を入れるときのサンプリングです。私たちはプロですから鼻の奥の涙が出るくらいのところまで思いっきり突っ込みます。正しく診断するにはサンプリングが命なのです。これを手抜きすると精度がぐっと下がります。しかし、自分で自分の鼻の奥まで綿棒を入れるのは怖くてできません。そもそも、鼻の奥の空間がどうなっているかという解剖学的知識のない素人が綿棒をどの角度でどの深さまで入れればいいかなんてわかりようもありません。看護師でも卒後間もない若い人は経験が少ないのでできないと思います。

    しかし、簡易キットの性能というのは同じサンプルで陽性は陽性、陰性は陰性と正しく出るかどうか(感度と特異度)が問題視されており、サンプリングがどれだけきちんとできるかはあまり問題視されていない気がします。そこで、一つだけ大切なことを書いておきますが、鼻の穴は上の方向(目の方)に向いていません。綿棒を上向きに突っ込んでも行き止まりです。鼻の穴は顔に垂直に喉の方向へ空いています。口から喉をみるのと同じ向き(ベクトル)で鼻の穴からのど方向へ空間が広がっていますので、綿棒はそちらへ進めてみてください。

    高森 月廻り温泉

  • この1年を振り返って

    クリスマスが開けると雰囲気はいっきに年末ムードです。静かにこの一年を振り返り、来年がいい年でありますようにと願う、そんな感じです。新年に初詣をする人は多いと思いますが、年末に今年一年のお礼参りする人はどのくらいいるでしょうか。私もまだ行っていませんが、この数日中に健軍神社に行こうと思っています。今年やりのこしたことの一つです。この一年もコロナに振り回されました。当院は訪問診療のお年寄りを100名ほど抱えていますが、コロナで亡くしたのはわずか2−3名です。この人数なら、例年のインフルエンザでもあり得る人数です。私の友人で訪問診療に力を入れている先生はコロナで訪問先の患者さんを50名も亡くしたと言っていたので、それに比べると私の周りは平和な一年でした。

    コロナで発熱外来をやっているクリニックはこの一年相当忙しかったと思いますが、当院は血圧、糖尿などの一般内科や漢方内科、心療内科などの患者さんで手一杯だったため、発熱外来は手を上げませんでした。しかし、この1年でデルタ株からオミクロンへと変わり、爆発的に患者数が増えたことで、後遺症に苦しむ人が相当数に登りました。微熱が続く、咳が長引く、倦怠感がひどくて仕事に行けない、頭がボーとする、動悸やめまいなどなど多彩な後遺症です。どのクリニックも後遺症はそのうち治るから様子を見るようにとか、特に治療法はないからとあきらめムードが強かったのですが、私の得意な漢方で結構治せる自信があったので、今年後半は後遺症治療に力を入れました。

    どんな後遺症も諦めず、希望を持って通院すべきです。1−2ヶ月改善しなくても3ヶ月、半年とたつ間に症状が少しずつ良くなる人もいます。治療しなかったらそのままかもしれないという気がします。コロナ後遺症などという病名はないから診断書は書かないと言われる先生もいるように聞き及んでいますが、職場や保険関係に出す診断書や傷病手当などはCOVID-19後遺症という病名で通ります。一方、ワクチン後遺症は因果関係を証明できないので、診断書などかなり難しいと感じています。

    高森