むらかみ内科クリニック

院長ブログ

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  • デジタル化(Dx)の進まない日本

    土曜日は予想を遥かに上回る患者さんでだいぶ混雑してしまいました。お忙しい中お待ちいただきすみませんでした。土曜日しか来れない人も多いので土曜の混雑はなかなか対策がありません。トイレに行くのも我慢してとにかく1分1秒を無駄にしないようスピーディーに、かつお一人お一人を丁寧にみるという難しいオペレーションとなっています。今日はベテランスタッフが1,2診察をうまく使って効率よく動けたほうだと思います。私が留学していたアメリカの大学病院も個室(診察室)がズラッとありそれぞれに患者さんが入り、医学部学生の予診、その後ドクターが部屋にやってきて診察、処方という流れでした。日本の多くは診察室にドクターが座りっぱなしで患者さんが呼ばれたら入る仕組みが多いですが、アメリカ式はドクターが複数の診察室を渡り歩くのです。

    私が留学していたのは2000年前後ですでに20年以上前の話です。当時、日本はまだフイルムのレントゲンでしたが、アメリカではデジタルで、画像端末のある部屋ならどこからでもレントゲンが参照できたので、すごく驚きました。また、講演や会議をする際に当時はスライドをパソコン(パワーポイントなど)で作って写真(ポジフィルム)に焼付けてカメラ屋さんで現像していました。すごい手間がかかり、写真の取り損ないなどで学会前に冷や汗をかいたことも何度もあります。それが、当時アメリカにはすでにデジタルプロジェクターがあり、パソコンから画像を出力してそのまま影写できたのでギリギリまでスライド作成できました。これもカルチャーショックでした。

    その後、2004年には帰国しましたが、日本もどんどんデジタル化が進んでレントゲンのフイルムレスとかスライドのデジタル化などはすぐに米国に追いつきました。しかし、社会全体をみると、日本のデジタル化は驚くほど遅れてアメリカばかりか中国や韓国にも遅れを取り、デジタル庁なんてできても目も当てられない周回遅れです。Dx(デジダルトランスフォーメーション)を合言葉にしていますが、私たちは毎日大量の紹介状を紙ベースで書いて印鑑を押して封筒に入れて糊付けしています。各種書類(診断書、介護保険の意見書、傷病手当などなど)いまだに紙に書いてます。毎月の切手代も数万円かかっています。ひどい話です。

    ホテル日航熊本