むらかみ内科クリニック

院長ブログ

BLOG

  • 心臓カテーテル手術の進歩

    土曜日は診療のあと心臓健診で夕方遅くまでぶっ通しで仕事でした。小中学生の学校検診で心電図の異常や内科検診で心雑音などが見つかった人たちの精密検査です。80名ほど受診されたので、5人のドクターで手分けして15人ずつくらい診察しました。私の見た患者さんから今日だけで二人も心房中隔欠損症(心臓に小さな穴があいている)が見つかりました。以外にも高頻度です。心電図を見たときは問題ないと思っていたのですが、結果を見てびっくりです。連れてきたご両親もびっくりですが、幸い穴は小さいので経過観察としました。最近、心房中隔欠損の穴はカテーテルのデバイスをつかってふさぐ手術ができるようになりました。昔は開心術(胸を開いて心臓の穴を防ぐ外科手術)しかなかったため、特に女の子の場合胸に大きな傷が残ることを心配していましたが、カテーテル手術だと傷も残らず内科的な処置で良いので、朗報です。こういう急がなくて良い手術は技術が発達して恩恵を被ることもできるので、あまり急がないことだと思います。

    心房細動のアブレーション(カテーテルをつかった手術)も技術的に大きな進歩を見せています。私が大学病院にいた頃は不整脈グループの勉強を極めた人たちだけが見てわかるような複雑怪奇な検査をして得られた結果をもとに、これもまた驚くべき職人技で手術をしていました。私には一体何がなんだか理解できませんでした。ところが、昨今の進歩で、手術時間も従来の半分以下、成功率も格段にアップしています。私の外来で5年から10年ぐらいフォローしている患者さんたちにも、そろそろ技術的にも手術をおすすめできるところに来たと説明しています。

    さて、明日の日曜はクリニックのワックスがけ業者が入るので私は朝から院内に待機ですが、ちょうどいいタイミングでWEB学会が開催されるので、それに参加します。勉強漬けの日曜となります。本当はジムに行って走ったり、温泉にも行きたいのですが、勉強する週末もいいでしょう。

     

     夕暮れの田園@城南