むらかみ内科クリニック

院長ブログ

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  • 高齢者は家に閉じ込めないこと

    せっかくの日曜でしたが、院内ワックス清掃の業者が入る日だったので朝から院内待機となりました。まるまる一日拘束されるので、この機会にしないといけないことをしようと思っていました。まずは月初でレセプト(診療報酬請求)のチェック。一日で千枚以上チェックしました。眼が回りそうです。もちろん私の仕事はマルチタスクでいくつも同時進行です。ちょうどいいタイミングで東洋医学会がありました。WEB学会なのでクリニックにいながらにして参加できました。素晴らしい!今日の話題は整形の先生が整形外科疾患の漢方治療についてお話され、2番めには耳鼻科の先生がめまいと咳に対する漢方治療の話をされました。どちらも、当院でもたくさん患者さんを抱えておりなかには難治で困っている症例もあったので、大変勉強になりました。学会参加費の10倍以上の収穫がありました。明日からさっそく勉強した処方を患者さんに出してみたいと思います。それで長年の症状が取れれば勉強したかいがあったというものです。

    夕方、ワックスがけが終わったところで、大急ぎでスポーツジムに行って、週末日課にしている5キロランニングをして、温泉で汗を流してわたしの週末のノルマが完了しました。運動をちょっとサボるとあっという間に筋力が落ちてしまいます。心肺機能も落ちると思います。私くらいの年齢でもそうですから、高齢者でしばらく入院したりすると本当に体力が落ちると思います。最近は老人ホームなどでもコロナ陽性者が出るたびに行動制限がかかり、狭い部屋からでられなくなり、殆ど一日寝て過ごすお年寄りが多く見られます。こういう生活をすると、この前まで元気だった人もあっという間に筋力低下(サルコペニア、フレイル状態)となり転倒のリスクが上がります。また、認知症も進行します。高齢者を狭い居室に閉じこめてはいけません。できるかぎり歩いたり、デイケアなどに参加して刺激のある生活をしてもらいたいと思います。

    老人ホームでなくても家庭で高齢者がいるとか、老老介護状態の家庭などではやはり刺激が少ない毎日で、認知症などは進行しやすい環境です。このような場合、まず介護保険を申請して担当のケアマネージャーさんが決まったら、要介護度に応じたサービスを受けることができます。デイケアや訪問リハ、訪問看護など必要に応じたプランをケアマネさんが作られるので、希望を伝えてください。こういった社会資源をうまくつかって高齢者を家庭内に閉じ込めないようにしましょう。