むらかみ内科クリニック

院長ブログ

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  • AIに助けられる日々

    医学雑誌に論文を投稿する際には、「査読」というプロセスがあります。これはその分野の専門家が内容をチェックし、

    • 学術的に価値があるか

    • 雑誌に掲載するにふさわしいか、オリジナリティーがあるか

    • 内容に曖昧さや矛盾がないか

    などを審査するものです。査読者からのコメントをもとに執筆者が修正を行い、再提出して認められると、ようやく論文が掲載されます。


    私自身は最近、忙しさにかまけて論文を書く時間はおろか、勉強の時間すら十分に取れていません。また、論文を査読するには、常に最新の医学知識と批判的な視点が求められますが、なかなかそれも難しいのが現状です。

    そんな中、私が熊本の東洋医学会の代表をしている関係で、県内の先生から「投稿前に一度読んでほしい」と原稿が送られてきました。しかし、内容は私の専門外で、的確なコメントをする自信がありません。


    そこでふと思い立ち、GoogleのAI「Gemini」に「この論文を査読者の目で読んでコメントして」と頼んでみました。すると、30秒ほどで驚くほど詳細な査読コメントが出力されてきたのです。内容を一つひとつ確認してみましたが、まるで本物の査読者が書いたような指摘ばかり。細かい数字の整合性などもチェックが入っています。これは凄い…。
    これに対して執筆者が丁寧に修正を加えれば、きっと本番の査読も通るだろうと思います。


    【紹介状の作成もAIにお任せ】

    話は変わりますが、私はときどき眼科の先生から「白内障手術予定の患者さんについて、内科的な問題がないか病状(紹介状)を書いてほしい」と依頼されます。

    今日もそうした依頼の手紙を受け取り、ふと思いついてChatGPTにカメラで読み取らせ、「体調は落ち着いているので、手術には特に問題ありません」という返書を書いて、と指示してみました。

    すると、数秒で完璧な返書の草案が完成! あとは最新の血圧や採血結果を書き込み、体裁を整えるだけでした。いやはや、本当に優秀な秘書です。


    🟨まとめ

    こうしてみると、AIはわれわれ医師の日常業務のなかで、時間と手間を劇的に減らしてくれる心強い存在です。使いこなせばまさに「縁の下の力持ち」。忙しい医療者にとって、今後ますます欠かせないツールになっていくと思います。

    ChatGPTで作成。最近はイラストに日本語も入るし、作ったイラストを手直しできるようになりました。進化してます。

  • 「快適指数100」

    土曜日は大雨の予報で、セミナーも心配されましたが、奇跡のように薄日が差し、ほとんど雨が降りませんでした。
    天気図を見る限り、大陸から大きな雲の塊を伴った低気圧が九州に向かってまっしぐら。これはもう大雨は避けられないだろうと覚悟していました。「せめてセミナーの始まる夕方までに通り過ぎてくれないだろうか…」と願っていたところ、1日を通して天候は大きく崩れず、なんともラッキーな展開になりました。
    あれだけの雲を吹き飛ばしてくれたのは、いったいどこの晴れ男(晴れ女)さんのパワーだったのでしょうか。本当に感謝です。

    そして、一夜明けた今日は、朝から地域医療センターの当番で、内科系の急患を診察しました。幸い、最近はインフルエンザやコロナの患者さんも落ち着いており、それほど忙しくもなく、ゆったりとした時間を過ごせました。
    医局のソファに座っていたら、先日お亡くなりになった藤好クリニックの藤好先生のことが思い出されました。
    ここで新聞を読まれたり、コーヒーを飲まれたりしていたなぁ…と、ふとした情景がよみがえってきます。私は2〜3ヶ月に一度しか医療センターの当番はありませんが、不思議と、行くたびに藤好先生と一緒だった記憶があり、医局には思い出がたくさん詰まっています。

    昼過ぎに仕事を終えて外に出ると、なんといい天気!しかも涼しくて、心地よい風が吹いていました。まるで外国にいるかのような気分です。夏には「不快指数」という言葉がありますが、今日のような日は「快適指数100」ですね。こんなに爽やかで気持ちの良い日は、年に一度あるかないかかもしれません。

    さて、昨日のセミナーでは、アロマの学校を運営されている早川さんが登壇し、認知症予防や朝の気分を上げる方法について、実際の精油を使って紹介してくれました。
    また、当院のすぐ近くにある整体治療院CHOICEの小村さんからは、姿勢を正すことが呼吸の改善につながること、スマホやパソコン作業で首が前に傾くと、頭の重心が背骨から外れてしまい、それが肩こりなどさまざまな不調の原因になるというお話をしていただきました。

    主催者の立場で言うのもなんですが、非常に有意義な会だったと思います。
    参加してくださった皆さま、そして運営を手伝ってくださった皆さまに、心より感謝申し上げます。

  • アンチエイジングの取り組み方

    土曜日は各地で小学校の運動会が予定されていたようですが、あいにくの雨で中止になったところも多かったようです。私たちが予定していた予防医療セミナーは、おかげさまで無事に終了しました。その件につきましては、また後日あらためて書きたいと思います。足元の悪い中ご参加いただいた皆さま、本当にありがとうございました。

    私はというと、土曜の昼間は通常通りの診療、午後は夕方まで医師会ヘルスケアセンターでの学校心臓健診でした。それが終わるやいなや、急いでセミナー会場に駆けつけるという、まさに時間との闘いの一日でした。明日の日曜日も、地域医療センターで出動協力医として内科の急患対応に当たる予定です。というわけで、この週末はまったく休む暇もありません。

    今回のセミナーでは、「アンチエイジングの取り組み方」をテーマにお話ししました。いつまでも若々しく元気で過ごすためには、当然ながら老化現象を少しでも食い止めることが大切です。そのためのキーワードが、「酸化」と「糖化」の防止です。

    体にはもともと酸化を防ぐ仕組みが備わっていますが、加齢とともにその力は衰えていきます。だからこそ老化が進むのです。植物も紫外線などのストレスにさらされることで酸化してしまうため、抗酸化の仕組みを持っています。私たちは、そうした抗酸化力の強い植物から抗酸化物質をいただくのが理にかなっています。

    たとえば、紫芋・紫大根・ブルーベリーなどに含まれる紫の色素、イクラやサーモンに含まれるオレンジ色の色素、さらに緑茶・ローズマリー・オリーブのような緑の色素などが代表的です。成分としては、アントシアニン、カテキン、アスタキサンチンなどが知られており、いずれも健康に良いとされています。

    日々こうした食材を取り入れた食事を心がけることはもちろん大切ですが、いつでも手に入るとは限りませんし、効果を実感するにはかなりの量を摂る必要があるのが実情です。そう考えると、サプリメントをうまく活用するのも有効な手段だと思います。実際、私自身もビタミン類をはじめ、いくつかの抗酸化物質のサプリメントを継続的に取り入れています。

    美肌は、女性にとって永遠の憧れではないでしょうか。しかし、化粧品などで外側からいろいろ塗っても、その効果には限界があります。そういうときは、内側からしっかりと抗酸化・抗糖化に取り組むことで、肌の若返りが期待できます。

    漢方では、症状への対処を「標治」、原因から治すことを「本治」と呼びます。化粧は標治、アンチエイジングのサプリメントは本治にあたるといえるでしょう。

  • いよいよ本日予防医療セミナー開催

    予防医療セミナーはいよいよ本日(土曜18時から)となりました。
    私がこのブログを書いている現在は、まだ雨は降っていませんが、今後かなり激しい雨になるとの予報が出ています。日中降って、夕方には上がってくれると助かるのですが、どうなりますことやら…。
    参加予定の方で、道中の天候が悪く危険が予想される場合には、どうぞ無理しないでください。日を改めて第2弾の開催も検討していますので、安全を第一にお願いします。

    さて、私のブログはすでに3,000ページを超えており、この中から過去に書いた記事を探し出すのは至難の業です。自分でも「いつ何を書いたのか」すっかり忘れていることが多く、Googleで検索しても、うまくヒットせずにあきらめていました。

    ところが今日、ふと思いついてChatGPTに「サイト内検索の方法」を教えてもらったところ、Googleの検索ボックスに以下のように入力すればよいとわかりました:

    site:murakaminaika096.com ビタミン

    このように、「site:」のあとにドメイン名を入力し、その後に半角スペースを入れて検索したいキーワードを入力することで、自分のブログ内だけを対象にした検索が可能になります。
    実際にやってみたところ、これは本当にすごいです! 例えば「サウナ」と入れると、なんと46件もヒットしました。よくもまあ、そんなに何度も書いたものだと、自分でも驚きました。

    そして、ついでにもう一つパソコンの設定を見直しました。
    ネットで申し込みなどをする際、自分のメールアドレスを2回入力させられる場面がありますが、毎回これが面倒に感じていました。そこで、私の使っている日本語入力システム(Google IME)の辞書機能に、たとえば「むら」と入力すると、自分のメールアドレスが変換候補として出るように単語登録したのです。

    これが非常に便利で、なぜ今までやっていなかったのかと不思議に思うほどです。ぜひ皆さんも試してみてください。

  • 予防医療セミナーの準備中

    健康に関する話題をネットで見ていると、「この食材が体にいい!」という情報をよく目にします。でも、それを過信して特定の食材だけを摂りすぎるのは、かえって逆効果になることがあります。

    たとえば、イソフラボン。過剰摂取が体に悪いというニュースもネットで見かけました。ビタミンCβカロテンのような「体に良さそう」な栄養素でさえ、摂りすぎると体に負担がかかることがあります。

    今日のネットニュースでは、「1日30品目を摂ろう」という昔ながらの健康指針も、実はそれほど意味がないという内容が出ていました。むしろ、たくさんの食材を摂ることによってカロリーオーバーになり、健康に悪影響を及ぼすことがあるとのこと。

    そもそも、「30品目」というのは科学的根拠に基づいた数ではなく、「いろいろまんべんなく食べましょう」という目安として便宜的に使われただけ。しかも、毎日摂る必要はなく、1週間単位でバランスよく摂れれば十分です。

    また、一日30品目を意識した野菜ジュースも「健康的」と思われがちですが、実は体に良くないと言われています。食物繊維は除かれており、甘い果糖が多く含まれているため、糖尿病や中性脂肪が高い人にはおすすめできません


    今度の予防医学セミナーでは、ミトコンドリアの機能を高める方法についてお話しする予定です。その中でも重要になるのが、抗酸化物質の働きです。

    体の中では、活性酸素過酸化水素といった“ラジカル”と呼ばれる不安定な分子が、トランプのババ抜きのように電子を次々に渡しながら連鎖的に体の中を駆け回ります。

    それらを無害化するには、βカロテン、フラボノイド、カタラーゼ、ビタミンC、ビタミンE、SOD(スーパーオキシドディスムターゼ)など、さまざまな抗酸化物質が一連の反応の中で段階的に働きます

    つまり、どれか一つだけを大量に摂っても、その次の段階で処理が止まってしまうのです。

    では、どうしたら良いのかというと――
    カテキンもフラボノイドもビタミンCも、できるだけ多様な抗酸化成分をバランスよく摂ることが大切になります。

    特に、サプリメントで補おうとすると、一つの成分を大量に摂ってしまうことになりがちです。そうではなく、理屈を理解したうえで、マルチなアプローチが必要です。そうしないと、かえって体に害を及ぼす可能性もあるのです。

    少し難しい話にはなりますが、セミナーではできるだけ分かりやすく、図なども使って説明できればと思っています。