むらかみ内科クリニック

院長ブログ

BLOG

  • 医療のDX

    天気予報をみると今晩から先はずっと雨。さっきゴンの散歩に行ったら、風が強くて桜吹雪になっていました。せっかく満開に咲いたところでしたが、今年の桜はもう終わりかもしれません。咲くのが遅く散るのが早い。諸行無常。それでも土日で花見できたので良かったです。花見といえば、むかし花見の場所取りは新入りの仕事でした。昼から上司の命令で職場を抜け出し熊本城の桜の木の下にシートを敷き、日が暮れてみんなが集まるまで待っていました。今考えるとブラックですね。コロナを機にすっかり花見の習慣もなくなりました。最近は公園でバーベキューなどは禁止されているところが多いですが、満開の桜の下でのバーベキューは楽しかったです。一方、夜桜は寒くて大変だった思い出ばかりです。

    今度の診療報酬改定でDX(デジタルトランスフォーメーション)がいろいろと顔を出しています。なかでもDX推進体制加算というのがあり、厚労省が旗を振ってDXを勧めています。もちろんマイナ保険証を利用した資格確認もありますが、それだけでなく電子処方箋が発行できる体制とか、電子カルテ情報共有サービスを準備するようにと書いてあります。そんな体制全くできていないし、どうすればいいんだろうと思い、当院のレセコンの業者さんに尋ねてみたところ、電子処方箋はいまソフトの開発中とのことでした。まだ現実私の身近には導入できるものはありません。電子カルテ共有サービスはもっと厳しいです。病院ごとに異なるメーカーの電子カルテを使っている現状で、それぞれのカルテの内容を共有することは困難です。セキュリティーの問題もあります。電子カルテはネットワークから厳重に隔離されているのにどのようにデータを共有するのでしょう。国が共有システムを構築するみたいですが、あと1年ぐらいでそんな事が可能なのでしょうか。国にそんな実力があるはずないので、きっと富士通とか日立とかNECなど大手に受注させることでしょう。どうなるのか目を離せません。

    政府の文書などのITシステムのクラウド化はアマゾンが受注していますから、今回のカルテの情報共有システムもアマゾンが受注するかもしれません。カルテの情報はものすごく高度な個人情報なので、外資に渡してしまっていいのかという問題もあります。ただ、政府の人事や給与のデータも全部アマゾンのクラウドを利用しているので、あり得ると思います。もっと気になるのは、政府がLINEを使っていることです。LINEは最近も個人情報の漏洩でニュースになっていましたが、こういうのは外資に頼らず国内の企業に頑張ってほしいです。