むらかみ内科クリニック

院長ブログ

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  • ソウル第2弾

    ちょうど1ヶ月前に何年ぶりかでソウルに行った話を書きました。またまたソウルにふらっと行ってきました。さすがに寒かったです。日中1度、夜はマイナス9度まで下がりました。今回は前回より更に弾丸トラベルでした。滞在時間はわずか24時間です。日曜の朝熊本を出て月曜の昼には戻ってきました。この前行って、空港や駅での手続きなど全部わかったので、今回は無駄な足を運ぶことなく手際よくどんどん進みました。T-moneyという日本で言うSUICAみたいな交通系ICカードも前回買った残高があったので、今回は切符も買う必要なくあっという間に昼にはソウル駅につきました。念の為ガイドブック「るるぶ」の地図のページだけを持っていったのですが、結局帰国するまで一度も開くことはありませんでした。役に立ったのは、携帯にダウンロードしていった地下鉄マップです。これがないと、現地のハングルのマップでは全然わかりません。

    今回の目的も、食べ歩きです。この前行ったときに美味しそうだと思ってもたった1泊では食べられる回数は限りがありますから、あれこれ思ってもまた今度、ということになります。そのまた今度ですが、まずはソウル駅に昼についたので昼ごはんです。駅から歩いてすぐの庶民的な店。東京にも明洞(ミョンドン)海苔巻きという店がありますが、韓国の海苔巻き、食べてみたら、ほとんど日本のと同じ味でした(写真左下:でっかいチキンカツレツがメイン)。次に、南大門市場近くの麺専門店。ここはホテルの近くで、美味しかったので今回2回も食べに行きました。写真上がおなじみチャジャ麺。

    写真右下がメニューにはシーフードヌードルと英語で書いてあった激辛海鮮ちゃんぽん。私は激辛料理には慣れているので、平気で食べました。激旨でした。たぶん辛い料理に慣れていない人が食べると刺激で下痢することと思います。

     

  • 寒天は不老長寿の食材

    テレビネタ3日目です。不老長寿にいい食材として寒天を勧めていました。1日2gで良いそうです。スーパーなどで売ってある寒天はたいていお菓子の材料で赤や緑に着色された棒状のものです。とんでもないどぎつい色がついているので、通常の料理には向きません。味噌汁にちょっと入れるだけでいいのですが、変な色になってしまっては食が進みません。

    私がいつも食べている寒天は粉寒天です。すぐ溶けるので水で戻す必要もありません。ネットで探せばすぐに見つかります。買うと軽量スプーンがついてくるので簡単です。1杯1gです。夏は寒天にココアを混ぜて固めて食後のデザートにしていましたが、冬は寒くてそんなのは食べる気がしません。やはり味噌汁やスープに混ぜるのがいいと思います。

    寒天が体にいいのは食物繊維です。人は食物繊維を消化吸収できずに、そのまま大腸に行きます。腸内細菌はそれを餌にするため、腸内環境を整えるのに有効です。食物繊維にはセルロースのような不溶性と寒天などに含まれる水溶性がありますが腸内細菌は水溶性の繊維を好みます。どちらも便秘解消には有効ですが、水溶性食物繊維をとるのは大事なことです。

  • 冷え性にいい食材

    昨日の続きです。同じテレビの健康番組で冷え性を改善する食材についてやっていました。これまで、冷え性には生姜が有名でしたが、今回の番組では違いました。紹介されたのはまいたけです。まいたけの他にしめじもいい感じでした。番組での検証では、手足がサーモグラフィーで見ると真っ青の人に毎日まいたけを食べてもらうことで末端の冷えが改善していました。

    番組で言っていたのはまいたけに含まれるナイアシンとベータグルカンが冷えにいいそうです。私も5年くらい前から結構な冷え性で特に手が冷たくなるので、冬場に患者さんの体に触れるのを躊躇するほどです。しかし、去年からメガビタミンを摂るようになり、だいぶ冷えが解消してきました。血行を良くするのはビタミンEです。私は毎日800単位とっています。ナイアシンはATPという体のエネルギーを産生するミトコンドリアで必須のビタミン(B3)ですが、わたしはこれが冷えに効くとは認識せずに毎日ナイアシンアミドとして1000mgとっています。ベータグルカンはカビやきのこにふくまれる成分で、まいたけに限らずきのこならふんだんに含まれます。私はまいたけ、しめじ、えのき、しいたけのいずれかをほぼ毎日とるようにしています。

    そういったビタミンやきのこがきいたのかどうかはわかりませんが、私の冷えは去年よりかなり改善しています。番組で示されたデータではまいたけが一番でした。まいたけは安いし美味しいので、毎日取ることは難しくありません。冷えでお困りなら試す価値アリです。

     

     

  • 血管年齢に良い食材

    たまたまつけたテレビでまた健康に良い食材の話題をやっていました。血管年齢に関する話題です。私のクリニックでも血管年齢はよく測ります。意外と実年齢より高く出てショックだと思います。実は、血圧の薬やコレステロールの薬できちんと治療して血管年齢を下げるのが本筋なのですが、降圧剤やコレステロール治療薬ではなかなか検査値は改善しません。一方、血管年齢という「検査値」を改善する裏技はいくつもあります。本当にこういった裏技で血管年齢の「検査値」だけを改善することで将来の心疾患(狭心症、心筋梗塞など)が抑制できるかどうかというデータはありません。

    循環器の分野ではEBM(エビデンス:科学的根拠に基づいた医療)が進んでいます。大規模臨床試験と言って、治療した群としなかった群で数万人単位で比較して有効性を証明するというものです。参加人数が多いため、信頼性は高いと考えられています。このようなEBMの目を通して証明されているのが、血圧管理(降圧剤をきちんと使い、血圧を135/85以下に保つことと、スタチンというコレステロール治療薬を用いてLDLコレステロールを140以下にすることは心疾患予防に効果的だということです。

    テレビで話題の食材でたとえ血管年齢の「検査値」だけを良くして、果たしてそれが将来的に心疾患を予防する効果があるかは誰も証明していないので信憑性にかけるのですが、せっかくですので番組で言っていた血管年齢を若返らせる食材について書いておきます。それは、ブルーチーズかチェダーチーズでした。ブルーチーズはくせがあるのでチェダーのほうが食べやすいと思います。私はどちらも好きですが、番組の検証では毎日食べると結構いいようでしたよ。

  • 高齢者の鼻水

    歳を取ると不思議と鼻水が出るようになるようです。私の見ている患者さんたちからも、多数相談を受けています。朝起きたときに鼻水がサラサラと垂れてくることが多いようです。今からの季節は花粉症と紛らわしいのですが、花粉症のような季節ものではありません。一年通して鼻水がでるのです。専門的には、花粉症の鼻粘膜は浮腫(腫れている)のに対し、老人性鼻漏は鼻粘膜が萎縮しているようです。

    老人性鼻漏はアレルギーではないので抗ヒスタミン剤やステロイドの点鼻薬はあまり効かないのですが、古い抗ヒスタミン剤は多少効くようです。抗ヒスタミン剤には新旧あり、昔のものは眠気や口渇が強く、新しいものはこういった副作用が軽減されたものです。

    では、古い抗ヒスタミン剤を使えば解決するのかと言うと、そうでもありません。なぜなら、古い抗ヒスタミン剤は頭でも効果(神経伝達物質をブロックする)を発揮するため、ボーとするのですが、それが認知症を悪化させるのです。高齢者にとっては大問題です。そこで、いろいろ調べたのですが、鼻粘膜の血流低下と冷えが老人性鼻漏の原因なので、血流増加と冷えを改善させる漢方が有効なようです。それであれば、認知症を悪化させませんから安全です。しばらく追試してみて効果を確かめたいと思います。