むらかみ内科クリニック

院長ブログ

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  • 糖質制限で認知症予防

    日曜日は雲ひとつない快晴に恵まれました。校医をしている中学校の運動会を見に行きました。あまりの陽射しに顔や頭皮がヒリヒリします。帰宅して慌ててビタミンCを飲みました。こういう時は、通常の健康維持に必要な量ではなく、治療量が必要となります。私は通常一日4gくらいのビタミンCを飲みますが、今日はその倍は必要かと思います。ビタミンCは水溶性で過剰な分は尿中に排泄されてしまうため、一気に飲まずに5-6回に分けて飲むほうが効果的です。

    私はこのブログを一日も欠かさず書いていますが、これだけアウトプットが多くなると、ネタも尽きてきます。たえずインプットする必要があります。インプットの代表が健康番組を見ること、ネットで医療関係のニュースを見ること、医学雑誌や本を読むこと、などです。特に、テレビなどで話題となったネタは、必ず情報元になった本や文献を検索します。今はアマゾンですぐに買えますから、芋づる式にどんどん情報が入手できます。先週は世界一受けたい授業という番組でアルツハイマーは治るという話題をやっていました。テレビではたいした治療法を紹介しないまま終わってしまい、がっかりだったのですが、ネタ本を注文していたのが週末届きました。全部で400ページを超える分厚い本でした。大抵は速読して必要なところだけをじっくり読むのですが、この本は最初から丁寧に読んでいます。おかげでこの週末はずっと読書です。テレビで紹介されたような薄い内容ではなく、情報量は膨大で読み応えのある本です。

    まだ半分しか読んでいないので、結論めいたことかけませんが、この本はとても重要なことが書いてあります。アルツハイマーの原因は一つではないこと、したがって、アリセプトなど単純な治療ではうまくいくはずもないこと、脳に蓄積されたβアミロイドは炎症などに対する結果であって、それを取り除く薬では認知症は治らないことなどです。そして、わるい生活習慣が脳に炎症を起こしたり、有毒物質にさらされたりするということです。予防ポイントの一つは私がいつも書いている糖質制限です。何百万年の人類の歴史の中で、人の体はまだ大量の炭水化物を処理できる進化をしていません。糖質制限をすること、血糖をあげないこと、十分なビタミンやミネラルを取ることなどは認知症予防に今日からすぐに始めるべきことです。

  • ほてって眠れないときは黄連解毒湯

    週末はいつものように10キロ以上ウォーキングしました。昼の陽射しは相当暑かったですが、夕方になると空気もカラッと乾燥しており、涼しく気持ちいいすばらしい天気でした。外を歩いたり走ったりするにはいちばんの季節ですね。歩くことは健康の基本です。腰痛で歩けないという場合も、無理のない範囲で体を動かすことが大切です。じっと動かないでいると関節などは固まってしまい、可動域制限はとれません。動かすことにより関節は少しずつ動きを取り戻していきます。特に腰痛では、仙腸関節の動きが大切です。骨盤のお尻の部分のわずか2ミリ程度しか動かない関節ですが、ここの動きが悪くなると腰痛になります。痛みのせいで固まってしまうこともあります。歩いて関節の動きを取り戻すのが基本だと思います。また、歩くことで、姿勢を保つために必要なインナーマッスルが鍛えられます。難しい筋トレでなくても、歩くだけでいいと思います。ただ、筋肉を鍛えるには時間がかかります。1時間歩けば十分かもしれませんが、私の場合1キロ10分ですので、1時間なら5-6キロです。自宅からグーグルマップで目標を探して歩いたらいいと思います。

    運動といえば、今日は私が校医をしている中学校の運動会です。快晴に恵まれたので素晴らしい運動会になることでしょう。今から見に行ってきます。日中は相当暑くなりそうです。熱中症には注意が必要です。運動会の後に子供が眠れなくなることがあります。熱中症ではなくても、体がほてったようなのぼせたような感じがして、疲れているのに眠れない、というかんじです。これは、漢方では陰虚火旺(水分が不足したせいで熱がこもっている)という状態で、車で言うなら冷却水が不足してオーバーヒートして調子悪くなるようなものです。十分水分補給することは基本ですが、漢方の黄連解毒湯という熱を冷ましてくれる処方は有効です。眠りも良くなります。旅行などで歩き回って疲れているのに眠れない、という場合も同じです。

    話は変わって、iPadは本当に便利です。ホームボタンを押すだけですぐに立ち上がるしネットに繋がります。このブログを書くため、私はマックブック(ノートパソコン)とレノボのThinkPad(ウィンドウズのノートパソコン)を使っていましたが、どちらも面倒です。ふと、iPadでもブログ用のワードプレスというアプリが無いか調べたらありました!早速インストールして、iPadにブルートゥースの外付けキーボードを認識させてみたら、なんと簡単なことでしょう。ブログをストレスなくアップできるようになりました。これさえあれば、ほとんどの作業はiPadだけですみます。パソコンいらずの生活が現実となります。

    ホスピタルメント

  • わかっちゃいるけどやめられない

    金曜日は大雨でした。温暖化で大気中に含まれる水蒸気が多いので、大雨になりやすいのでしょう。今後もちょっとした雨が大雨になる可能性があります。注意が必要です。自宅に駐車場の屋根があるのですが、といが落ち葉で詰まってしまいました。今日の大雨で雨どいを超えて雨がどんどん下に落ちてきました。明日には掃除しようと思います。よく、こういう大雨の最中にいらないことをしたばっかりに事故にあったり死んでしまう人がいます。ニュースになりますね。田んぼを見にいって用水路に流されたとか、そういう話です。雨がひどい時など、いろいろ気になることはあると思いますが、安全第一です。自分を過信しないことが大切です。

    台風や地震、火事などにとても過剰に反応してしまう人がいます。外出して自宅が火事になっていないか、ガスの元栓は閉めたか、気になって仕方ない。これは、誰もが思うことですが、度を超えて日常生活に支障をきたすほどの心配性になれば病気です。強迫性障害と言います。子供が学校に上がって、うまくやっているか心配で何度も学校の教室の見えるところまで行ってしまうというのも同じです。

    不思議なことに、自分でも変だとわかっていてもやめられないのです。困ったことです。このような症状で困っている場合、思い切って精神科に相談するといいとおもいます。

  • 脱水に注意

    今日も暑い一日でした。まだ梅雨入り前でこんなに暑いと、体もまだ暑さに慣れていませんから、気をつけないと熱中症になってしまいます。うちの犬も脱水になっていました。帰宅して見ると、水が空っぽだったので水をあげたらペットボトル1本分ほどを一気飲みしました。エアコンを入れてあげないと、脱水になってしまいます。しかし、私たちが暑さに体をならすには、エアコンの利いた涼しい部屋で過ごすのではなく、暑いところで汗をかくことです。脱水にならないように水分補給をしながら汗をかく練習が必要です。汗が出ないと体温は下がらず体内に熱がこもってしまいます。

    部活では、室内で激しく動くバトミントンやバレーボール、バスケットボールなどの競技は熱中症になりやすいと思います。屋外でするサッカーや野球は最初から熱中症に気をつけていることと思います。実際は屋外より体育館の中の方が蒸して無風状態ですから、体感温度は屋外より高いと思います。翌日になって頭痛や倦怠感が出た場合も熱中症の可能性があります。

    脱水にはOS-1というスポーツ飲料のような飲み物があります。しかし、水に塩分が入っていなくても一日トータルでしっかり塩分を摂れば、大丈夫です。例えば弁当に梅干しを2-3粒入れておけば、それだけで塩3g相当です。それを食べておけは、飲水はべつにOS-1のような飲料でなくても、お茶でもなんでもいいはずです。むしろ気をつけたいのは飲料水中の糖分です。コーラなどには尋常でないほどの砂糖が含まれます。こういう飲料水を飲むのは体をスポーツで鍛えたのを台無しにする行為です。人工甘味料の方は血糖をあまり上げないという意味では悪くないのですが、未だに発がん性の問題など解決していないところがあり将来のある子どもさんにはあまりおすすめできません。

  • 夏バテにはスパイス料理と清暑益気湯

    私は、最近毎日ゴーヤチャンプルを食べています。味付けは基本通りかつおダシにすることが多いのですが、そればかりでは飽きてしまうので、いろんなバリエーションを考えています。簡単なのはカレー味です。普通に作った後にカレー粉をまぶして食べます。美味しいです。次にマヨネーズ炒め。これも簡単で美味しいです。そして今日考えたのが、XOジャン炒めです。XOジャンはご存知香港料理でよく使われる小エビをピリ辛にした調味料です。これを炒め物に入れると、味の深みも出てなんでも美味しくなります。ちょっと高いのですが、1本買ったら1年以上持つので、損はありません。

    ゴーヤは苦味が特徴ですが、漢方では苦味は体を冷やしてくれる働きがあるといいます。ビールはその代表です。コーヒーや緑茶も苦味がありますので、暑い夏には良い飲み物です。その苦味から、夏によく飲まれる麦茶より体を冷やす働きが強いと考えられます。また、カレー粉やXOジャンのようなスパイスをきかせることで胃を刺激して食欲を出すので、夏にはオススメです。

    このところ夏バテするほど暑い毎日ですが、夏バテにはいい漢方があります。清暑益気湯と言います。通常は疲れや虚弱体質を治すための処方(補剤)は体を温めますが、それでは夏にふさわしくありません。それを解消したのが清暑益気湯です。気を補う働きがあり、かつ熱を冷ましてくれるのです。夏バテだけでなく、アトピーや更年期などいろんな場面で使えます。ぜひお試しください。