むらかみ内科クリニック

院長ブログ

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  • 血糖はリブレで測る時代

    最近、血糖を測る画期的なデバイスが発売になりました。リブレという商品です。これまで血糖はハリで指に傷をつけて血液を絞って測る仕組みでした。もちろん病院でもこの方法を取ります。しかし、今度のリブレという器械を使うと、センサーを二の腕に貼り付けるだけで24時間持続的に血糖を測ることができます。スマホのようなデータ読取機を使って24時間データを取り続けます。すごいのはセンサーが2週間使えるということです。入浴も問題ないようです。これまで血糖といえば、食事前(空腹時)にはかったり、食後2時間ではかったりしてピンポイントでしかわからなかったのですが、リブレを使うと何を食べたらどのくらい上がるとか、食後に何分歩けば血糖の上昇を抑えられるか、リアルタイムで研究できます。飛躍的に血糖コントロールのノウハウが蓄積されつつあります。

    これまでは、使い捨てのセンサーが高くて保険診療では赤字になってしまうということで、一部の趣味的な研究でのみ使われていましたが、今回赤字にならないくらいの点数がついたという話です。当院ではまだ導入していませんが、いずれはこのような検査ができるようになります。夕方、健康番組を見ていると、血糖の話だけで7時から10時まで3時間の長時間番組をやっています。内容は殆ど役に立つ情報はありませんでしたが、リブレを使い解説しているところが印象的でした。

    結局リブレを使うと何を食べると血糖が上がってしまうか、ストレスではどうか、運動はどういう風にしたらいいかがひと目でわかります。よく野菜を先に食べたほうが血糖を上げないといいますが、それが本当かどうかもこのリブレを使うと検証できます。私の友人が確かめたデータによると、野菜を先に食べても、食事全体が早食いだとまったく血糖を抑える効果はないそうです(言われてみれば至極あたりまえ)。同じ食事でもゆっくりたべることが大切なようです。このように、健康法にはいろんな通説がありますが、本当かどうかは疑ってかかること、そして自分で確かめることが大切だと思います。