むらかみ内科クリニック

院長ブログ

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  • グルテン(強力粉)はできるだけ避けること

    今日も一日アルツハイマーの治療について勉強しました。今読んでいるのは、先日のTV番組「世界一受けたい授業」で取り上げられたプレデセン教授の提唱するリコード法という治療法を解説してある本です。タイトルは「アルツハイマー病 真実と終焉」です。とても内容が濃くてある程度専門的な知識がないと難しいかもしれません。ただ、内容は生活改善を主体とした認知症の予防と治療ですから、是非とも取り組みたいものです。一読の価値ありです。

    昨日はミネラルの話を書きましたが、今日はもう一つ大事な食事のことを書いておきます。詳しくは本書をお読みいただけたらと思います。認知症を予防(治療)するには糖質を制限すること、いわゆる炭水化物ダイエットです。さらに夕食から朝食まで12時間は開けること。夜間間食をしないで12時間開けると血中ケトン体が増加します。それが、認知症の治療になります。米も小麦も食べ過ぎないようにしましょう。パンや麺類も避けるべき食材です。特に強力粉でできたパンやパスタはグルテンというタンパク質が多く含まれます。グルテンはアレルギーを起こしやすく、消化管をいためます。リーキーガットと呼ばれるのですが、傷んだ消化管の粘膜からアレルギー物質が体内に取り込まれ、慢性炎症の原因となります。これが認知症にも関連するということです。最近はグルテンフリーの食材も多いですが、最初からパンやパスタをなるべく食べないことです。(参考:「いつものパン」があなたを殺す)三笠書房)

    さらに、胃酸を抑える胃薬はビタミンや亜鉛の吸収を抑制することから避けるべきだそうです。炭水化物制限をすると過剰な胃酸が減って胸やけしなくなるということから、結果的にプロトンポンプ阻害剤のような胃薬を必要としなくなるのは一石二鳥です。また抗ヒスタミン剤(風邪や花粉症の際に処方されるもの:H1ブロッカーと、ガスターのような胃薬:H2ブロッカー)も脳に作用するため、長期投与は避けたいものです。まだまだ色々書いてあるので、また日を改めてご紹介します。

    https://www.amazon.co.jp/アルツハイマー病-真実と終焉-認知症1150万人-時代の革命的治療プログラム-デール・ブレデセン/dp/4802611404/ref=sr_1_1?s=books&ie=UTF8&qid=1526994948&sr=1-1&keywords=アルツハイマー病真実と終焉