むらかみ内科クリニック

院長ブログ

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  • COPDは禁煙が絶対必要

    熊本市民病院は地震で大きく被災して現在建て替え中です。新しい病院は健軍自衛隊の横の敷地で当院からはかなり近くなります。毎日新病院前を通るのですが、かなり出来上がった印象でした。そんな中、今日は夕方から市民病院主催の勉強会があり、もうすぐ開院の案内がありました。来週には建物の引き渡しがあるそうです。それから検査機器を入れたり備品を整えたり大忙しです。当院も規模は違いますが建物の引き渡しから開院までの1か月ちょっとは怒涛のような忙しさでした。スタッフと患者さんの動線の確認、受付から会計までのシミュレーションなど図面上で考えていたのと現実出来上がってみてやってみるのではずいぶん違います。場合によっては建設会社に手直しを頼まないといけないこともあります。また、保険所や厚生局などの許認可関連が神経を使います。市民病院は同じ東区でとても近い位置にあるため連携の面からも期待が大きいです。いい病院になってもらいたいです。

    講演会で市民病院の紹介の次に熊大の呼吸器内科の教授に就任された坂上先生の講演がありました。この教授は私より5つ以上若く、この先熊大で20年以上教室を運営される予定です。頑張ってもらいたいものです。講演の内容は「長びく咳」についての話でした。クリニックを開業していると咳が止まらないという訴えの患者さんは非常に多いです。そして、咳が止まらないために肋骨にひびが入ってしまうような人もおられます。何とか咳を止めてあげたいのですが、なかには困難を極める場合があります。今日の勉強でさらに治療成績が上がることを期待します。

    咳や息切れがひどい場合、COPDという病気かもしれません。肺気腫とも呼びます。今日の講演では、たばこをやめずにCOPDの治療はできないと断言されていました。大学病院では禁煙しなければ治療してもらえないみたいでした。COPDでは在宅酸素療法となる場合もあり、酸素ボンベを引っ張りながらタバコを吸うと火災の危険性もあるので絶対禁煙すべきです。

     

     

     

  • 私の時間管理術

    当院を受診される方は、他の内科クリニックよりかなり平均年齢が若いと思います。30−40才台もたくさん来られます。このような若い世代に多いのが、子育てと仕事の両立の大変さです。体を壊してもおかしくありません。しないといけないことが山のようにあり、自分の時間が持てません。睡眠も食事も疎かになっています。このようなお母さんたちの時間管理をどうしたらいいのか考えました。

    まず、わたしたちが高校生ぐらいの時を思い出してもらいたいのですが、期末テストなどで膨大な量の試験範囲を限られた期間に勉強するのは大変でしたよね。諦めて勉強しない、というのは無しにして、どこまで効率的に勉強するかを考えます。例えば、一教科ごとに済ませる方法、これだと、最後までいきつかない可能性があります。苦手な理科は後回し、とかしていると国語、数学までは間に合ってもその先が全然だめで追試になるかもしれません。私が勧めるのは全教科7割でいいとしてざっと流すことです。時間に余裕があれば、最初からもう一度やって8割を目指す。これの繰り返しです。医学部の国家試験の勉強などはまさにこんな感じです。さもないと量が膨大すぎて手におえません。

    これを毎日のスケジュールに応用すれば、家の掃除や草取りなどで完璧をめざさないことです。更に言うなら、時間を決めて、草取りは15分でできるところまでとします。残ってもあとは次回に回す。次に掃除機。10分でできるところまでやったら終了、と学生の時間割みたいにするのです。完全でなくても手を付けた、できるところまでやった、というのでいいのです。完璧主義の人ほど先に進まずイライラしたり自分を攻めたりします。そうならないために、時間割を毎朝一番で決めたらいいのではないかと思います。

    日曜夕方6時過ぎにふと思い立って久木野のグリンピア(アスペクタ)まで行きました。7時ごろ着きましたがまだ明るかったです(写真)。露天風呂から見る景色もお湯も最高でした。

  • いろんな情報をリアルに思い出すには・・・

    月曜は忙しい一日でした。新患が20名以上でした。1年ぶりに来院される方もあり、懐かしかったです。当院の患者さんに配る診察券には患者番号があるのですが、すでに9千人ほどいます。そのお一人お一人との会話はカルテにメモしてあるので、1年ぶりでも昨日のように思い出されます。あのときはまだ学生さんだったなーとか、こんなことで悩んでいたなーと思い出します。学校とか仕事とか、できるだけ具体的にお話いただいていると、印象に残りやすいと思います。僅かなキーワードからぱーっといろんな情報が頭に蘇ります。中にはあまり仕事の事や家族のことを話されない方もおられますが、そのようなときは思い出すのに時間がかかることがあります。人の記憶というのは本当に不思議なものです。

    東大生のノートというシリーズが本にありますが、私が読んだ一つに、東大生がノートをとる際には情報をきちんとまとめるだけでなく、先生がその授業で話した余談、冗談、ちょっと変わった服装や髪型など、授業をリアルに思い出すためのキーワードを書き込んでおくそうです。なるほどと思います。その時の情景を思い出すことができれば、芋づる式に習ったことがずらずら思い出されるのです。

    それに習ったたわけではありませんが、私もカルテに患者さんを思い出すための情報を書き込むことがあります。ちょっとした雑談や洋服、持ち物などです。今度孫が生まれるとか、そういうことも重要なキーワードです。この前まで介護関係で働いていた人が今は物流関係に転職したとか、そういう情報は患者さんの生活をリアルに想像できるだけでなく、体調不良の原因を探る上でも重要となります。

     

    宮地から望む根子岳

  • 一生食べていける職業は?

    どんな不況でも自分の腕一本で食べていける職業はなにか考えたことがありますか?医者もある程度は不況に強く、腕一本で食べていけると思うのですが、内科医は薬がないと治療できないし、外科医は手術室などの設備や麻酔科医、介助してくれる看護師さんなどの手伝いがないと腕を発揮できません。私の弟子入りした漢方の師匠(御船の牟田先生)は、床屋(美容師)はそうだといわれていました。ハサミさえあれば仕事できるし、どんな不況でもみんな髪は伸びるからです。

    今は割と景気もよく就職率がいいため腕に職をつけるという発想は少ないかもしれませんが、2020東京オリンピックが終われば一気に経済は冷えて来ると言われています。もう1年しか残されていませんが、そのあとは腕がないと食べていけないと思います。さて、どんな仕事が良いでしょう。今日、たけしの家庭の医学を見ていたら、日本人の身体3大不調の特集でしたが、1.腰痛、2.肩こり、3.不眠でした。ということは、みんな困っている腰痛と肩こりを治せる腕があれば、一生食べるに困ることはないでしょう。これらを治す職業は整形外科医とは限りません。整体師、鍼灸師、マッサージ師、リハビリ(理学療法士)などいろいろあると思います。

    ただ、こういう職業は、国家資格をとったらめでたく開業というわけにはいきません。独り立ちするには、その道で際立って腕のいい師匠について腰痛のプロ、肩こりのプロになるまで修行しないといけません。ただ、いったんそのレベルに達したら、一生モノだと、今日TVを見て確信しました。

     

  • 虫歯予防その3

    先日、歯磨きをした後にうがいをしないと虫歯が激減するという方法(イエテボリテクニック)をご紹介しました。ためしてガッテンでやっていたので、早速そのやり方を実践してみているのですが、通常の歯磨き粉ではどうしても口にあわが残って気持ち悪い。慣れたので我慢出来ないことはないのですが、イマイチです。そこで、研磨剤や発泡剤を含まないが、フッ素はちゃんと含むという歯磨き粉を注文して、今日届きました。ConCool (コンクール)という名前のジェルタイプのものです。すぐに開封して磨いてみました。歯磨き中も泡は立ちません。また、研磨剤を含まないのでザラザラしないし、電動歯ブラシで磨いても歯のエナメル質を傷つけません。磨き終わって、口の中にたまったつばを一度だけ吐き出すと、さっぱりです。全く気持ち悪さが残りませんでした。これならイエテボリテクニックなんて快適にできます。やっぱり、発泡剤入りではうがいしたくなるのは当たり前です。

    あとは、ちょっと心配しているのはフッ素の体に対する効果です。歯にいいのは実証済みですが、フッ素は毒です。あまり体内には入れたくありません。同じことはフッ素(テフロン)加工したフライパンにも言えます。テフロンが傷んでくるとフッ素をたくさん体内に入れてしまうので、テフロン鍋は使わないこと!これは健康を意識すれば当たり前のことです。それなのに歯磨きではフッ素をつけてうがいしないでいいのか?これは、矛盾していますが、歯医者に行っている暇はないので、一日1回だけうがい無しで行こうと思います。

    さて、土曜日の夕方は、福岡の飯塚病院から漢方の講演に来ていただきました。私は世話人で司会進行をしました。飯塚は九州の漢方のメッカで漢方診療科が入院病棟をもっています。本格漢方です。学生さん薬剤師さんなど幅広い職種の人に参加いただき、盛会でした。