30日は連休中日で通常通りの診療でした。まだGW始まって3日しかたっていませんが、待ってましたとばかりにいろんな訴えの患者さんが殺到したため、午前中はかなりハードな一日となりました。定期の血圧の薬が切れたとか、そんなシンプルな患者さんは少なく、難しい症例が次から次から来院され、どれも3分診療とはいかず頭を抱えながらあれこれ病態を考えたり、レントゲンやエコーなどの検査をして治療法を考えました。明日あさっても通常通りの診療ですので、GW後半に入る前になにか不安がある方はお早めにご相談ください。
今日は診察で肩が凝ったので、肩こりの治療について書こうと思います。漢方で肩こりといえば葛根湯です。有名なので、使ったことがあるという方も多いと思いますが、葛根湯は単なる風邪薬ではなく肩こりにも有効です。その際は、ちょうど風邪の引きはじめみたいな後頭部から首にかけての凝りがポイントで、後頭部から肩甲骨内側(熊本弁で「へき」)の部分が痛いときがよく効きます。一方、肩も横方向(ハの字)に痛いときは桂枝茯苓丸(加薏苡仁)を使います。一方、肩関節がいたいとき(五十肩など)は麻杏薏甘湯や桂枝加朮附湯などを使います。同じ肩周辺の痛みでも病態別に使い分けます。
当院ではそれに加えて電気治療とか鍼治療もしているので、どうしても肩こりがひどいというときはご相談ください。電気治療などは待ち時間の間に10分程度で治療できるのでおすすめです。とても気持ちいいです。私は自分自身の肩こりをどうやって治療するか。いつも書きますが我々医者は自分で自分に薬を処方できない決まりになっているため、漢方もロキソニンも持っていないので飲みません。針を自分の肩にさすのも難しいのでしません。答えは、マッサージガンです。最近は値段の安いものもあるので、試してみると良いと思いますが、自分で自分の肩をほぐすにはこれが一番です。