コロナ前、子どもたちがまだ高校生だった頃よく行っていた健軍のレストランが有りました。子どもたちが東京に行ってしまってからはそこに行く機会もなくなり、コロナの影響もありあれから5年ぐらいたっていましたが、ふと思い出して行ってみました。健在でした。メニューも当時とだいたい同じ。久しぶりに昔を思い出しました。通された席が熱帯魚の泳ぐ水槽のすぐ横でした。魚を見ていると飽きないですね。大きいの、小さいの、赤いの、青いの、いろいろいます。見ていると、機嫌よく遊んでいるのかわかりませんがすごく泳ぐのが速い。マイペースでのんびり泳いでいる魚もいるし、ヤドカリは下の砂の上をゆっくり歩いている。人の社会も同じだよな、と思いました。キラキラした人、地味な人、歩くのが早い人、遅い人、上の方が好きな人、下の方が好きな人、動かずじっと様子をうかがっている人などなど。それが個性です。
私たちは生まれながらに体力も体格も性格も違います。大きい、小さい、活発、臆病、いろいろあっていいのです。そして、熱帯魚が他のきれいな魚をうらやんだりしないようにわたしたちも自分と人を比較してあれこれうらやんだりねたんだりする必要はないのです。自分の持った体と性格とスキルを精一杯使って毎日生きればいいのです。
それにしても、魚たちはなぜあんなに水槽の中を泳ぎまくっているのだろうと思いました。狭い水槽で体がなまるから健康のためエクササイズでもしているのか?エサは定時にもらえるでしょうし、サメやウツボのような怖い魚はいないのでのんびり過ごせばいいのに。おそらく本能的に速く泳ぐのでしょう。考えてみると、魚にとって大事なのはエサにありつくことと外敵に捕まらないことです。その2つを上手くできれば生き残れます。そのためにはたえず素早く動き回ることです。ボーとしているとエサにもありつけず、外敵から捕まってしまうことでしょう。これはわたしたちも同じです。今度診療報酬改定があり内科クリニックの運営は危機的状況になります。素早く動き回った人だけ生き残り、ボーとしていると淘汰されることになります。