むらかみ内科クリニック

院長ブログ

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  • 中国のロケット

    中国の有人ロケット(宇宙船)「神舟」が宇宙飛行士を乗せて中国の宇宙ステーション(実験室)にドッキング成功というニュースが出ていました。このところ、中国の科学技術の進歩は目をみはるものがあります。

    私が高校3年の頃、理系では工学部が花形でした。とても偏差値が高くて入るのが難しかったです。その頃工学部から就職と言えば、東芝、ソニー、シャープなど日本の得意な家電やパソコンあるいは原子力などを手がける大手メーカーでした。しかし今は、そういった会社は軒並み業績が悪く、今では工学部の人気は昔ほどではないようです。

    一方、中国に目を向けると国を挙げてロケット工学、情報産業など工学部系の人たちがもてはやされています。国が成長し、豊かになるには工学部系が元気でないといけないような気がします。そう考えると、スペースシャトルを飛ばすのをやめたアメリカは、ちょうどその頃を境に国力が衰えてきています。今、まともに有人ロケットが飛ばせるのはロシアと中国だけです。そう考えると、今後豊かになり、世界をリードする国もその2国となるはずですから、私たちもそれに備えないといけません。とりあえず、中国語かロシア語を勉強しないといけません。

    話は変わって、科学技術の進歩で自分のこれまでの人生でびっくりしたことが2つあります。一つは液晶の電卓が出た時。ものすごく小さく軽くなって登場しました。次に、その液晶電卓にソーラー電池で作動する名刺サイズの電卓が出た時です。この2つはびっくりしました。結婚式の引き出物にそんな電卓をもらう時代がありました。それが今、太陽電池を車の天井に貼り付け、駐車場でバッテリーにチャージして動くハイブリッドカーが登場したと聞きました。日本の技術もまだまだ負けていません。若い人たちには夢を持ってものづくりの世界に進んでもらいたいものです。

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  • 推敲

    このブログを書くのは大した苦ではないのですが、かなり時間をかけて書いています。いつも、パソコンを起動しブログの新規投稿のページを開き、さて何を書こうか、としばし考えます。考えても何も出てこないので、ぱぱっと思いつきで800字から1000字くらいの文を入力します。その時点では段落ごとのまとまりもなく、思いつきで適当に書いているので読み返しても人様にお見せするような内容ではありません。

    この文章を膨らましながら、文章のテーマを一本に絞りつつ、内容を考えます。推敲しているうちに元の文章の半分以上は消えて無くなります。大体できたら読み返して加筆訂正します。それを繰り返すこと大体10回以上。少しずつ少しずつ変なところを手直ししながら完成へと近づきます。朝5時半に起きたら自動的にアップされているブログを開いてまた読み返し、気になるところをさらに推敲します。

    私の処方もこんな感じです。風邪できた患者さんでも、決して妥協しません。喉が痛い、熱がある、咳が出る、と言われても、喉の薬と熱さましと咳止め、という処方は滅多にしません。いつから熱が出ているのか、咳は日中多いのか夜に多いのか、痰は粘っこいのか鼻水はあるか鼻づまりはあるか、寒気はするのか食欲はあるのか、限りなく情報を集めます。そして、処方を考えるのですが、出来上がった処方は何度も見直します。特に漢方を使うときは、患者さんの気の流れや気の過不足なども考えながら納得いくまで処方を考えます。いつも納得いく処方ができるわけではないのですが、そうありたいと願って努力しています。

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  • 正義を振りかざしてはいけない

    当クリニックのロビーにもテレビがあります。テレビをつけると、このところ毎日豊洲市場の話とゲスのばかり。どちらも見ていて嫌な気持ちになります。何に対してかというと、テレビというマスコミに対してです。悪いもの探し、弱いものいじめ、みんな自分が正しく、相手が悪いという構図が目に付きます。

    新聞だと、見たくない記事は見ないで飛ばせますが、テレビはそういうわけにはいかない。司会者やコメンテイターがいかにも自分たちが常識的で正しい人みたいに意見する。どのチャンネルも同じ内容ばかりなので、見たくなくても目に入ります。こういうのを見ると、日本人というのはやっぱり単一民族で、みんなが自分と同じでないと気が済まないようです。こういう教育は幼稚園時代からなされており、一人違うことをしていると、先生に「周りを見てごらん、そんなことやってる人は他にいませんよ」と言って怒られます。そうして、自分という個性を殺してみんなと「同じ」であることを美徳として育てられるのです。

    今、クリニックでストレス障害のために体調を崩してくる患者さんをたくさん見ています。みなさん自分がなぜみんなとうまくいかないのか、なぜ自分だけがストレスを受けて生活しないといけないのか、とにかくこの世の中は暮らしにくい、という思いでいっぱいです。本当は自分は自分であり、人は人。人は自分と同じではなく、おなじであることを強要してはいけないのです。それなのに、小さい頃から人と同じでないと怒られる教育を受けてきたばかりに、他人に対しても自分と同じであることを求めてしまうのです。その最たるところがマスコミでないかと思うのです。芸能人や政治家など、どう見ても自分とは違う世界の人だし、自分たちの常識を当てはめて考えても仕方ありません。

    職場でも、自分と他人を比較したり人に自分と同じであることを強要するのは良くありません。雇う側としても、それぞれに個性があるから適材適所という考え方があるわけで、みんなが同じであったら逆に配置を決めるのも難しいのです。

    人が自分と同じであることを強要するのではなく、お互いの個性を認め会わなければ、国や会社組織の将来は危ういと思います。

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  • 胡蝶蘭

    クリニックの開院に先立ち、内覧会をしたのが先月の28日だったので、ちょうど1ヶ月になります。あの頃は、物品の買い物や整理、書類の準備など本当にめまぐるしい毎日でした。そういう中、もらったこともないような沢山の観葉植物や胡蝶蘭がクリニックに届けられました。どこに飾ろうか、とあらゆる棚や玄関先に並べました。親戚、友人、関係者の皆さんからこんなに祝ってもらえるなんて、想像以上の出来事でうれしい悲鳴でした。

    そして、ひと月が経過し、クリニックの待合や玄関には、いまだに綺麗に咲いた胡蝶蘭が並んでいます。胡蝶蘭はほとんど水をやらないでいいとか、月に一回くらいやってくださいとか、直射日光は避けてくださいとか、手入れが簡単なのか難しいのかよくわからないです。そうした中、元気に花が続くものと、だんだんしなびて元気が無くなってくるものがあります。どこが違うんだろうか?と色々見ていて、一つの重要なポイントに気がつきました。

    それは・・・

    胡蝶蘭を植えてある植木鉢の素材です。陶器の鉢に入れられたものは今でも元気です。もらった時は、こんな重いもの、どこに飾ろうか、などと思ったのですが、この重い鉢に植えられたものは未だに元気です。一方、プラスチックの鉢に植えられたものは弱りやすい傾向にあるようです。

    つまり、水のやり過ぎを極端に嫌う胡蝶蘭は、調湿作用のある陶器の鉢だと元気で、根が蒸れやすいプラスチック製の鉢だと弱ってしまうのです。そう考えると、私たちの住む家も結露しやすいコンクリートの家より木と土(例えば珪藻土)でできた調湿性のある家の方が健康的ですね。胡蝶蘭が大事なことを教えてくれました。

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    昨日GoogleMapsのストリートビューで当院を見れますと書きましたが、本格的に見られるようになるまであと4−5日かかるそうです。朝早く見た人だけはラッキーでしたね。

     

  • 桜十字病院ラスト1日

    いつもこのブログを書くとき、パソコンを立ち上げる瞬間まで何を書くか決まっていない。ただ、毎日何か書こうと思って頭を絞っているのだが、今日は悩むことなく書くことがある。そう、桜十字病院の常勤としてはラスト1日となったのだ。今日が金曜なので、明日土曜日の午前中が正式には常勤最後の日だけど、事務局は土曜日は休みだし、ナースも土曜出勤は少ないので、実質今日で最後となった。

    昼ごはんを食堂で食べていたら、「あら、先生呼ばれていませんか?』という声をかけられ、間もなく、10分後に事務局まで来てくださいという電話があった。急いでランチを食べて、事務局へ行ったら、総勢100名近い職員さんたちが僕の来るのを待ってくれており、お別れの挨拶、花束贈呈などしてくれた。涙が出そうなくらい嬉しかった。6年間、楽しい毎日だった。そしてこの6年でうちの子供達は中学、高校を卒業した。時が経つのは早いが、その6年で子供が2つの学校を入学から卒業まで過ごしたとなると、自分もそれに見合うだけの成長をしないといけないし、決して時間を無駄にできないと思った。本当に暖かい職員さんたちに囲まれて、みんなの支援のおかげでこれまでやってこられた。自分一人の力ではできることは限られている。活躍の場を提供してくれた桜十字病院には心から感謝です。桜十字の外来にはあと一週間非常勤として出勤します。

    これからは、自分が経営者となり、職員の皆さんの人生を花開かせる場を提供できるようにしっかり経営していきたいと思います。

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