むらかみ内科クリニック

院長ブログ

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  • 土地にまつわる昔話

    私は毎朝5時おきですが、もう朝の5時は暗くなってきました。日の出前です。夏の終りを感じます。診察時に処方を出す時、2週間処方で次回はすでにお盆休み明けとなります。あっという間に夏は終わります。ところで、当院のすぐ横には小柳病院があります。今日、挨拶に来られました。なんと、開院60周年だそうです。すごいですね。当院は今年の9月で5周年ですから、12分の1です。実は、当院の土地は昔小柳病院の前身の病院がたっていた土地だったそうです。当時あった病院は産婦人科だったと聞いています。その後、小柳病院は今のところに移り、当院のあるところは小柳病院のキウイ畑だったそうです。当院向かいの公園は農業試験場のお茶畑だったと聞いたことがあります。随分変わったものです。

    もう一つ聞いた話ですが、当院のたっているところは小峯というだけあって小高い山になっています。近所の家は段差で下がっています。実は、昔当院のあった土地も周りの住宅と同じ高さだったそうですが、東バイパスを作ったときにビッグウェイがあった付近の山を切ったときに出た土をつかって県立大グラウンドや東稜高校の高さと同じ高さまで土を盛ったそうです。これは、たまたま、当院を建てるときに地下20m以上ボウリングして地盤調査をしたのですが、その会社の人達が、むかし土を運んだと言っていたので、間違いないです。

    ボウリング結果は昔このブログに書いたことがありますが、20m以上深く下まで火山灰が堆積したものです。小峯や帯山、長嶺など東区の峯、嶺、山という地名はどこも火山灰が堆積した丘になっていると思われます。私が子供の頃、このあたりはひたすら芋畑でした。それだけ水はけがよく、痩せた土地だったということです。そして、いま日赤のある辺りに熊本空港がありました。わたしも幼稚園の頃飛行機を見ながら芋を掘った覚えがあります。それから、日赤前の国体道路が東バイパスに入るところに洋服の青山がありますが、昔はあそこに竹やぶがあって国体道路になる前の旧道はむちゃくちゃ狭くて通りにくい難所でした。思い出しますねー。皆さん覚えていますか?

    四季の森温泉(久木野)より 中岳、根子岳方面を望む

  • 私のストレス解消法

    厳しい日照りが続いていましたが、週末は久しぶりの雨となりました。植物にとっては恵みの雨です。しかし日曜午前中で雨は上がり、ひどい蒸し暑さでした。私は院内にワックス業者が入っていたので、せっかくの日曜でしたが、いちにち院内に缶詰でした。ちょうど月初めでレセプトチェックがあったので、ひたすら作業に没頭しました。もちろん、それだけでは眠くなるので、Netflixで延々ドラマを見ました。午前中はアメリカのドラマ、午後は韓国のドラマを合計5時間ほど見たかと思います。おかげで作業ははかどり、見たかったドラマもだいぶ先まで見ることが出来ました。

    しかし、それだけでは運動不足だし、ストレスも次の週に持ち越してしまうので、ワックスがけが終わり次第スポーツジムに行きました。土曜もジムで走ったり、筋トレしたりで1万9千歩でしたが、今日も同じだけのランニングなどをこなし、運動の後はジム1Fに降りて、いつもよりゆっくり温泉に浸かりました。あー、これで1週間分の疲れが抜けて、また明日からガンバレます。よく、ストレス解消にお酒を飲む人がいますが、お酒は肝臓に負担になるので、翌日疲れが抜けるどころかかえってきつい思いをします。飲み過ぎには注意しましょう。

    ストレス解消に甘いものに走る人も多いと思います。確かに甘いものを食べると、心はワクワクし満たされます。しかし、食べた糖分は代謝されるときにビタミンB1がないと燃えません。日本人は日頃からご飯(お米)を食べるので、炭水化物を取りすぎており、ビタミンB1欠乏状態にあります。B1欠乏で燃えなかった甘いものは、中性脂肪となって血液中をただよい、肝臓に貯まると脂肪肝となります。これも慢性の疲れの原因となります。アリナミン(ビタミンB1)を飲むと元気が出るのは、多くの人がB1欠乏状態にあることを意味しています。

    下通りドンキ近くで見つけたベトナム料理屋 定番のPho ga (チキンヌードルスープ)を頂きました。美味しかった!

  • 今こそ免疫アップをしよう

    全国的にコロナ第5波の勢いが止まりません。デルタ株というのが主で、これまでの4波までとは違うようです。多くの高齢者は、ワクチンが間に合ったため少ないようで、第5波は30−40代に多いみたいです。若い世代は仕事もあり、なかなか自宅でじっとしているわけにもいかないでしょうから、気をつけないといけませんね。若い世代のワクチンは職域接種などでそのうち回ってくるでしょうが、間に合わずに感染してしまうのが最悪です。日頃から免疫能力を高めておくことが最も大切です。

    免疫を高めるには、ストレスを避ける、睡眠を十分取る、適度な運動をする(過度な運動を避ける)、常に体温を高めに保つ(冷たいものを食べたり飲んだりして体を冷やさない、冷房にも気をつける)、バランスの良い食事などが大切です。食事では実際に免疫の力を100%発揮させるには足りませんから、ビタミンB、C、D、Eはサプリでも摂ることをおすすめします。

    ストレスも免疫を下げますから、職場では楽しく働く、家庭内でも仲良く暮らす努力が必要です。体温を上げると免疫がアップする(したがって、感染症の際には自然と熱が出る)ので、お風呂でゆっくりあたたまるのはいいことです。私は週2回は温泉に行ってサウナで汗を流します。免疫アップと自律神経を整えるのにとても効果的です。

  • 脱水予防に何を飲む?

    毎日猛暑が続きます。脱水に注意してこまめな水分補給が必要です。脱水対策といえば、OS1という経口補水液を思い出すかもしれません。スポーツ飲料を思い出す人も多いと思います。しかし、それはCMに頭が毒されていて、思考能力を失った証拠です。補液は水やお茶など好きなものを飲めば結構です。スポーツ飲料などは塩水を飲む理屈ですが、そのままではまずくて飲めないので香料や糖分を加えて飲みやすくしてあります。無駄に添加物が多いと思います。

    昔の人はどうしたか。もちろん、水を飲みました。そして、スイカに塩を降って食べた。おにぎりに塩を多めに振って握った。おかずに梅干しを入れた。ぬか漬けなど漬物をたくさん食べた。これでいいのです。塩分を補給するのと水分を補給するのは同時でなくてもいい。別々にしたほうがそれぞれ美味しいに決まっています。無理に高いお金を出して経口補水液を買ったりする必要はありません。塩分の入った液体が飲みたければ、味噌汁をたっぷり飲みましょう。野菜を入れることでカリウムも補給されます。

    みんな、専用のものがあると、その目的にはその商品しか使ってはいけないみたいな洗脳をされます。例えば犬のエサ。店に行くと、トイプードル用とかチワワ用とか書いてありますが、そんなの気にして買う必要ないと思います。私はワゴンセール品を買うので、ダックス用でもなんでも買ってきます。うちのトイプーはどれでも食べます。ハイターも、キッチンハイターとか、洗濯用ハイターとか、トイレハイターとかありますが、基本どれも同じです。一つあれば全部使えます。泡がたつなど微妙な配合の違いがあるだけです。それぞれ買っても別に悪くはないのですが、切れたときに慌てて買いに行かなくても他で代用できると言うことです。

    久木野 用水路を澄んだ水が流れているのを見るとなんとも涼しげです♪

  • 熱中症にご注意を

    私は毎朝6時過ぎにはクリニックに出勤しています。診察は8時半開始なので、2時間以上前から入っています。何をしているのか。まず、クリニックの換気をして、そのあとはエアコンを入れて部屋を涼しくします。待合室が十分冷えて快適になるには時間がかかります。次に、玄関周りの掃除。落ち葉や蜘蛛の巣など一晩で汚れてしまいます。ほうきを持って掃除です。そして、夏のこの時期限定でやっているのが、花壇の水撒きです。広い植え込み全体にホースで水をまきます。朝の清々しい空気の中、水をまくと本当に気持ちいいです。植物たちからも喜びの声が聞こえてくるようです。そして、ついでに玄関前の車のアプローチ部分にも打ち水をします。あたりの空気が清められた感じがします。料亭みたいですが、これでお客様(患者さん)を出迎える準備完了です。

    それにしても暑い毎日です。ついに熱中症の患者さんが数名来院されました。野外で作業する人、部活などで炎天下スポーツをする人などは要注意です。室内でも、エアコンの効いていない工場で働くひとやバトミントンなど体育館での競技の場合、注意しましょう。直射日光でなくても暑さにやられます。私が今日昼に往診したお年寄りは、体温感覚がおかしくてついこの前みたときはダウンのジャケットを着ていました。今日はダウンは来ていませんでしたが、お部屋はエアコンなどつけずものすごい暑さ。汗だくで診察するのですが、患者さんは寒くてしかたないと言われます。こういう人も知らないうちに脱水が進んで倒れるんじゃないかと心配します。

    漢方で、熱中症対策は清暑益気湯という処方が有名ですが、実際はこの薬だけでは足りません。熱を冷ますには黄連解毒湯。これを飲めばほてり、頭痛などが軽くなります。そして水分をとってもとってもお腹がちゃぷちゃぷになるだけで飲んだ水を胃腸が受け付けないという場合、五苓散が著効します。また、私が患者さんにいつも言うのは冷たく冷やした水分より、冷やしていないものを飲みましょう、ということ。冷たい飲み物は胃腸の機能が低下します。インドや東南アジアでスパイスの効いた料理を好むのはこうして機能の低下した胃腸をスパイスで温めたり刺激するためだと思われます。ということは、夏バテの胃腸にはカレーがいいのかもしれません。