むらかみ内科クリニック

院長ブログ

BLOG

  • めまいの治療

    いい天気ですが風は冷たく、朝晩はかなり冷え込んでいます。今日明日は県立高校入試だそうです。当院の目の前も東稜高校なので、入試があっていたようです。皆さん頑張ってください。この季節は気温の変化も大きく体調が悪くなる人も多いみたいです。今日来院された患者さんではめまいが多かった印象でした。めまいは耳鼻科的な問題と自律神経の問題の2つが多く、残りは脳神経の問題です。よく、患者さんは頭を心配して脳神経内科などでCTやMRIを撮りに行く人が多いですが、脳の問題であることはめったになく、また脳の場合は独特の症状を呈します。症例で多いのは自律神経の問題なのですが、これはあまり検査で特徴的な所見がないので診断が難しいと思います。

    めまいの検査で耳鼻科に行ったら、耳は問題ないから心療内科に行ってみては?と勧められることがあります。ところが、心療内科に行ったところで、自律神経を治す治療薬などあまりないので、うまく治らないというのはよくある話です。安定剤やカウンセリングで改善する場合もあるかもしれませんが、それはほんの一部だと思います。

    漢方ではめまいに良く使うのは苓桂朮甘湯、半夏白朮天麻湯の2つです。その使い分けは専門的なのでこちらには書きませんが、どちらもよく効きます。また、五苓散、真武湯もよく処方します。さらに、補中益気湯、葛根湯などを併用することがよくあります。結局、これらの処方は耳鼻科的な問題と自律神経の問題を根本から治療してくれる素晴らしいお薬ではないかと思います。