むらかみ内科クリニック

院長ブログ

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  • しもやけの漢方治療

    今週は土曜日が祝日ですので、当院の診療もお休みです。土曜が休みになるなんて数年に1回ではないでしょうか?土曜日しか来院できないという人は相当いると思いますが、今週末薬が切れそうなら注意してください。もし来週土曜まで薬が足りないという場合、急に薬が切れないようにして、手持ちの薬を一日置きに飲むなどして調整してください。特に血圧の薬や抗うつ剤などは急に切れないようにしたほうがいいと思います。

    寒さも一段落していますが、しもやけで相談に来られる方が結構おられます。皮膚科では塗り薬が出るかもしれませんが、当院では漢方を処方します。しもやけは冷えが原因ですが、特に手足の指先などの血行が悪いとしもやけになります。漢方では冷え性の処方があるのですが、血管を広げて血流を良くする当帰四逆加呉茱萸生姜湯がしもやけにはよく効きます。1剤で効果不十分なときは温めて血行を良くする附子末という生薬の粉末を追加することで効果を増強することができます。それでも効果不十分なときは瘀血(血の滞り)を治す桂枝茯苓丸を併用することで更に効果を高めることができます。

    冷え性でも、足は冷えるけど頭はカーと熱くなるという冷えのぼせの症例もあります。これはたいてい更年期症候群です。やたら汗がでるというのも多く見られます。このような場合は単に冷え性の治療薬みたいに体を温めるとのぼせや発汗が悪化します。そこで、体内の寒熱を調整する加味逍遥散が用いられます。ちょうど風呂のお湯(上は熱くて下は冷たい)をかき混ぜてちょうどよくするのに似た効果が期待できます。