むらかみ内科クリニック

院長ブログ

BLOG

  • めまいを漢方で治す

    先月、東洋医学会福岡県部会にWeb参加した際に、耳鼻科の先生の講演を聞きました。私も漢方の勉強はずいぶん長いことやってきましたが、この先生の講演は素晴らしかったです。私の知らないことをたくさん教えていただきました。漢方の勉強ですごい人の話を聞くと、たいていは古典に詳しいとか生薬の薬理に詳しいとか、そんな内容が多いのですが、この耳鼻科の先生は臨床に即役立つノウハウをわかりやすく解説していただきました。

    通常、めまいに使うメジャーな漢方といえば苓桂朮甘湯、半夏白朮天麻湯、真武湯の3つです。これらを病態に合わせて処方するのですが、今回学んだ講演では、私の想像を超えたところに答えがありました。それは、釣藤散、桂枝加苓朮附湯の組み合わせです。また、めまいの背景として内耳性の他に椎骨脳底動脈の血流不全が非常に多いとのことでした。これは教科書的には知っていましたが、漢方でそれをうまく治す事ができるのを知ったのが大きな収穫でした。

    その講演を聴いてからこの約1ヶ月は意識的に釣藤散などを使ってみています。結果はちょうどひと月たって患者さんが再来する頃なのですが、たしかに私がこれまで苦労してきた患者さん(難治性のめまい)が軽減しているようです。うれしいことです。そして、ひどい肩こりからもめまいが来るとのことで、数年前に私が根を詰めてレセプトチェックをしてめまいを起こしたのはこれが原因だったとわかりました。原因がわかれば治療法もわかる。やはりその道のプロの話を聞くのは大変有益なことですね。

  • 当院のお盆休みは13−15日です

    今日は旧暦の七夕だそうです。今のカレンダーだと7月7日は梅雨真っ只中で、めったに晴れませんが、今年は異様に梅雨明けが早く7月7日は晴れていました。一方、今日は曇り空。おかげでうだるような猛暑も少しマシでした・・がまだまだ暑くてつらい日々が続きます。東北では梅雨末期の豪雨に似た気象で、被害が心配されます。私とは縁もゆかりもない新潟の村上市も河川が氾濫したとニュースでいってました。皆さんの無事を祈ります。

    ところで、もう来週はお盆ですね。今年の暦はお盆休みがちょうど週末と重なるので、あまり患者さんに迷惑をかけないと思います。当院のお盆休みは13−15日です。休みが短くてスタッフの皆さんは残念ですが、毎年わたし一人で訪問診療をして回っているので、今年は訪問診療とお盆休みが重ならなかったのはラッキーでした。こんなことめったに無いので、コロナがなかったら旅行でもしたかったのですが、世の中はそううまくはいきません。

    日曜や祝日に外出する予定がないから朝からビールやワインを飲むのが幸せ、という人の話を時々聞きますが、それはアル中予備群ではないかと思います。そのうち酒気帯び運転など始めたら本物ですから病院に相談したほうがいいと思います。一方、昔学会でドイツに行ったとき、ランチにビールがでました。また、ミュンヘン大学病院を視察していたら、院内のカフェで患者さんたちがジョッキでビールを飲んで楽しそうにやっていました。所変われば、文化が違う。ハメを外さないお酒は人を楽しくし、悪いことではないと思います。私の訪問する老人ホームでもお酒OKのところがあります。これまで長年仕事を頑張ってこられた人生の先輩方の労をねぎらう意味もあり、多少肝機能が悪くてもあまり厳しいことは言わないようにしています。

  • 最新のエコーを購入しました

    当院はもうすぐ開院6年が過ぎようとしています。当初より使っていたエコーもだいぶ古くなってきたので、この度最新鋭のエコーを導入しました。大学病院や日赤などで使うのと同じ機器です。これまで以上に鮮明な画像が得られるのと、今まで測れなかった肝硬変や脂肪肝の指数なども計測できるようになりました。日頃、患者さんが多いとなかなか検査に時間を割くことができないのですが、せっかくいい機器を入れたので、皆さんにもぜひ利用していただきたいと思います。当院でできるエコー検査は、腹部エコー(肝臓や腎臓、膵臓などの検査)、心エコー、甲状腺エコー、頸部血管エコー(動脈硬化のチェック)、下肢静脈エコー(血栓の有無のチェック)、前立腺エコーなどです。

    腹部エコーを受ける際には空腹時でないと胃の内容物が邪魔して見えにくくなります。とくに膵臓と胆嚢は食後ではよく見えないのでぜひ食事抜きで検査を受けてください。心エコーや甲状腺エコーは食事とは関係ないのでいつでも結構です。前立腺エコー(前立腺肥大の検査)は膀胱に尿が溜まっていないとよく見えません。来院してエコー検査がある場合はトイレに行くのを我慢して待っていただきたいと思います。もし待てない、というときはスタッフに排尿していいかお尋ねください。場合によってはエコー検査を急いですることもできます。

    上記した検査の他に、エコーで虫垂炎(盲腸炎)の診断ができる場合があります。エコーで腫れている虫垂が見えるのです。また、肋骨骨折はレントゲンよりエコーのほうが感度が高く、確実です。当院は整形外科でないのであまり骨のエコーはしませんが診断は付きます。

    このようにエコーはいろいろな疾患で威力を発揮します。皆さんの頼れる病院であり続けるため、技術、知識、そして医療機器の3拍子揃ったアップデートを心がけていきます。

     

  • 鉄鍋のすすめ

    昨日、ゴーヤチャンプルの作り方を書きましたが、患者さんから、炒めるときに汁が出て水浸しになるというお話をいただきました。これは、テフロン加工したフライパンがいけないのです。テフロンは焦げ付かないので便利ですが、反面、鍋の温度が上がらないため水分が飛ばずに水浸しになり、美味しく仕上がりません。私はテフロンの鍋やフライパンを全部捨てて5年以上たつのですっかりそのことを忘れていました。ゴーヤチャンプルは豆腐も一緒に炒めるので、当然水っぽくなります。ゴーヤチャンプルのことをネットで調べると出汁を入れて炒めるので水っぽくなるのが普通だそうです。それでも、鉄の鍋で作ると出来上がりの美味しさは全然違ってきます。おすすめは焦げ付かないように鉄表面を凹凸加工してある中華鍋です。一つあればたいてい事足ります。これだけで料理の腕があがるので買わない手はありません。

    鉄の中華鍋がいいところは、家庭用のガスコンロやIHでも十分すぎるほど熱くなるところです。美味しい中華を作りたければ、中華料理やさんの厨房みたいな大火力のコンロが必要と思われるかも知れませんが、鉄の中華鍋を家庭のコンロにかければそれだけで美味しい炒めものができます。下手に作るのが難しいぐらいです。

    もう一つ鉄鍋のいいところは、料理を通して鉄分補給ができるところです。テフロン鍋のテフロンはフッ素で猛毒、そしてフッ素加工の下はアルミでできており、アルミは認知症のリスクになります。したがって、フッ素加工のフライパンは2重に危険なのです。一方、ステンレスの鍋は毒性はないと思われます。ホーローは鉄鍋の表面にガラスコーティングされているので、健康にいいし、料理も美味しくできます。

     

  • 美味しいゴーヤの食べ方

    8月に入りました。暑さはこれからお盆くらいまでがピークと思われます。今日の昼に銀行まででかけたのですが、車内の温度計は39Cを指していました。ふと思ったのですが、車のガソリンは外気温が何度くらいまで発火せずに安全なんでしょう?あつすぎて車が炎上なんて聞いたことないので、大丈夫と思いますが、地球全体が異常気象なので、想定外なことも起こりうると思います。ところで、往診用の軽自動車はさすがにエアコンが効かず暑いですが、最近流行りのEV(電気自動車)はエアコンは効くのでしょうか?ちょっと気になります。

    ゴーヤの季節です。うれしいことに、患者さんからご自宅で取れたゴーヤを時々頂くので、我が家の食卓には頻繁にゴーヤが上がります。薄くスライスして鰹節とポン酢醤油をかけたらサラダ風に食べられます。しかし、なんと言っても定番はゴーヤチャンプルーです。週3くらいで作っているので、味付けもプロ並みになりました。街の中には沖縄料理の店がいくつかあります。見つければ入ってみてゴーヤチャンプルーとソーキそばを食べるのですが、どちらも自分で美味しくつくれるようになり、最近ではどの店で食べても満足することがなくなってしまいました。自分のほうが美味い!

    ゴーヤチャンプルーはゴーヤ、豚肉、豆腐をいためて溶き卵を絡めて出来上がりというかんたんな料理です。味付けが最大のポイントですが、塩コショウとか、味噌味とかいろいろ試しましたが、最近沖縄のだしの基本に気づきました。カツオ、昆布、豚骨のミックスです。これを手早く作るには、白だしとウェイパー(中華だし)の2つを適当にまぜて味付けすればOK。どちらも塩分が強いので控えめに入れて最後に味を整えましょう。盛り付けたら鰹節とすりごまをトッピング。絶対店より美味しくできますよ!