むらかみ内科クリニック

院長ブログ

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  • ワクチンの副作用は漢方で治す

    ワクチンのあとの副作用疑いでいろんな患者さんが来院されます。発熱では、なんど解熱剤を飲んでも38.5Cを下らない、きついというもの。腕が腫れて動かない、などはあまりに多くて有名なので、よほどひどい人しか来られません。動悸、不整脈がひどくなった、息苦しい、という症状は案外多く、家で経過観察をするのも怖いので、とりあえず受診されます。心電図をみるとかなり乱れたりしていますが、1週間ほどで改善する場合が多いようです。多くの患者さんは、漢方で対応しています。動悸も息苦しさも、腕が腫れたのも、熱が下がらないのも、だいたい対応できます。さいわい、当院では脳梗塞その他の血栓症、アナフィラキシーショックなどは一例も見ていません。もちろんそういう場合は漢方の適応ではありません。

    漢方の雑誌を見ていたら、漢方の大御所の先生自身が、ワクチンを打ったあとの副作用の発熱などを自分で漢方治療した話がかいてありました。やっぱり漢方家はみんな似たようなことをすると思いましたが、この先生が使った処方はインフルエンザにかかったときに使うような処方でした。先生ご自身のコメントとして、日々証が変わるのでそれに対応しないといけない、とのこと。私は、この意見にある程度賛成ですが、一部は反対です。

    ワクチン後の反応は人それぞれですが、何パタンかに別れます。漢方以外にほとんど有効な治療法はないと思うので、それぞれに一定の処方を決めておいて、漢方に詳しくなくても誰でも対応できるようマニュアル化してあげないと、全国何百万人という副作用に対応できないと思います。コロナはインフルエンザとはかなり違った病態です。そのワクチンの副作用もインフルとは異なった反応をとるので、それに対応できる処方を組み上げる必要があります。

    私案(企業秘密を大公開):ワクチン後の副作用はこう治す。<腕の腫れ>越婢加朮湯 <発熱>葛根湯+小柴胡湯加桔梗石膏+解熱剤 <頭痛> 葛根加朮附湯+五苓散 <関節痛・筋肉痛>麻杏薏甘湯 <動悸>炙甘草湯+柴胡加竜骨牡蛎湯 <倦怠感> 人参養栄湯 <下痢>柴苓湯 他にもありますがだいたいこんな感じです。