むらかみ内科クリニック

院長ブログ

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  • 物を活かす

    物を大切にする、というのは幼少の頃から親や先生に言われてきたことだと思います。あまりに当たり前ですが、できていますか?私は、結構物持ちがいいほうです。実家には、小学校の頃遊んでいたスーパーカー消しゴムなどのコレクションがいまだにあります。40年以上前ものです。医学部の5年生(30年ほど前)に買った聴診器を今も使っています。物というのは不思議なもので大切に使えば何十年でも使えます。乱暴に使えば1年も持ちません。よくあるのが、車をそろそろ買い換えようと思ったりすると、とたんにその車はご機嫌斜めになり、不調になります。最悪の場合、事故を起こしたりするものです。そうならないためには、最後まで感謝しながら物を使うことです。

    実は、お金もそういった「もの」の性質があります。ただ、モノと言ってもハサミやシャープペンシルなどと違うのは、お金は使ってはじめて役に立つので、手元にずっとおいておいてはおけないということです。お金を大事にしすぎて、銀行口座の残高ばかり眺めている人は不幸です。お金を活かす・生かすこと、それはものを買って自分も幸せ、お店の人も幸せ、という状況にして経済を回すことです。巡り巡ってお金は手元に戻ってきます。世のため、人のためにどれだけお金を使うか、というのは、人それぞれです。どのくらいお金に余裕があるかという金額が分母となり、実際使ったお金が分子となります。その割合が問題です。給料が10万円の人と100万円の人では同じ1万円を使っても重みが違うということです。

    世のため人のためと言っても寄付したりという使い方でなくてもいいのです。パン屋さんで好きなパンを買うだけでもお金を活かすことに繋がります。商売は原価に利益を載せて販売します。それを、むりに値切ってギリギリの値段しか払わなかったら自分は得しても相手は喜ばない。このようなことをしていては、持続的で健全な関係を保てません。日本航空を再建した稲盛和夫会長は、このように再建の最中も取引相手の会社を思いやって仕事をされたという話を聞きました。見習いたいものです。