むらかみ内科クリニック

院長ブログ

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  • 暑気あたり

    夏バテ、熱中症、日射病、呼び方は色々ありますが、漢方のテキストには暑気あたりと書いてあります。九州はそろそろ梅雨明けですが、日中の暑さは凄まじいものがあります。外回りの仕事をしていると熱中症に気をつけないといけません。私も昼休みには往診をしているので、エアコンの効かない車の中がいかに暑いかは毎日体験しています。冬より危険だと思います。

    私たちのように日中はエアコンの効いた部屋で仕事をしていても、往診中の車だったり、帰宅してからの自宅などはやはり暑いので、きちんと暑さ対策をしないと体に変調をきたします。まず、暑さに体を慣らすことが大切です。汗をたくさんかいて自力で体温調整できる体にしたほうがいいので、私の場合徒歩通勤です。片道30分歩くと汗をかきます。体は自然と暑さに馴染みます。

    いろいろやっても暑気あたりになることはあります。その時は漢方があります。清暑益気湯(せいしょえっきとう)という処方です。読んで字のごとく夏の暑さを冷まして元気を出させてくれるという処方です。ただ、冷たいビールの飲み過ぎで体が冷えたり、エアコンで体が冷えすぎて体調が悪い場合はこれではなく補中益気湯の方がいいかもしれません。他にもいろいろあります。夏の体調不良は漢方の出番です。

  • 尿酸は15分程度でわかります

    足の指の付け根が腫れて歩けないほど痛む場合、痛風の可能性があります。比較的若い男性に多いので、歩けなくなって仕事を休んで来院されることが多くなります。痛風が疑われると、血液中の尿酸を測定しますが、結果がすぐにわからないと翌日また会社を休んで結果を聞きに来院しないといけなくなります。当院ではそのような不便をおかけしないように、尿酸は採血して15分程度で判定できる体制をとっています。

    尿酸が高い場合、だいたい3つの病態に分かれます。①尿酸の合成が多いパタン②尿酸の排泄が遅いパタン③腎不全で尿酸が体に溜まるパタンの3つです。そこで、高尿酸血症と診断された場合、尿酸を下げる薬を処方するのですが、日本人の場合②のパタンが半数以上であることが知られているので、私の場合はまず尿酸を尿中に排泄させる薬を使います。1−2ヶ月内服してもらったら採血して尿酸の下がり具合をチェックします。予想通り②のパタンであれば尿酸値はよく下がっているのですが、①パタンの人ではあまり下がりません。その場合、処方を①の人向けの処方に変更します。これもすぐに尿酸値がわかるから決定が早いのです。効かない薬をダラダラと何ヶ月も飲んだって仕方ありません。

    日本人は②排泄が遅いパタン、が多いににもかかわらず①合成が多い人向けの処方をもらっている人が多く見受けられます。製薬会社は①の人向けの新薬ばかり出してくるので、そちらの宣伝が多く、そのプロモーションが処方に影響している可能性があります。本来なら尿中の尿酸も測定して理論的に尿酸排泄率を計算すればいいのですが、時間とお金が無駄にかかるので、私の場合は投薬後にパタン分けをしているというわけです。

  • お茶を色々

    毎日職場にはペットボトルサイズのサーモスの保温水筒を2つ持っていきます。中に入れるものは日替わりで、2本別々のものです。さて今日は何にしようと、一日のスケジュールにあったお茶を考えます。一番好きなのは台湾の烏龍茶です。東方美人、高山茶、凍頂烏龍茶などがお気に入りですが、中でも高山茶が最高です。台湾茶を入れて出勤した日は絶好調です。プアール茶も独特の美味しさで好きです。

    日本の緑茶は産地には全くこだわっていません。もちろん宇治茶や静岡のお茶など買うことはなく、ほとんど九州のお茶です。できるだけ無農薬にしています。無農薬の茶葉を粉末にしたものが近所のマクロビの店(ビオ)に売ってあるのでそれをお湯に溶かして水筒に入れていきます。同じくビオに売ってある桑の葉茶(抹茶のような粉末)も好きです。食前に飲むと血糖が上がりにくい効果があるそうです。また、同じ店で三年番茶も買います。番茶はカフェインゼロですから、誰にでも美味しくいただけます。今の季節冷やすと一段と美味しいです。紅茶は同じビオで完全無農薬のものが手に入りますが、セイロン紅茶よりはるかに美味しいです。

    あとは漢方系ですが、霊芝をサーモスの水筒に入れて熱々のお湯を注ぐと煎じなくとも十分味が出ます。これはお酒をたくさん飲んだ翌日は必ず作っていきます。肝臓に抜群の効果があります。ハーブ系ではカモミールや菊の花を煎じたお茶も美味しいです。これらを水筒に日替わりで持っていくのです。いつも今日は何を入れていこうと思うだけでワクワクします。

    7月11日の梅雨明け間近の青空。ホスピタルメントにて。

  • ヒアリに刺されたら

    ヒアリと聞くと、私たちがすぐ連想するのはヒヤリ・ハットです。しかし、今ニュースで話題になっているヒアリはそのことではありません。漢字で書けば火蟻です。英語ではfire antと言います。刺されると火がついたように痛いという意味だと思います。私の留学していたテキサスには普通にいました。キャンプ場などでこいつはfire antだから気をつけろ!と言われていました。アメリカでは年間2000万人がヒアリに刺されるそうなので、何も特別なことではありません。まあ、テキサスにはラトルスネイクという毒ヘビもいましたから、野外活動は常に気をつけないといけません。カウボーイが丈夫なブーツを履いているのはこのような毒ヘビなどから身を守るためです。

    ヒアリはまだ限られた埠頭などでしか見つかっていませんが、刺された時の対処法を知っておいて損はないでしょう。アリはアリ毒と蟻酸という酸を持っているので、アルカリ性のもので中和するのがいいと言われています。刺されたと思ったらすぐに患部を洗います。石鹸があれば、石鹸でよく洗ってください。弱酸性の薬用石鹸でなく、通常のアルカリ性の石鹸を使ってください。歯磨き粉もいいそうです。最近の歯磨き粉には虫歯予防のフッ素が含まれていますが、フッ素が蟻の毒を解毒してくれます。もし手元にあれば、ベーキングパウダ(重曹)もいいです。患部に擦り付けてください。ショック状態なら別ですが、ちょっと刺された程度なら病院に行く前に家庭でできることをまずやったほうがいいと思います。

    あとはよく冷やして虫刺され用の軟膏を塗ってください。ムヒなどでいいのですが、ステロイドの軟膏があればなおいいです。火蟻なんて自分には関係ないと思わず、一度ネットで対処法を見ておくといいと思います。

    KKRホテル熊本のロビーにて

     

  • 雨に濡れるのも楽しい

    子供が傘もささずに濡れて帰ってくると、「天気予報で雨が降るっていってたでしょ」とつい怒ったりしますが、濡れて帰ってきた本人はけろっとしています。そうです。雨に濡れてみると、結構楽しいものです。冬の雨は寒くていやですが、今の季節雨に濡れても寒くもなんともないどころか、かえって涼しくて気持ちいいものです。日頃ランニングやウォーキングを頑張っている人も多いかと思いますが、今の季節どう過ごしていますか?

    今日は雨だからランニングはお休み。という人も多いかと思います。もちろん、風邪をひいたり、滑ってころんだりしては仕方ないので、それはその判断で間違いありません。しかし、試しに雨の中短パンとTシャツで外に出てみると、意外に面白いです。傘をさして歩いている人が逆に気の毒な感じです。こっちはずぶ濡れだから、怖いものはありません。なんだか、強くなった気分です。

    そんな感じで雨の日も楽しんだ後は、体をしっかり温めましょう。私は、近所のウエストといううどん屋さんに行きました。私が子供の頃、植木方面の国道3号線沿いにドライブインのウエスト(元祖)がありました。当時はまだファミレスなどなかったので、ファミレスの先駆けでした。たまにそこに連れて行ってもらうのがとても楽しみだった思い出があります。それが今、熊本県内あちこちにうどんチェーンとして出店しています。おそらくウエストに行ったのは40年ぶりくらいです。雨に濡れた体を温めるため、もつ鍋を食べました。なんと一人前300円でした(2人前食べました)。

    東バイパスと北バイパスの角のマクドナルドの裏にある神社です。