むらかみ内科クリニック

院長ブログ

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  • ヒアリに刺されたら

    ヒアリと聞くと、私たちがすぐ連想するのはヒヤリ・ハットです。しかし、今ニュースで話題になっているヒアリはそのことではありません。漢字で書けば火蟻です。英語ではfire antと言います。刺されると火がついたように痛いという意味だと思います。私の留学していたテキサスには普通にいました。キャンプ場などでこいつはfire antだから気をつけろ!と言われていました。アメリカでは年間2000万人がヒアリに刺されるそうなので、何も特別なことではありません。まあ、テキサスにはラトルスネイクという毒ヘビもいましたから、野外活動は常に気をつけないといけません。カウボーイが丈夫なブーツを履いているのはこのような毒ヘビなどから身を守るためです。

    ヒアリはまだ限られた埠頭などでしか見つかっていませんが、刺された時の対処法を知っておいて損はないでしょう。アリはアリ毒と蟻酸という酸を持っているので、アルカリ性のもので中和するのがいいと言われています。刺されたと思ったらすぐに患部を洗います。石鹸があれば、石鹸でよく洗ってください。弱酸性の薬用石鹸でなく、通常のアルカリ性の石鹸を使ってください。歯磨き粉もいいそうです。最近の歯磨き粉には虫歯予防のフッ素が含まれていますが、フッ素が蟻の毒を解毒してくれます。もし手元にあれば、ベーキングパウダ(重曹)もいいです。患部に擦り付けてください。ショック状態なら別ですが、ちょっと刺された程度なら病院に行く前に家庭でできることをまずやったほうがいいと思います。

    あとはよく冷やして虫刺され用の軟膏を塗ってください。ムヒなどでいいのですが、ステロイドの軟膏があればなおいいです。火蟻なんて自分には関係ないと思わず、一度ネットで対処法を見ておくといいと思います。

    KKRホテル熊本のロビーにて