むらかみ内科クリニック

院長ブログ

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  • 水素水と水素吸入

    先日統合医療学会で玉名医療センターの赤木院長の発表で水素吸入をした人はがんの生存率が飛躍的に伸びたというものがありました。さらに、水素吸入をした頻度が毎日の人と週に2−3回の人、週1回の人を比較すると、回数が多いほど生存率が良くなっていました。驚くべき効果です。もちろん水素に抗癌作用があるわけではありません。抗がん剤その他の治療と組み合わせるとその効果が良くなるのです。その理由は、水素が活性酸素と反応して水になると、活性酸素は消去されてしまうからです。しかも水素と言う物質は世の中で最も小さな分子です。原子1個に電子1個でHとなり、それが2個合わせてH2という水素分子となります。

    そのものすごく小さな分子は体のどんなところでもたやすく入っていきます。血液中のみならず各臓器へ分布します。そこで、頭でも、肝臓でも炎症を起こしている部位や血流が低下して活性酸素が発生していればそこで活性酸素を消去してくれます。まさにアンチエイジング的効果です。使った人の口コミをネットで読むと、化粧ののりが良くなったとか、疲れが取れた、よく眠れる、などいろいろ書かれています。

    スポーツの世界でも水素水(水素を溶かした水)で水分補給をすると運動で発生した活性酸素を消去してくれるのでパフォーマンスが上がると言われています。しかし、水に溶ける水素量はたかがしれているのと、時間が経てば抜けてしまうので、保存流通が難しいのが難点です。その点、水素ガスの吸入は量もおおく、さらなる効果が期待されます。とりあえず自分で水素吸入器を買って試してみようと思います。効果が良いようならクリニックでも皆さんに使っていただけるよう考えたいと思います。

  • ナイアシンのつづき

    昨日ナイアシン(ビタミンB3)の重要性について書きましたが、一つ書き忘れたので追加します。ナイアシンはアルコールの分解にもとても重要な働きをします。したがって、ナイアシンが不足するとアルコールの分解が遅くなります。逆に、ナイアシンをしっかりとっておくと二日酔いしにくくなります。これから年末にかけてお酒を飲む機会が多いと思います。ナイアシンをしっかりとっておけば、二日酔いしないだけでなく、肝臓の保護にもなります。私はiHerb.comというサイトでアメリカのNowという会社のナイアシンアミドを買っています。アマゾンでも購入できます。日本のメーカーではDHCのビタミンBミックスの中にナイアシンが若干入っています。これだけでも二日酔い対策にはなります。

    通販サイトでナイアシンを検索すると、ナイアシンとナイアシンアミドという2つが見つかると思います。本当はナイアシンの方がいいのですが、ナイアシンをのむとナイアシンフラッシュと言ってカーと暑くなったり蕁麻疹のようなのが出ることがあるそうです。そこで、ナイアシン初心者はナイアシンアミドの方が安全です。ノー・フラッシュ・ナイアシンと書いてあるものは大丈夫です。ナイアシンアミドで体が慣れれば、本物のナイアシンもいけると思いますが、その際も少量から試してください。

    人を2つに分けると、聞いた知識を頭にしまってしまう人と、実践してみる人に分けられると思います。もちろん実践する人の方が進歩します。結果何もなくても行動しなかった人と同じです。良い結果が得られれば、一歩前進です。何もしないで立ち止まっていてはいつまでもそこにいるだけです。是非、このブログで得られた知識が自分に役立ちそうだと思えば実践してみてください。

    博多 天神 新天町

  • ナイアシンは大切

    毎日私の診察室ではどんな食事をとっているかを聞きます。タンパク質のとり方が足りない人が圧倒的に多いからです。多くの体調不良は忙しいのにかまけて食事を疎かにした結果起こってきます。忙しくて食事を抜いたり菓子パンやおにぎりだけで過ごしていると、ある日突然体調不良やうつのような精神不安定になります。食事をきちんと取って休息するに限ります。だるくて仕方ないと言われると朝鮮人参などを処方する毎日ですが、いくら人参を飲んでも食事内容が悪いと改善しません。食が細い人には食べてもらおうと思っても難しいことが多いので、思い切ってサプリを勧めます。たいていはDHCのマルチビタミン(Bミックス)とかビタミンC, Eなどです。また、ナイアシン(ビタミンB3)もとても大切です。

    ナイアシンは体内の500種以上の酵素に関与しています。食べ物からエネルギーを作るときに大切なクエン酸サイクルや電子伝達系ではNAD(P)Hとして重要な働きをしています。そこで、ナイアシンが足りないと体調不良が起こります。ナイアシンの原料はトリプトファンという必須アミノ酸で、体内では合成できないため食品で取らないといけません。肉、チーズ、ナッツ類に多く含まれます。

    摂取したトリプトファンからナイアシンができるのですが、同じトリプトファンから気分を安定させせるセロトニンや睡眠に関与するメラトニンも産生されます。そこで、食事でナイアシンを十分とっておくとトリプトファンはセロトニンやメラトニンに代謝されて気分を安定させたり睡眠を改善させるのですが、ナイアシンが足りないと体はまずナイアシンの産生を優先します。残念ながら最近日本ではナイアシンの医薬品は製造中止になってしまいました。私はアメリカ製のナイアシンを毎日摂取しています。ネット通販ができる患者さんには買ってもらうように勧めています。とても大切な栄養素です。心や体が疲れている人にはおすすめです。

  • TVネタも役に立つ

    先日テレビの健康番組で頻尿には青竹踏みがいいいっていました。簡単だし、たいしてお金もかかりません。頻尿の患者さんは多く、夜に何度も起きて睡眠不足ということも多いため、頻尿治療の薬を処方するのですがなかなか改善しません。ところが、このブログで紹介したのを読んで、青竹踏みを実践してみたら、初日から夜トイレに起きなくなったとのお喜びの声をいただきました。すごいですね。こんなことで改善するなら、今までいろんなひとに処方した薬は青竹踏みに置き換えて良さそうです。青竹踏みの道具は百均にもあると思います。

    今日のテレビでも面白い情報がたくさんありました。仕事が遅くなり途中からしか見ていませんが、印象的だったことをここにメモしておきたいと思います。まず、老眼には紅鮭が良い。グリルで焼かずにフライパンでオイル焼きにしたほうがいいそうです。次に、肩こりにはアーモンドが良い。特にアーモンドをはちみつにつけて一晩以上寝かせたものを1日20粒。毎日続けたほうがいいそうです。また、肩こりには水泳のメドレーを模した個人メドレー運動が良いと言っていました。クロール、背泳ぎ、平泳ぎの肩の運動をエアで行う。簡単です。私は犬の散歩をしながら肩をぐるぐる回します。同じ理屈です。

    私も最近は分子栄養学の勉強が進んで採血データなどからどんな栄養が足りていないかを分析する力がついてきました。人間ドックなどの結果を見ると正常範囲に入っていて何も指摘されていないデータでも、明らかにビタミン不足や栄養不足があります。今日来た患者さんも、データ(全て正常範囲)をみてきちんとした食事をとっていないでしょうと指摘したら、そのとおりでした。健康はまずきちんとした栄養摂取から始まります。

    九州場所 千秋楽

  • 保険診療が全てではない

    日本は国民皆保険ですから保険証を持って病院に行けば1割から3割の負担で医療を受けることができます。こんなに恵まれた国は世界中にも日本くらいでしょう。ありがたいと感謝しないといけません。しかし、国の財政難でこの医療制度が今後もずっと続く保証はありません。以前は高齢者は負担ゼロでした。それが1割になり、一定の収入のある人は2割になりだんだん上がっています。

    そんななか、私たちクリニックや病院ではほとんど保険診療を行っています。国が保険適応と認めた診療しかできません。一部、美容整形などは自由診療ですから保険に縛られることなく自由に診療できます。そのかわり値段設定も自由ですから、結構な値段になります。一方、私たち普通のクリニックでも、保険に認められないものがたくさんあります。健康診断(人間ドック)や予防接種は自費となります。鍼治療なども保険適応外です。さらに、がん治療などに先端医療をやっている場合、保険で認められないものが多数あります。効果がいかに優れていても自費となります。今日は統合医療学会に参加し、そのような最先端の医療の情報を学びました。この学会は保険など関係なく、患者さんの役に立つならなんでもOKの学会です。

    今日学んだのは陽子線治療。放射線より効果が良いようです。樹木希林さんも実はこの治療を受けていたそうです。素晴らしい効果があるようですが、日本中どこでも受けられる治療ではありません。もう一つは水素療法。飲む水素水はブームですが、水素の吸入で体の酸化が抑えられると同時に免疫能がアップするそうです。今年ノーベル賞をとったオプジーボ(免疫チェックポイント阻害剤)も水素吸入を併用すると効果が倍増するそうです。

    鹿児島中央駅 その2