むらかみ内科クリニック

院長ブログ

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  • 焼き芋は太らない?

    今日もTVの健康番組の話です。さつまいも(焼き芋)は太らないと言っていました。何人かの大学生に毎日焼き芋を食べさせたけど太らなかったという検証でした。この検証は、大学生という若い世代に限った実験だったこと、毎日食べるという極端な食べ方をしたこと、など検証そのものに問題があります。通常の人が、芋を食べると太ると考えているということは、現実太ったという実感があるからだろうと思います。

    番組で、いも農家の人にも聞いていました。芋を食べても太らないとみな口をそろえていっていました。それが本当なら面白いです。理由を考えればいろいろあります。食物繊維の有効性です。番組では冷えた焼き芋のほうが食物繊維の量が多くて健康にいいそうです。いも農家の人達は一度に大量に焼いて、数日かけて食べるので冷たい焼き芋を食べると言っていました。

    番組の最後の最後で重要なことを言っていました。「適量は100g」だそうです。いも半分くらいです。1個食べたらアウトです。また、いも農家の人達はご飯代わりに食べると言っていました。つまり、ご飯を食べて、いもも食べるのはアウトです。トータルの糖質量を考えて食べないといけません。また、スイートポテトのようなお菓子は砂糖が大量に入っているので、やはり健康には良くないと思います。適量を食べることは食物繊維のことを考えると健康にいいのでしょう。味噌汁の具にするくらいがちょうどいいのではないでしょうか。

    江津湖畔の湧水。熊本地震から今日で1000日。地震の際はこの湧水を飲んで生き延びました。命の水です。

  • めまいは体操で治す

    夕方、名医のTHE太鼓判という番組を見ました。いくつか大事なことを言っていたので、忘備録として書いておこうかと思います。見なかった人は是非参考にしてください。まず、骨粗鬆症です。みかんを食べると骨折予防になるそうです。その有効成分はみかんに多く、夏みかんその他には入っていても量が少ないとのこと。冬にしっかり食べておけば予防効果は夏まで持続すると言っていました。番組では、みかん農家の人たちが平均で1日3個のみかんを食べており、骨密度が高かったそうです。みかん農家の人は、急斜面の畑を歩く運動をしているからではないかといううがった見方もできますが、とりあえず面白いネタなので、1日3個程度のみかんなら食べてもいいかもしれません。ただし、糖尿病や中性脂肪が高い人は注意が必要です。

    次に、めまいです。めまいの半数は良性発作性頭位めまい症だと言っていました。私の外来での実感もそうです。もう少し多いかもしれません。残りの半分はメニエール病とか、自律神経失調です。素人の皆さんはすぐに頭のCTを撮ろうとしますが、CTでわかる脳腫瘍や脳梗塞などがめまいの原因となるのはごく僅かです。大半はCTなどの検査は不要です。その良性発作性頭位めまい症ですが、めまい体操が良いとのこと。私も患者さんにめまい体操を勧めてはや10年ほど経ちます。めまい体操は簡単です。頭を振るとめまいがするので怖がる人が多いですが、勇気を持って動かしましょう。治るためにはそれが早道です。じっとしていたらとりあえずめまいは起こりにくいでしょうが、いつまでたっても治りません。

    最後にむくみの話題。むくみと塩分摂取は密接な関係があります。塩分摂取が多いとてきめんむくみます。立ち仕事や一日座っている場合はもちろんですが、食生活にも注意が必要です。番組ではダシを濃く取ると塩分控えめでも満足感が得られると言っていました。ただし、白だし、めんつゆ、粉末のだしの素などは塩分がかなり含まれるので要注意です。ダシは昆布や椎茸、鰹節など本物からとりましょう。

    下江津湖畔の「 象の見える散歩道」

  • 健康な油(油脂)

    日曜は部分日食でしたが、見ましたか?私は何度か空を見上げましたが、曇っていてよくわかりませんでした。ただ、結構暗くなったので、その時が日食だったのだろうと思います。日食と言うのは太陽と月と地球が一直線に並んだときに起こります。少しでもずれると日食にはなりません。通常、満月や新月の日は多少太陽と地球との位置関係がずれていても大潮となります。地球に大きな引力がかかると言うことです。これは、日食や月食の日となれば、重力の歪は最大限になります。どおりでこの数日地震が頻発するわけです。あと2日ほどは大きな力がかかりますから地震には要注意です。

    さて、正月が明けて1週間が経ちました。今週は年末に処方した患者さんが集中すると予想されます。皆さん、1月の第1週は予定が立たないため再診日程を入れるのを避けられます。その結果、第二週、すなわち今週あたりに集中するのです。待ち時間が長くなるかもしれない点は、ご容赦ください。折しもインフルエンザが増えてきています。当院では風邪の患者さんと血圧などの慢性病の患者さんは待合を分けているので安心いただきたいと思います。

    さて、昨年は健康分野では糖質制限がブームでしたが、今年の健康ブームは脂質(油)だと思います。以前はマヨネーズなど不健康の代名詞でしたが、いまやドレッシングより体にいいからマヨネーズを使いましょうと言います。マーガリンは悪、バターは良。魚の油は良。サラダ油は悪、亜麻仁油やえごま油、オリーブオイルは良。油とうまく付き合うことが健康への近道です。

  • おせちをたくさん食べれば体は元気になる?

    おせち料理は食べましたか?うちでは食べません。元旦の朝もいつもどおりコーヒーとりんごです。しかし、実家に行くと、おせち料理が出ます。日頃食べないようなからし蓮根とか、ハムなどたくさん食べます。やっぱりこの時期は食べすぎて太ってしまうでしょうが、これは仕方ありません。体重ともう一つ気になるのが、塩分のとりすぎです。おせちを食べたらしばらくして喉が渇きます。これは、塩分を取りすぎたせいで、血液中のナトリウム濃度が上がるのを防ぐために体が水を欲するのです。もちろん体が要求しているからには我慢せずに水分をとったほうがいいと思いますが、結果、血圧が上がったりむくんだりします。朝起きたらまぶたがむくんでいるというのは、塩分過剰の結果です。

    ハム、かまぼこ、ちくわなどの加工品にはリン酸が多量に添加されています。これはからだに悪いのでとりすぎに注意です。特に透析患者さんなど腎機能が落ちているとリン酸とカルシウムのバランスが悪くなるので注意が必要です。日頃からこういった加工食品を取るのは良くないのですが、正月くらいは仕方ないと思います。

    たくさん食べて元気になるなら食べればいいのですが、不思議とおせち料理などは食べに食べた挙げ句に疲れてしまって力が出なくなることがあります。消化に体力を使い果たしているということもありますが、食べた結果ビタミンを消費してしまい、エネルギーを取り出せないのが問題です。きちんと代謝するためにはビタミンB群が十分量必要です。食べすぎて疲れたなと思ったら、胃腸薬もいいですが、ビタミンBミックスを飲んでみましょう。

     

  • メガビタミンの一年

    今年も残すところわずかとなりました。ちょうど一年前の統合医療学会でうつやパニックは鉄分不足という話を聞いて、それから必死に栄養と気分障害の関連について勉強しました。その中で、広島の藤川先生の著書を知り、その藤川先生がこの分野の研究に入ったきっかけとなった三石巌先生の著書にたどり着きました。何冊も買って、自分のものとするまで繰り返し読みました。三石先生の著書はかなりたくさんあるので、まだ全部は読み終わっていません。この正月の休みに全部読むつもりです。

    そして、その理論の実践です。患者さんにも相当数ビタミンやミネラルのサプリを勧めました。よく病院用で品質が高いから値段も高い、みたいな商品がありますが、そういったものは一切排除して、ほとんどはドラッグストアで買えるDHCの商品やネット通販で買えるアメリカ製のサプリを使いました。自分でも10種類近くを毎日朝晩に分けて飲んでいます。おかげで、毎日膨大な患者さんの診察をこなしても疲れ知らずです。

    もう一つ患者さんにおすすめしたのが、タンパク質の摂取を増やすことと、炭水化物を減らすことです。和食はコメに重点を置いてメニューが構成されますが、炭水化物は糖尿病のもとです。タンパク質(肉、魚、卵、納豆、チーズ)は体を構成する成分の多くをしめますから、食べないといけません。メンタルにも仕事の疲れにも甘いものではなくプロテインです。この医療の実践で、薬ばかりに頼らず治療できる可能性が広がってきています。

    私が飲むビタミン。左からナイアシン(B3), A10000, B50, C1000, D3, E400, オメガ3、ビオチン、カルシウム・マグネシウム・亜鉛です。