むらかみ内科クリニック

院長ブログ

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  • 冬はビタミンDで元気に過ごそう

    会社で嫌な上司がいるとか、残業や休日出勤が多すぎて体を壊したとか、いろんな理由で休職せざるを得ない人がいます。何ヶ月か休むことで元気になって復職する人もいますが、職場環境は前と同じなので、復帰したときは元気でもすぐにまた会社にいけなくなってしまいます。可能なら、配置換えとか違う事業所に移してもらうとか、職場環境を変えることをおすすめしています。そんな中、最近見事に転職されて元気になった方がいます。それを聞いたときはとてもうれしかったです。

    その転職というのは、農業を始めたというものです。農業は自然が相手なので、嫌な上司もいないし、お客さんに気を使うこともありません。それから、最もいいと思うのは、太陽に当たることです。陽に当たるとビタミンDが増えます。ビタミンDにはうつや睡眠を改善する働きがあります。農家の人はうつになる人が少ないと言われています。たしかにそうではないかと思います。

    秋から冬にかけて日照時間が短くなると陽に当たる時間が減るため、みんな体内のビタミンDが減ってきます。これが冬に活動性が落ちて冬眠モードになる原因です。秋ごろからうつが悪化する人がたくさんいます。そのような人は、ビタミンDをとれば元気になります。冬に風邪ばかり引く人、花粉症などアレルギー体質の人もビタミンDが足りていない事が多いので、ビタミンDをおすすめします。

  • 体操で外から「気」を取り込む

    毎朝6時半に家を出て歩いて通勤しています。近くの公園ではいつもラジオ体操をしている人たちを見かけます。夏はいいのですが、この時期あさの6時半は真っ暗です。照明もまばらな公園でよく体操していると感心します。ちょっと気になるのは、夜明け前に体操するのが健康にいいのかということです。というのは、中国では公園でラジオ体操はしませんが、太極拳や気功が盛んです。気功などは環境の良いところ(公園の樹の下など)ですることで外からの気を体内に取り込みます。自然界は気にあふれていますが、日中は陽の氣、夜は陰の気です。夜明け前というのはまだ陰の気の時間です。

    したがって、夜明け前にラジオ体操をすると、体には陰の気が入ってくると考えるのです。別に、陰と陽とどちらがいいとか悪いとかではありません。人によって足りない方を入れてバランスをとればいいことです。ただ、寒い冬空のもとまだ暗い時間のラジオ体操で体内に陰の気を充満させるのは、おそらく健康に良くないのではないかと想像します。江戸時代頃の日本人の時の概念は、日の出から日暮れまでの時間を何等分かすることで決めていたそうです。したがって、季節により時間の長さが違ったということです。自然に逆らわない賢いやり方だと思います。

    ところで、土曜日は診療で疲れましたが、いい天気だったので、仕事が終わってすぐそのまま俵山へいきました。萌の里の駐車場で地鶏の炭火焼きを売っていたのでそれをつまみにオールフリーを飲んで、しばし休憩しました。天気がいいので野外のベンチでも寒くはありませんでした。その足でグリンピア南阿蘇の温泉に入ったら、一週間分の疲れが飛んでいきました。

    萌の里

  • 完璧主義を捨てよう

    りんごが美味しい季節ですね。りんごを食べるとき、無意識に傷を探してはいませんか?野菜もそうです。曲がったキュウリとか、見栄えの悪いトマトなどは味が良くても規格外で出荷されません。世界的に食料が不足しているのに日本ばかり見栄えを気にして野菜や果物を廃棄しているのは大きな問題です。もともと日本人は細かいことに気を配る繊細な性格です。その性格がものづくりにいかされると、高品質で壊れない自動車などの産業へとつながります。一方、その品質管理を野菜や果物にまで適応してしまうことが問題です。言い換えれば潔癖症です。

    同じく私たちは健康状態にも完璧を求めがちです。例えば、自分の膝が痛いとか、夜睡眠薬がないと眠れないという場合、痛み止めや眠剤を使えば日常生活100点でなくても70−80点くらいにはなると思います。しかし、どうしても膝が痛いのが気になる、治らない、とそのことばかり訴えている人、睡眠薬を飲めば眠れるけどやめられない、と年じゅう訴える人、などなどあとをたちません。ある程度の歳になれば多少の傷ものになるのは当たり前です。痛いところがあっても、眠れなくても、薬の力でそれがある程度良ければ良しとし、日々の生活を楽しんでもらいたいと思います。たとえがんが見つかっても、家族と楽しい時間を過ごせたり、旅行や温泉で楽しく過ごせればその日その日を満足し、感謝しないといけません。完璧(な健康状態)でない自分を許せないでいつまでもくよくよするのは時間の無駄です。

    もっといけないのは、家族に干渉することです。自分の妻が眠剤を飲んでいることを許せず、勝手に捨てたりする人がいます。家族が多少傷ものであっても、それを受け入れることです。完璧なんてありえないと思った方がいいでしょう。傷のある自分や家族を全部受け入れてまるごと愛することが大切なのです。

    近所に咲いていました。12月のひまわり🌻

  • 水を水で制す

    昨日、たけしの健康番組を見ていたら、めまいの話をやっていました。私も2ヶ月ほど前にめまいを起こして以来、めまいの治療には興味を持って研究しています。番組で言っていたのは、毎日水を1.5L以上飲むとめまいが治るというもの。1例ですが、番組で検証した被験者の方は4日目くらいから改善していました。びっくりです。

    めまいの原因にはいくつかありますが、内耳のリンパがうっ滞して浮腫を起こしたときにめまいを起こすと言われています。浮腫が原因ですから、内耳付近は水過剰な状態なのです。そのため、耳鼻科では利尿剤を治療薬として出されます。私たち漢方専門医も水分の代謝を改善する苓桂朮甘湯や五苓散を処方します。めまいには一定の効果を発揮するので、たしかに水の問題があるのだと思います。しかし、番組では水を飲んだら治るとのこと!我々の常識からすると反対です。逆に水を飲みすぎないようにしてもらいたいと思っていました。

    結局、毎日大量の水を飲むことで腎機能は活発化して利尿が進みます。また、水分過剰になることで体はこれは大変と血管の外から血管の内側へ水分を引き込み、積極的に水分を体外に排除するようになるのだと思います。脱水気味だと、変なところ(内耳など)に溜まった水分もせっかくだから大事にとっておこうとするのかもしれません。そう考えると本当におもしろい現象です。水を水で制すということです。なお、耳石が原因で起こる良性発作性頭位めまい症はこの水を飲む方法では改善しないと思われますので、お間違いなく!

  • 嬉しい便り

    毎日嬉しい便りが続々と届きます。まずは、鉄分、プロテイン、ビタミンなど、私が指導したとおりにとっていただいた若い女性。随分健康的になり、最初当院に来た頃に比べるとかなり元気になりました。薬の処方はなくても、自分でネットや薬局からビタミンなどを買ってもらえば自己管理ができるようになりました。別の患者さんから聞いた話では、ブログを見てオメガ脂肪酸(フィッシュオイル:DHA/EPA)を認知症のお母さんに飲んでもらうようにしたら、とても表情が良くなったそうです。デイケアでも最近調子が良くなったと言われたそうです。

    もう一例は、患者さんのお子さん。私が、レシチンやホスファチジルセリンで頭の疲れがなくなったと何度も書きましたが、それを読んで受験生のお子さんに飲ませたら、勉強がはかどるようになったそうです。みんなが飲んだら競争になりませんから、ここで読んだ人だけの秘密ですよ!このように、若い女性の体調不良とか、認知症などは保険の範囲内であれこれやって難しい場合、保険の枠を超えてサプリなども試してみるといいと思います。逆に言うと、保険でできる医療には限界がありますが、その外側には無限の治療の可能性が広がっています。

    保険外ですから、病院で処方はできませんが、何をどこで手に入れたらいいかはブログにも書いていますし、外来で聞いていただければ直接お教えします。日本製のサプリや健康食品はやたら値段が高いのでおすすめしません。高いのに中身(含有量)が少なすぎます。おすすめはアメリカ製です。アメリカは医療アクセスが悪く、保険もないためにサプリなどを用いた自己管理が徹底しています。高品質のサプリが安く手に入ります。iHerbで簡単に手に入ります。