むらかみ内科クリニック

院長ブログ

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  • 「だしまろ酢」は減塩の味方

    新聞は今や30ページくらいありますが、昔は1枚の紙だった時代があると思います。思うというのは、そういうのを見たことはないけど、という意味です。なぜそう思うかというと、三面記事という言葉があるからです。新聞が1枚の紙を二つ折りにした場合、1面はトップニュース、2面は政治経済、3面が事件や事故、いわゆる三面記事に相当するからです。よく、新聞は後ろから読むという人がいます。テレビ欄を見て、三面記事を見て終わり、という感じです。大事な1面2面には目もくれない人は相当多いと思います。最近は新聞さえとらない人が多いので、そういう話をしてもピンと来ないかもしれません。

    私は毎朝出勤前にNHKのニュースをみますが、NHKさえも三面記事みたいなニュースをトップニュースとして報道します。しかも、数日前に起こった事件などの続報を「警察関係への取材で明らかになりました」みたいなニュースばかりです。こんなニュースばかり見ていると、毎日殺人や通り魔などが起こっているような気がして暗くなりますが、実際はたった一つのニュースを何日にもわたって報道しているだけです。ニュースというのはNEWSなので、NEW(あたらしいこと)を報道すべきです。数日前のニュースを掘りおこして追加で報道するのはワイドショーなどニュース以外の番組の役割だと思います。それにしても、NHKニュースまでもがワイドショー化しているのはそのほうが視聴率が取れるからだと思います。いかにみんなが他人の不幸を見るのが好きかということです。

    話は変わって、さんまさんがCMをしている「だしまろ酢(だしのきいたまろやかなお酢)」という商品があります。買ってみたのですが、なかなかおいしいですね。これは、減塩の大きな味方だと思います。小さじ1杯(約5㏄)で塩分は0.3gです。醤油代わりになんにでもあいます。おいしく減塩できる素晴らしい調味料だと思います。

  • 循環器も漢方

    土曜日は鹿児島のみのりクリニックから斉藤先生に講演に来ていただきました。斉藤先生は私と同じ循環器が専門で、クリニックでは漢方を積極的に使っておられるそうです。私と専門も同じで漢方の使い方までそっくりだったのでびっくりしました。やはり、背景が同じような人が漢方を実践すると、ここまで似た傾向になるのかと思いました。ほとんど私の外来をそのままそっくり鹿児島に移したような診療風景でした。

    循環器内科は血圧や心不全治療薬の使い方が統計を駆使したエビデンスできまっており、内科のどの科よりもガイドライン通りの治療を行います。したがって漢方から最も遠い世界なのです。しかし、ガイドラインというのはあくまで最大公約数的なもので、100%どの人にもその通りの治療でいいというわけではありません。そこで、標準治療をするけどどうしてもうまくいかない患者さんが一定割合で発生します。そういう時こそ漢方の出番です。

    私は留学から帰ってきて大学病院に勤務していた時に熊本大学病院で漢方外来を始めました。標準治療では治らなかった人を診るためです。手術はうまくいったけど症状が取れないとか、検査しても異常はないとかいろいろな理由で西洋医学的にお手上げの患者さんも、漢方的に考えれば治療可能です。そのスタンスが今の当院の外来でもいかされていると思います。

  • 医療以外も在宅の時代

    在宅医療の話を昨日書きましたが、医療以外も在宅の時代であることは誰の目にも明らかです。私も、仕事が忙しいため、買い物はほとんど通販です。実際に店舗で買うことはほとんどありません。まず食料。生協のカタログをiPadで見ながらポチッとクリックしていくだけです。週1回の作業で食品を買いたすことはまずありません。次にアマゾン。欲しいものの殆どはここにあります。近所の小売店はどんどん潰れますが、アマゾンの影響が大きいと思います。店で買い物するためには土日に駐車場の渋滞を我慢したりいろいろ大変ですが、アマゾンでは、平日夜にベッドの上でポチッとすれば翌日には届くため、週末店に行くより早く商品が手に入ります。

    私が毎日飲む大量のビタミン類はiHerbというサイトで、アメリカから輸入代行してくれて格安で高品質のビタミンが手に入ります。洋服はいつも同じブランドの通販サイトで注文します。同じブランドだと、試着しなくてもサイズはわかっているため、失敗がありません。結局、買い物は圧倒的に在宅の時代です。

    先日、当院が法人化したため、法務局から登記簿謄本を取らないといけなかったのですが、なんと代行業者があり、ネット上で必要な項目を記入しただけで、翌日には法務局から登記簿謄本がとどきました。診療の合間を縫って法務局に行く手間を考えると、多少手数料を払っても絶対お得です。できたら戸籍とか印鑑証明もこういうシステムにしてもらいたいものです。

  • 在宅医療の時代

    数日前の新聞によると、日本の人口は急激に減少しています。団塊の世代が後期高齢者になるとこの先人口減少は更に加速度的に進むと予想されています。日本の人口は、戦前やもっと前の時代に戻る感じですが、絶対的に異なる点があります。それは、少子高齢化です。圧倒的に老人人口が多いのです。

    我々医療者サイドとしては、すぐそこに来るべき超高齢化に備えないといけません。病院に座っていて患者さんが来てくれた時代は終わりです。車の免許も返納して来院したくてもできない高齢者が溢れてくることでしょう。厚労省はそれに備えて我々開業医には在宅診療をするよう仕向けてきています。逆に、それを避けて行くことはできない時代です。当院でもすでに50名を超える在宅患者さんの訪問診療を行っています。

    子供さんやお孫さんたちが仕事をやりくりしておじいちゃんおばあちゃんを病院に連れて行かなくても、通院できない理由があれば訪問診療を受けることができます。通常は2週間おきに定期的な訪問診療を行います。薬局と契約すれば、もらった処方箋の薬を自宅まで届けてもらったり服薬管理をしてもらうこともできるのです。通院困難で家族にしわ寄せが来ていてお困りならまずはご相談ください。

  • 人参(漢方)で元気!

    雨が上がり、急に涼しくなりました。夜に犬の散歩をしていたらなんだか肌寒く、7月とは思えない気温です。去年までの猛暑と比べたら快適そのものです。それでも、夏バテで食欲がなくなる人には清暑益気湯を処方します。結構元気になって喜ばれます。また、炎天下での工事現場や部活などで頭痛がしたり頭がくらくらするという人には黄連解毒湯を使います。このような人たちには現場に出る前から飲むように指導しています。ただ、今年は暑くないため、このような夏バテ対策の処方がかなり少ない印象です。

    話は変わって、職場でのストレスなどで体調不良になる人には抑肝散加陳皮半夏を処方します。ストレスに反応して気分が沈んだりイライラしたりするのを解消してくれます。よく効くのですが、元気が出るところまで行かないようなので最近はこの処方に紅参末という朝鮮人参の粉末を追加して出しています。みなさんが元気になってくれることを期待しています。

    このように、当院ではいろんな症状に漢方を併用することで対応しています。製薬メーカーの宣伝マンは、抗うつ剤をもっと高用量で使えば元気が出ますとしきりに宣伝してきますが、完全に無視です。しつこいので、出入り禁止にしようかと思っています。漢方を併用すれば、高用量の抗うつ剤などめったに必要ありません。