むらかみ内科クリニック

院長ブログ

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  • 今の時期おすすめのサプリ

    年があけたとおもったらもう1月も残すところ1週間です。あっという間に過ぎました。正月明けは外来が混み合うので慌ただしく過ごしました。来週には2月に入ります。そろそろ花粉の季節となり、毎年花粉症でお悩みの方はもう薬をもらっていこうという話になっています。早めに備えたほうがいいかもしれません。幸い、アレルギー薬は医薬品不足の中、欠品せずにきているので助かっています。
    さて、その花粉症を、アレルギーの薬を使わず対処する方法について書いておきたいと思います。毎年この時期に書いているので、もう知っている、去年試したよ、という方も多いかと思いますが、まだ知らない人のために再度書きます。
    花粉症に限らずアレルギー性鼻炎にはビタミンDがよく効きます。シーズン入りする前、今のうちに毎日5000単位を開始しておくといいでしょう。予防効果がありますが、飲んでいても鼻炎症状が出てきたら1万単位に増量しましょう。副作用はほとんど心配ありませんけどビタミンKを併用したほうが安全と言われています。ビタミンKは納豆に含まれるため、毎日1パック食べておくと良いと思います。

    もう一つ、今の季節いちばん気になるのが冷え性でしょう。私は韓国料理ばかり食べて唐辛子とにんにくパワーで冷え性が治りましたが、サプリで冷えやしもやけの治療(予防)をするには、オメガ3(EPA)とビタミンEです。どちらも末梢血流を改善します。また、以前私はフルマラソンに出るため糖質制限をしていましたが、糖質(炭水化物)の摂取が少ないと冷えます。炭水化物は体内で効率よく熱産生をする燃料となるからです。また、摂取した糖がうまく代謝してエネルギーを作るにはビタミンB群が必須です。冷えは薬だけに頼らず、食べ物から治すのがいいと思います。

  • 私が鍼治療を続ける理由

    朝起きて自宅の周りを見たら全く雪はなかったので、ホッとしました。ところが、いつものように出勤してみてびっくり。クリニックの周りは白く雪化粧していました。やはりクリニックのあたりは標高が高くて寒いんですね。それでも道路は積雪がなく普通に通れました。それにしても寒い一日でした。去年ジャパネットなどでしきりにCMしていた電熱線入りダウンがついに役立つときが来ました。満タンにチャージしたバッテリーをベストのUSBにつなぐと背中や首元がポカポカします。その上から通常の防寒をすると寒さ知らずです。もう一つ、私の寒さ対策は寝るまえに5分だけ布団乾燥機をかけることです。5分でも布団はポカポカになって天国です。あー暖かいー。幸せな気分で眠れます。

    仕事から帰って、WEB講演会に2つ参加しました。運良く開始時間が1時間ズレていたので、いつものようにパソコンを並べて見たりせず、順に参加できました。一つは小池先生の分子栄養学の講座。私達がいかに鉄欠乏、ビタミン不足に陥っているか。そのせいで体調不良、メンタル不安定などの状態を来たしているか解説されました。ためになる話でした。2つ目の講演は昨今の医薬品不足の背景についてジャーナリストが徹底取材して解説してくれました。この医薬品不足は最近毎日頭を悩ませていますが、私が思っていたより何倍も複雑でとんでもない闇でした。問題の根底は自由経済による民間製薬会社(特にジェネリックメーカー)と厚労省が薬価を統制している社会主義的経済のギャップが修正不可能なレベルまで悪化したものと考えます。講演でも言われていましたが、今の医薬品不足は今後3年以上解消される見通しはないとのこと。咳止めも去痰剤も解熱剤も血圧の薬も利尿剤も漢方薬も何も手に入らないでどう医療をすればいいのか。欠品(出荷調整を含む)しているのは4000品目(全体の3割以上)にも登るそうです。信じられない状態です。

    まあ、愚痴ってもなにもかわらないのでこれ以上書きませんが、多くの患者さんの処方で今まで通りとはいきませんのでそれはご了承ください。私が鍼治療をほそぼそと続けているのはそれで収益をあげようと思っているわけではありません。半分は趣味、東洋医学に対する興味が尽きないからなのですが、あと半分の理由は災害時に電気も水も薬も手に入らないとき、私が避難所を回って何ができるだろうかと思ったときに、鍼さえあれば何でもできると思ったからです。じっさい、国境なき医師団など海外の災害現場で活躍している医療チームでは鍼灸が大活躍しています。私も、そう言う事態にそなえて鍼の腕を落とさないように日々努力しているのが本音です。なので、医薬品がまったく入ってこなくなっても鍼だけでやっていける!と密かに思っています。

     

  • 老後は都会に住みましょう

    朝から雪が降って本格的に冷え込みました。日中訪問診療に出かけるときも2度くらいしかありませんでした。夜に雪が降って明日のあさ積もったりしたら歩いて出勤するしかないかも、と思いましたが、そこまで天気は崩れなさそうでホッとしています。昼に阿蘇の方を見たら山頂は白くなっていました。あちらは結構降っているみたいです。帰宅の際に車に乗ったらカーナビから大雪に警戒し不要不急の外出を控えるようにとアナウンスが出てきました。こんなこと今までではじめてです。当院は小高い丘の上に建っているのでどちらの方向からくるにしても坂道を登る必要があります。道路が凍結していると坂道はあぶないので、朝早く来院する予定の方は十分注意してご来院ください。

    さて、この極寒の中、前の職場で一緒に漢方の仕事をしていた薬剤師のIさんが久しぶりに熊本に来たので一緒に食事をしました。彼はいま東京で漢方薬局をしていて、生薬にも対応し、オンラインで処方箋を受けつけて全国に発送できると言うことです。すごいですね。薬局はたいていクリニックの隣に建っていて、患者さんは病院を出たら隣の薬局で薬をもらうのが通常の流れです。しかし、このシステムだと東京の薬局で全国の処方箋をうけて薬を届けてくれます。今、葛根湯も麻黄湯もなくて困っているという話題を昨日書きました。このIさんの薬局なら生薬で葛根湯でもなんでも作ってくれます。まさに救世主です。すでにオンラインのインフラはどこでも整備されているので、これからはこういう形態で日本全国を相手に仕事をする時代だと思います。

    私達は一人では生きられません。みんなの助けが必要です。人と人との化学反応で新しいものが生み出されます。人はみなそれぞれ得意なことがあります。野菜づくりが上手い人、家を作るのが上手い人、子供の世話をするのが上手い人など。みなそれぞれが得意分野を活かして助け合います。そう考えると都会が効率がいいのは当然のこと。国はこれから人口減少する日本で、過疎化する田舎の集落をへらして皆が街に集まって効率的に住むことを推奨しています。病院やスーパーなどは田舎に作らないように誘導されています。バスなどの公共交通も田舎は減らしてまちなかだけで運営するほうが効率的です。まちがっても老後は田舎で過ごそうなんて思わないほうがいいです。車の免許を返納したら何もできなくなります。老後ほど都会で、病院やスーパーの近くに住むべきです。そうすることで年をとっても自立して過ごせます。

  • 慎ましく生きよう

    今日は冷えてきましたね。週末暖かかったのが嘘みたいに真冬に逆戻り。山間部では雪が降るとの話で、体調管理にはくれぐれも気をつけましょう。このところ、日替わりで漢方の研修にドクターが来られているので、私の後ろで診察を見学されています。症例ごとに漢方的な見方や処方の決め方、鑑別処方などを解説しているので、通常の診察より若干時間がかかってしまいます。ただでさえ混雑しているところすいませんがご了承ください。

    それにしても、最近の医薬品不足は日に日に状況が悪化しています。葛根湯も麻黄湯も咳止めもありません。たんを切る薬も血圧の薬(何種類か)も、とある利尿剤も手に入りません。こんな状況で、漢方を勉強しても、薬がないのでせっかくの知識が活かせません。今日の日経新聞にドラッグロスとかドラッグ・ラグという記事が乗っていました。日本は厚労省が医薬品の価格を決めるのですが、毎年のように薬価引き下げをするので外国の製薬メーカーにとって日本での商売はしたくない。それで、せっかくいい薬ができても日本に入ってこないという記事でした。

    しかし問題はそんな新薬が入ってこないところではなく、昔からある日々診療で必要な普通の薬がないのです。しょうがないので、ある分をあるだけ出しています。もちろん治療効果も私たちがベストと思う処方ではないので、何割か減になるかと思います。葛根湯や咳止めなどは病院や調剤薬局には全然ありませんが、市販品はふんだんに薬局に並んでいます。なんだかなーと思ってしまいます。

    ニュースを見ていると、デフレからの脱却、物価上昇、それ以上の賃上げ、としきりに政府は叫んでいます。しかし、今のところ物価が上がっただけでデフレから脱却できたと喜んでいる人なんていないと思います。生活はますます苦しくなり、高い物は買えない。人手不足でタクシーを呼んでもこない、バスは減便になる、郵便は投函してもいつまでたっても届かない。コロナがきっかけ?なんでこんな世になったんだろうと不思議でもあり、情けなくもあり。こうなってしまえば、生活を変えるしかありません。今までみたいな大量輸送、大量消費の時代は終わりました。身の丈を知り慎ましく生きるしかありません。

    久木野 道の駅のドッグラン

  • 人生は自分が主役

    先日なにげに見始めた韓ドラがよく見たら74話まであるのに気づいてビビった、という話を書きました。今日もジムでランニングをしながらそのドラマを見たのですが、なるほどーと思いました。なぜこんな長編になるのかがわかりました。ある出来事を巡って登場する人物が数名います。もちろんそれぞれに家族があり、それぞれに仕事があります。どの人にフォーカスするかで主役が変わってきます。通常のドラマでは一人か二人が中心となってそれ以外は主役を盛り上げる役割です。しかし、現実はそんなことはなく、自分の人生は自分が主役であり、他の人は他の人でそれぞれが自分が主人公の人生劇場をおくっているわけです。この大作のドラマは、そういったそれぞれのキャストにフォーカスしながら主役が時間ごとにいれかわります。これこそ本物の人生劇場です。皆自分の人生を頑張って生きており、そういった人どうしがたまたま縁あって一緒に働いたり結婚したりするわけです。

    私は、両親にとっては子供であり、子供にとっては父親であり、妻にとっては夫です。職場ではスタッフにとっては院長であり、患者さんにとっては主治医です。ゴンにとっては散歩友達あるいはご主人さま。スーパーに行けば一人の客です。それぞれの状況で私は主役を演じているつもりでも他の人にとってはただの脇役です。時々、人の人生劇場における自分の立場をとても気にしすぎる人がいます。変に見られていないか、おせっかいとかでしゃばりと思われないか、などとあれこれ心配します。そんな必要ありません。自分の人生は自分が主役であり、自分をどう演出するか、脚本をどうするか、この場面は積極的に動くとか動かないとか、思ったとおりに演じればいいのです。

    ただし、思ったとおりとはいえ、社会で大勢の人たちと一緒に生活をしているからには社会のルールを守らないといけません。国には法律があり、職場にも就業規定があります。当然、ルールや道徳を守りながら自分を演出することが大切です。ルールを守らないとどうなるか。ときには一瞬得したように見えることもあるかもしれませんが、長い目で見るとそのせいで事故にあったり信用を失って社会での立場が悪くなったりします。ではどうすればいいか、簡単に表現すると、いつもニコニコ朗らかに。周りの人とは仲良く。そして仕事は喜んで一生懸命にすることです。それに尽きます。