むらかみ内科クリニック

院長ブログ

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  • 働き方改革の真意

    先日新聞を見ていたら、能登半島地震の被災者の様子が報告されていました。なんと極寒の中ビニールハウスで生活している人たちが相当いました。4月の熊本地震でも寒かったのに、1月の能登半島の寒さなんて想像を絶するものがあります。しかも野外でビニールハウスなんて、日本がいかに貧困だかわかります。外国のメディアに見せられません。私が熊本地震の時から何度もブログに書きましたが、学校の体育館は避難所に指定されているのだから、断熱材のしっかり入った構造にして屋根には太陽光パネルを敷き詰め、蓄電池の大きいのをつけて冷暖房完備で快適に過ごせる避難所にしてもらわないと、今の体育館は夏は熱中症続出、冬は室内でも息が白く見えるほど寒い隙間だらけの構造。必要なところにはちゃんとお金をかけてもらいたいです。

    さて、クリニックの方は正月もあけて2週が過ぎたので、やっと落ち着いてきました。通常の診療体制に戻ってきた感じがあります。ただ、年末や成人式でインフルエンザとコロナが相当増えているようなので、発熱外来の分が今後どうなるか不透明なところです。幸いコロナは軽症の人が多いので心配いりません。インフルエンザは結構きつそうな人が多いのでひと目でわかります。検査のタイミングが早すぎて陰性に出た場合は、翌日再検すると出る場合があります。注意しないといけないのは発症から48時間以上たったらタミフルなどが効きませんので、再検査するのも48時間以内でないと意味がありません。

    ひさしぶりにYouTubeで鴨頭嘉人の講演を聞きました。働き方改革のことを話していました。多くの人は働き方改革といえば残業を減らして早く帰る、みたいな話だと思っているかもしれませんが、実はそれは改革のほんの一部のはなし。働き方改革とは「働く人がそれぞれの事情に応じた多様な働き方を選択できる社会」を実現するための改革のことで、「一億総活躍社会」に向けた取りくみ、とあります。つまり、これから人口減少がどんどん進むため、高齢者も主婦もすべての人に働いてもらえるような仕組みづくりに取り組むということなのです。私は完全に誤解していました。それなら納得です。労働人口が減ってくるのにみんな残業を禁じられて、ただでさえ人手不足なのに働き方改革で人手不足に拍車がかかりどうしてくれるんだと思っていました。これはマスコミが恣意的に報道しているための誤解で、国の目的は一億総活躍社会です。定時で帰宅することで仕事効率を上げることと、子育て世代や高齢者も社会に参加しやすくする。早く帰れば、近所の宅配などちょっとしたパートもできる。実はダブルワークでもなんでもいいからみんなもっともっと働け、定年なんてないよ、ということなのです。