むらかみ内科クリニック

院長ブログ

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  • お腹が張る疾患(SIBO)について

    日曜朝はゲンキの時間という健康番組を見ます。最近はテレビのゲストが在宅参加で音声が悪いし見にくいので見るのをやめていたのですが、今日は珍しく見ました。テーマはお腹の不調。少ししか食べないのにお腹が張ってゲップやガスが多い。こういった病態を最近はSIBOと呼びます。SIは小腸という意味。BOというのは腸内細菌の過剰増殖という意味です。通常、お腹には常在菌といって乳酸菌やビフィズス菌などの善玉菌が大事と言う話題は有名ですが、これは大腸の話です。こういった腸内細菌が小腸内で過剰に増殖すると、食べ物が小腸に入ってくると、発酵してガスを産生するのです。

    そこで、SIBOの患者さんは、小腸内の細菌を減らさないといけません。漢方も有効ですが、ヨーグルトや納豆など発酵食品を避けたほうがいいみたいです。通常体にいい食材ですが、SIBOでは逆に悪い食材となります。注意しましょう。また、細菌の餌となるような小麦製品(パンやパスタ)乳製品を避けてみましょう。

    TVでは、さらに、食前に歯を磨いて口の中の細菌数を減らすことで、食事で飲み込む細菌数が減ることが大事だと言っていました。また、お腹を冷やさないように。薄着に注意することと同時に冷たいものの飲食を避けましょう。最近、当院でもSIBOの治療(いわゆる腸活)に取り組んでいますが、よくなる人、なかなか良くならない人が半々くらいです。漢方や抗生剤、整腸剤などの治療法を私なりに検討していますが、日常の食に対する取り組みがどこまでできるかは患者さん自身にかかっています。SIBOで困っている方は、まずネットや本を読んで勉強してください。