むらかみ内科クリニック

院長ブログ

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  • 家にこもらず太陽の光を浴びましょう

    随分日が暮れるのが遅くなりました。最近は歩いて帰宅しても家につくときはまだ明るいです。それにしてもこの2−3日は寒いですね。私はせっかくしまったダウンを引っ張り出してきました。皆さん、風邪引かないようにしましょう。クリニックの迎えには公園とグランドがあるのですが、このところいつもにもましてすごい人出です。開業して以来4年ほど経ちますが、これほど多くの人が歩いたり遊んだりしている姿を見たことはないです。患者さんに聞いたら、江津湖もすごい人で、散歩するのがはばかられるほどだとのことです。日本人というのはみんな親戚みたいに近い遺伝子を持っているので、考えることも同じですね。

    そういう私は、どういうわけか、みんながやっていることは警戒して近寄らない性格です。小泉フィーバーで自民党が圧勝したときは自民党を支持しなかったし、逆に民主党が政権をとったときは民主党を支持せず自民党を応援しました。その時々で、大半の人が流されていると、私はその反対に行く性質があるようです。そして今、みんながテレビで洗脳されてコロナが怖い、不安だ、と口々に言いますが、私は全くテレビをみていないので、今日どこでどのくらいの患者が出たとか、何人なくなったとか気にもしません。不安のかけらもなく毎日楽しく過ごしています。患者さんからはよく大変ですね、と言われますが、何も大変だと感じたことはありません。健康で仕事ができることが幸せです。

    しかし、思い返すと大変なことが一つあります。通常、私の心療内科の患者さんたちはあっという間に元気になって調子いいですと言われるのですが、このところ調子悪い人がかなり増えているのです。コロナのことを意識しようがしまいがメンタルに悪影響を与えているようです。まず、テレビは見ないようにと指導します。そして、家にばかりこもっていないで、心地よい日差しを浴びて外で運動しましょう。日光(紫外線)は脳内ホルモンの分泌に重要な役割があり、気分を安定させたり、睡眠リズムを作るのに必須です。それから、太陽の光を浴びると体にビタミンDが増え、免疫が強くなります。

  • 世の中は聴診しない診察へと向かっている

    久しぶりにためしてガッテンを見ました。オキシトシン(幸せホルモン)の話をしていました。誰かに手を握ってもらったりハグしてもらったりすると幸せホルモンがでてきます。このホルモンは人を幸せにするだけでなく、不安、痛み、ストレスから開放してくれる素晴らしい働きがあるというものです。医療・介護の世界では手をさすってあげるような治療(癒やしのセラピー)があり、ユマニチュードと呼ばれています。がん患者さんや認知症患者さんにも効果的だと言う報告があります。

    この効果は素晴らしいし、お金もかからないので是非取り入れたいのですが、新型コロナの時代、人と接触する行為は極力避けないといけません。この先コロナが下火になることはあっても完全に消えてしまうという可能性は低いため、人との距離を保つことが習慣化されると思います。そうすると、せっかく素晴らしい効果をもたらすユマニチュードも発展しないかもしれません。

    内科の診察では聴診器を使うことが当たり前ですが、最近では感染拡大予防のために極力聴診しないようにしています。診察が物足りないと感じるかもしれませんが、心不全や喘息など聴診がよほど大切な場合を除いて最小限にしています。医師会からは、風邪の患者さんも聴診しないように指示されています。風邪は肺炎かどうかを見極めるため聴診したいのですが、聴診器にウイルスが付着したり、患者さんに必要以上に接近することで医療者にうつることを極力避けるために致し方ないと思います。

  • 我毎天学中文

    最近、中国語を独学していることは何度か書きました。ロックダウンに備えて、家で楽しむことを探していたとき、たまたまアマゾンプライムビデオで見た台湾ドラマにハマったのがきっかけです。最近は挨拶程度なら聞こえた言葉から漢字が頭に浮かぶようになり、意味が通じるまでになってきました。しかし、会話となると結構難しいです、中国語は4声まで上がったり下がったりイントネーションが決まっています。同音の漢字が無数にあるので、イントネーションを4通りに分けて違う漢字を意味するわけです。そこで、私の発音が果たして通じるものなのかどうかはずっと謎のままでした。身近にいる中国人といえば、近所の中華料理屋さんのマスターくらいですが、恥ずかしくて中国語の挨拶なんてできません。

    そうこうしていると、中華アプリでまるでGoogle翻訳みたいなすごい人工知能アプリがあるのを発見しました。私が携帯に向かって中国語で話しかけると、人工知能が聞き取ったとおりに漢字で表記してくれたり、日本語に翻訳してくれたりします。例えば、ニーハオと話しかければ、你好、こんにちわ、とでてきます。発音が正しくなければちゃんとでてこないので、私の話した中国語が中国人に理解できるものかどうかはこの人工知能アプリを通して何度でも練習できるのです。読めない漢字をノートに手書きしてこのアプリのカメラで写真に撮ったら日本語に翻訳してくれました(英語やフランス語などにも対応)。びっくり!このアプリ、なんと世界で6億人がインストールししているとのことです。すごすぎる!

    もう一つは中国語辞書(中英辞典)アプリ。中国語を英語にできるし英語を中国語にできます。発音は漢字をクリックすると音声で教えてくれます。熟語もたくさん入っています。私のテレビを見て覚えた言葉を辞書で確認できれば飛躍的に勉強がすすみます。コロナ禍で中国には何かと風当たりが強い昨今ですが、中華アプリの凄さに感動しました。

     

  • お腹が張ってガスが多いとき

    お腹が張ってパンパンになって痛んだり、ガスが多くて学校や職場でつらいという患者さんが結構います。おそらく消化器内科を受診されている事が多いと思います。当院は消化器は標榜していませんが、漢方内科を希望でこのような患者さんが来られることがあります。漢方では、気滞といって、気の滞りがお腹が張ったりガスが溜まる病態と考えます。そこで、気の停滞を流してくれる茯苓飲合半夏厚朴湯や柴芍六君子湯などを用いて治療します。

    この治療でうまく行けばいいのですが、なかなかうまく行かない場合もあります。消化器内科ではビオフェルミンやガスコンなどを使うのですが、ほとんど改善しません。ガスモチン(モサプリド)やアコファイドを出される場合もありますが、これもうまく行かない場合が多いです。ランソプラゾールやタケキャブなどのプロトンポンプ阻害剤と呼ばれる胃薬を飲むと胃酸が極端に減って腸内細菌のバランスが狂うので注意が必要です。このような病態をSIBO(シーボ)と呼びます。腸内細菌のバランスが狂ったと考えるのです。

    多くの患者さんは、狂った腸内細菌を正そうと、納豆やヨーグルトなどの発酵食品をたくさん食べているのを見かけます。実は、これが逆効果になっているようです。お腹が張って仕方ない場合、発酵食品を止めること。そして腸内細菌の餌となるオリゴ糖、小麦製品、牛乳、豆乳などをできるだけとらないことが大切です。もしこのような病態でお困りなら、まず食生活を見直すことが第一です。内服薬に関しては今もらっている薬を急にやめたりせずに、ご相談ください。

  • 暇なら手作りを極めよう

    アメリカではロックダウンで暇を持て余した人たちが家庭でパンを手作りしてイーストが品薄になったとききました。日本もそうなるかと思ったら、やはり日本はそこまでパンの国ではなかったのか、イーストはまだ手に入るみたいです。ただ、品薄の場合、天然酵母をレーズンや野菜くずからとってそれを種に発酵させる本格的な手作りパンの作り方までネットで紹介されています。時間つぶしと実益を兼ねてそんな経験もいいのではないでしょうか。また、子供さんのいる家庭ではパンケーキを作ることが多いみたいで、ホットケーキミックスやはちみつが品薄とききました。ホットケーキは小麦粉に砂糖、塩、ベーキングパウダー、卵などをうまく混ぜ合わせればできます。しかし、ホットケーキミックスで作った美味しいパンケーキはなかなか自家製配合の材料で作るのは難しいですね。私は小学生頃からいつも作っていましたが、ただ食べられるだけで、決して美味しいと言える出来ではありませんでした。

    手作りで思い出したのですが、子供が小学生だった頃、よもぎをとってきてよもぎ餅にするような家庭科実習がありました。よもぎは道路脇にどこにでも生えているのですが、その実習のときは金峰山にハイキングに行ってからつんできました。なぜなら、近所の道路脇のよもぎは排気ガスなどもさることながら、犬のおしっこなどもどれだけかかっているか知る由もないからです。毎日犬の散歩をしたらわかります。

    よもぎの表面には植物性の乳酸菌がついており、うまく発酵させると乳酸菌が抽出できます。それを豆乳や牛乳に混ぜて一晩保温すると植物性乳酸菌のヨーグルトができます。ぬか漬けをするとぬか床に汁が出ますが、これも乳酸菌たっぷりの液体です。ヨーグルトの種になるので、ぜひ使ってみてください。植物性乳酸菌は胃酸に強く腸まで届く性質があるそうですよ。