むらかみ内科クリニック

院長ブログ

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  • レシチンで集中力を高める

    土曜日の診療はいつも混雑します。いっときの休息もなくぶっ通しで昼過ぎまで働きます。患者さんがそれぞれいろんな症状をかかえて困っているので、集中力が途切れないように気合で働きます。以前にも書きましたが、卵黄レシチンを飲むようになって集中力が続くようになりました。通常、人の集中力は50分ほどで途切れます。そこで、学校の授業やテレビのドラマは45分くらいで終わります。それ以上続けても効率が下がるからです。しかし、土曜の診療は朝8時半から昼12時半まで4時間ぶっ通しです。その4時間がレシチンを飲んでおくと魔法のように働けるのです。

    脳ではアセチルコリンという神経伝達物質がニューロン間で分泌されることによって信号が伝わります。認知症の人はそのアセチルコリンが枯渇しており、頭の回転が悪くなるのですが、認知症治療薬はこのアセチルコリンを分解されにくくすることで、少しの信号をしっかり伝わるようにしたものです。実は、使ってみてもあまり効果がないので私はほとんど処方しません。一方、私が飲んでいる卵黄レシチンはアセチルコリンの材料です。体内で代謝されるとアセチルコリンになるのです。私の集中力が飛躍的にアップするということは、お年寄りに飲ませても一定の効果が期待できると思います。

    残念ながら、医薬品ではなくサプリですので、処方はできません。レシチンには卵黄レシチンと大豆レシチンがあります。材料のコストの違いから大豆レシチンはとても安く買えます。最近、自分でも大豆レシチンが卵黄レシチンと同じ効果ではないかと思って試しています。今の所、感触は悪くありません。問題は、アメリカ製でびっくりするほど粒が大きいのです。高齢者に飲ませるのは難しいと思います。その点、卵黄レシチンはカプセルに入っており、脱カプして中身を飲み物に混ぜれば高齢でも難なく飲めます。

  • 現代版「一杯のかけそば」

    「一杯のかけそば」という話があります。貧乏家族が大晦日に一杯のかけそばを家族みんなでシェアするというお話です。涙を誘われる美談みたいに語られますが、こういう場合、有識者と言われる人は「お金がないんだったら蕎麦屋に行くなよ、買ってきて家で作れば、同じお金で4杯作れるでしょう」といいます。それと同じことが昨日起こりましたね。総理が国民が困っているからマスクを2枚ずつ配りましょう、とのこと。布マスクの性能がどうだとか、それをたった2枚ずつ何十億もの予算を使って配るなんて、と非難ゴウゴウですが、これは一杯のかけそばだと思わないといけません。

    国民のためを思って、お父さん(政府)は精一杯のことをしてくれたんだということ。いらない人は他の人にあげればいいし、使い捨てマスクをできるだけ使わず医療や介護の現場に回そうという政府の意図をくんで協力してくれれば嬉しいことです。政府は知恵と予算の都合を考えて精一杯の努力をした結果が、これだったということです。つべこべ言わずありがたく頂いておきましょう。

    怖い怖い、イヤダイヤダと言っていると、そういう世界が現実になります。跳ね返すだけの笑顔で過ごしていると悪いことは起こりません。朝、仕事に行く前に鏡を見て笑顔を点検しましょう。そして、暗いニュスばかり見ないことです。この数日志村けんの特番があっていますが、せっかくのお笑いも物悲しいので見ないほうがいいと思います。私はいま台湾ドラマにハマっていてニュースなんて見る暇全くありません!

    クリニック前も桜が満開です🌸

  • 免疫を高める事が大事

    コロナの状況は日に日に患者数が増えて一向に先が見えません。患者さんも口々にその話題をしていかれます。私たち医療者は大変ですねと言われますが、万全の対策をしているので、自分自身はさほど心配していません。それよりも、患者さんの対策が不十分なのが気にかかります。特にマスクはしているけど鼻が出ていて(口にだけマスクしている)場合、なんの意味もありません。また、不用意に手で鼻や口を触るのも絶対に避けなければいけません。マスクはパフォーマンスにしかならないのでどうでもいいですが、汚染されているかもしれない手を鼻や口に当てないようにするだけ有効と考えられます。そういう意味では、使い古したマスクや洗って使う布タイプでもしないよりはマシかも知れません。

    私は、診察でさほど濃厚接触はしませんし、すぐにアルコールで手指消毒をするので、患者さんに触った手で自分の顔を触ることはありません。また、自分の免疫(バリア機能)を高めるため、一日ごとにビタミンAとDをとっています。もちろんビタミンB,C,Eもとっています。抗酸化作用のあるセレニウム、酵素発現に重要な亜鉛とマグネシウムも毎日摂取しています。それに加えて、ストレスを溜めない、睡眠を十分取る、体を冷やさないなどを心がけています。

    スポーツすれば免疫が上がるのですが、やりすぎはよくありません。よく、ストイックに毎日10キロとか走って体脂肪10%以下とか、雨でも走る、みたいなスポーツ中毒の人がいますが、そういう人は免疫が落ちていて、風邪を引きやすいです。それはやりすぎです。注意が必要です。

     

  • オンライン化が進む

    多くの学校が5月の連休まで休みを延長するということです。学生さんたちは遊びにも行けず休みだけもらってもあまり嬉しくないかもしれません。受験生だと、勉強が遅れるのが心配でしょう。今年は浪人生に有利になるかもしれません。うちの子が高校生だった頃を思い出すと、東進衛星予備校というオンディマンドの講義を受けていました。日本中にあるので、ご存じの方も多いと思います。学校のすすみ具合や個人の習熟度に合わせて自分の必要な科目の必要な講義だけをネットで勉強できます。確か申請しておけば、自宅で受講できたと思います(うちの子はほとんど真面目にはやっていませんでした)。

    親としてはこんなの塾じゃないと思っていましたが、熊本には他に高校生向けの塾がなかったので仕方ないと思っていました。しかし、このコロナ禍(か)の中にあっては、東進の方法は画期的です。家に引きこもったままどれだけでも勉強できます。極端に言えば、このまま学校が再開されなくても、東京の一流の講師陣の素晴らしい授業を自宅で受けられるので、なんら困りません。なんと時代の最先端なのでしょうか。

    医療も、オンライン受診が話題となっています。ただ、日本はIT化が中国や韓国などに比べとても遅れているので、まだまだ実現しないと思います。しかも、風邪の診察など、のどや鼻の粘膜を適切な光で明るくして見ないと全く見えません。光源が懐中電灯のように赤っぽい光かLEDの青っぽい光かで喉の色はぜんぜん違って見えます。首や顎のリンパが腫れていないかも熟練した指先で触ってみたいとわかりません。何より、患者さんを直に目の前にすると、話をしなくても重篤感が伝わってくるのですが、オンラインではそれも難しいです。誤診がこわくてオンラインの診察にはなかなか踏み切れません。

    熊本城稲荷にある巨大な水晶玉

  • トータルケア1周年

    この4月1日で当院が個人経営から医療法人になって1周年となります。なんだか、すでに何年もたった気がしますが、まだ1歳でした。そして、クリニックがオープンしてから3年半です。また、本日、当院の診察券番号10000が出ました!皆様に支持されての1万人です。ありがとうございます。それから、この4月から当院には新しいスタッフが入ります。ますます医療体制を充実させ、通常の外来診療と訪問診療、さらに訪問看護と皆さんのお役に立つクリニックにしたいと思います。

    世は新コロで大変です。不安と恐怖で皆さん鬱みたいになっています。当院は内科クリニックですが、心療内科もやっているため、血圧の患者さんでもニュースばかり見て睡眠が悪くなったとか、動悸がするようになったとか、いろんな訴えがあります。どんな困ったことでも対応しています。なかには、いくつもの病院にかかるのは感染のリスクもあるので、皮膚科の軟膏とか眼科の点眼、整形の鎮痛剤や湿布地などもついでに処方してほしいという場合、できる限りお答えしています。それが、当院の法人名「トータルケア」だからです。

    法人2年目にあたっての抱負ですが、これから数年は苦難の年です。世の中の常識がガラリと変わると思われます。経済的にも精神的にも世界中が苦しい時代を迎えます。しかし、それはエンドレスではありません。いつかきっと苦難は終わり飛躍する時が来ます。飛躍の前には一旦膝を曲げてかがみます。今はその時です。ここで、新しい時代に向けてエネルギーを貯め、世の変化に負けないように自分たちも変化します。熊本地震を経験した私たちです。大丈夫です。

    熊本城稲荷