むらかみ内科クリニック

院長ブログ

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  • 腹部偏頭痛

    土曜日は仕事が終わってから内科クリニック院長と小児科クリニックの院長と3人で情報交換会をしました。どこも当然ながら新コロの影響があるのは避けられませんが、それぞれ自分にできる精一杯のことをやっています。医療関係は不況の影響を受けにくい業種なのですが、今回ばかりはそうでもありません。なぜなら、病院で感染が広がるからと言う理由で受診を控えるからです。当院はさいわいほとんど受診患者さんが減っておらず、昨年同月と比べても変わらないのですが、これからどんどん不況になり、失業者が増えると大変です。また、マスクも消毒用アルコールも入手困難な状況で、きちんと感染対策をしながら業務を全うすることが困難になりつつあります。今日、幸い医師会から消毒用アルコールが手に入るかもしれないという情報で、ホッとしたところです。

    情報交換会では、いつも最近経験した珍しい症例報告をします。私は、SIBOと呼ばれる小腸内細菌過剰発酵の症例を提示しました。いつもお腹が張ってガスが多いという人は、腸内細菌の異常発酵が原因です。納豆やヨーグルトなど発酵食品は健康にいいのですが、このSIBO患者さんにとってはマイナスです。避けるべき食材です。また、小麦も悪影響となる場合が多く、パンや麺、お菓子類は避けるべきです。

    友人の内科院長が提示したのは腹部偏頭痛と呼ばれるもの。これは面白い疾患です。通常頭痛は頭が痛い。それは当たり前ですが、腹痛だけが起こる偏頭痛がある。これを腹部偏頭痛といい、トリプタンなどの偏頭痛薬が腹痛に効くらしいです。これは疾患を知らないとお手上げですが、知っていれば治療は難しくないはずです。いい勉強になりました。